「薄味」旅と日々 コージィ日本犬さんの映画レビュー(感想・評価)
薄味
つげ義春の漫画2篇を原作にして、どう繋ぐのかと不思議に思っていましたが、アクロバティック!
まさか、主人公の韓国人脚本家が、1篇を映画化する、という作中映画でまず使い。
その出来を見て、「だめだ、私才能がない」と落ち込み、自分を見つめ直す旅に出てのエピソードそのものがもう1篇という。
作中映画は、「いかにダメで出来の悪い映画に見せるか」に注力し、ほんとに酷いんですが、その作品のヒロイン(主人公)が河合優実で、実に豪華な無駄遣いというか、意味なく出てくる水着シーンが、意味なくめちゃくちゃセクシーで大笑い。
そして、行き詰まって何も書けなくなった主人公に、旅に出たら?と唆す佐野史郎の大学教授の怪しさ。
旅先の旅館が満室で、古い古民家の宿に泊まることになるが、そこの主人・べん造のやる気のなさを演じる、堤真一の朴訥さ。
この二人のあまりの「つげキャラ」っぷりには爆笑。
ただ……映画として面白かったかと言われたら、かなり微妙。
うん、微妙。
油や塩は少ないのはいいが、七味をかけて刺激だけそこそこ、出汁の旨味やコクがない薄味な料理を食ったみたいで、物足りなさが残った。
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