劇場公開日 2025年11月7日

「すべてが美しい映画です。」旅と日々 アベちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0 すべてが美しい映画です。

2025年11月14日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

つげ義春の「ほんやら洞のべんさん」は好きな作品だ。50年以上前に見た漫画だがほんわかとした雰囲気が今でも心に残っている。そしてこの映画、演じている皆さんがとにかく素晴らしい。べんさん役の堤真一は大切な家族と疎遠になった侘しさが滲み出ていて彼しかいない位にぴったりハマってたし、何より主人公は売れない漫画家(つげ自身)だが、それを女性脚本家としてシム・ウンギョンに据えた大胆な手法はやや暗い感じの古びたタッチになりがちなつげ作品を見事に2025年の現代にフィットさせてくれた。
又「海辺の叙景」はつげ義春らしいシュールリアリズム漂う作品だが、妖艶とも言える役作りをした河合優実がとにかく素晴らしい。水着姿も美しかった。そして、高田万作は漫画の世界からそのまま抜け出して演じてくれた位にこの役が似合います。更にこの「海辺の叙景」を映画内の映画にして主人公に繋ぐ作り方が斬新で、思わず唸ってしまいました。
「ケイコ目を澄ませて」「夜明けのすべて」と連続してキネ旬1位を獲り、あっという間に日本映画の有名監督になった三宅唱氏。この「旅と日々」もじわりと評価が高まっていくことでしょう

アベちゃん
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