劇場公開日 2025年7月4日

「歴史は自分で勉強しよう」ハルビン La Stradaさんの映画レビュー(感想・評価)

未評価 歴史は自分で勉強しよう

2025年8月11日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 日本史の教科書では伊藤博文の暗殺犯としてしか名前が出て来ない安重根(アン・ジュングン)が、韓国では救国の英雄とされている背景を知るのに最適の映画と期待していました。しかし、伊東博文暗殺の日までを追うサスペンス・エンタメ作としてかなりフィクションが交えられていると思われ、歴史を学ぶ物語としては必ずしも適していませんでした。ちょっと残念。自分で本を読んで勉強せよと言う事ですね。

 一方で、エンタメ・サスペンス作としても展開がストレート過ぎて、もう少しハラハラの揺さぶりが欲しかったです。

 更に、日本人観客の我儘と知りつつ気になる点。これまで殆どの場合、韓国映画に登場する日本人は韓国の役者さんが演じ日本語台詞を話して来ました。しかし、その訛から日本人でない事は直ぐに分かります。本作でもやはりそうでした。日本兵が出て来た途端に物語のリアリティが失せてしまうのです。シリアスな作品の日本人役には、しっかり日本語が喋れる日本人を起用して欲しかったな。今や、韓国映画は日本映画より予算も潤沢でしょうから。でも、そんなの気にするのは日本人だけだから、世界市場を睨んだ場合には大した問題ではないのかな。

La Strada
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