「なぜ人は争うのか?戦争の縮図」エディントンへようこそ NUMAYAさんの映画レビュー(感想・評価)
なぜ人は争うのか?戦争の縮図
さすがはアリ・アスター監督!ものすごい映画が完成しました!
ある意味、現代の闇を暴くホラー
日本でもマスク警官が横行していた2020年が舞台
次から次へと想像の斜め上をいくブッ飛んだ展開に終始釘付け!
「何でそうなっちゃうのよ〜」と思いながらも、決して観客を置いてけぼりにしない。ホアキン・フェニックスの説得力もすごい!
思い込みが空回り。
それぞれの野心や嫉妬が渦巻く中で
味方でなければ敵。正義でなければ悪。白でなければ黒。
お互いに都合の良い言い分を無理に通そうとするから争いになる。
名探偵コナンばりに「真実はひとつ!」と決着をつけたがるのは、4年に一度二者選択を迫られる2大政党のお国柄だから??
そういえば…子どもの頃に見たアメリカのホームドラマ『ファミリータイズ』でマイケルJフォックス演じる主人公の政党ネタが衝撃でした。
保守党だの共和党だの言うだけで、大爆笑。
(日本みたいに政党が多すぎても政権争いで不信感が募りますが;)
通りを挟んで敵と味方に分かれる内戦も
【共存】の二文字さえあれば。。。
無理に片方に取り込もうとするから悲劇が起こる。
じゃあ、なぜ“正しい”を一つに決めないといけないの??争わなくてはいけないの?
答えは簡単。
一番得をするのは誰?
相手を危険分子だと決めつけるスピーチは湾岸戦争の介入とダブったし
責任転換や矛先のすり替えは、関東大震災のデマがよぎりました。
そもそもアメリカは多民族国家だけれども、日本でも様々なカテゴライズで括られることがある。
それらへの偏見、先入観、バイアスかけ放題なところに問題が…
ヤバくなったら責任転換。
後半、いよいよカオスな展開になるのですが、ひどい仕打ちを憂いている暇も無くどんどん話が進むので、気持ちが追いつかない。
アドレナリンだけがドバドバ放出されて
「こんな風に巻き込まれていくのかも。」と戦慄しました。
(自分の言ったことのしっぺ返しは面白いけど)
動画は瞬く間にあらぬ方向へ広がり、切り取られて別の意味を持つ。
マスクを着けたい人はつければ良い。
ただ、マスクをつけなくても良いと言う人に無理強いするのは争いのもと。
「嘘つきは泥棒の始まり」って昔から言うけれど、今や「正義は暴力の始まり」なのかも?
AIのフェイク動画まで混ざって溢れる情報を、どう読み取って何を信じるのかは自己責任。
コロナは終わったわけではない。
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