劇場公開日 2025年11月7日

「風景が物語を雄弁に語る」旅と日々 あしたさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5 風景が物語を雄弁に語る

2025年11月8日
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鑑賞方法:映画館

街の風景から始まり、島の海、坂、風で揺れる木々、雨の海、トンネルの先の雪、寂しい冬の川、雪に埋もれる家屋、夜の雪景色、など、この映画は風景を見せる映画だ。
その風景の圧倒的な力を画面いっぱいに味わい尽くす映画。
それは、つげ義春漫画の人物と背景のコントラストの魅力と似ていて(人物はあくまでマンガ的に、風景は極めて写実的に)ああこれはとてもよいつげ義春映画だ!と嬉しくなりました。
海辺の叙景パートでは、このまま命を失ってもいっそいいかもしれない危うさ、ほんやら洞パートでは旅を経て人が回復するプロセスをじっくりと描かれていて、一本の映画でしっかり短編2つの魅力がしっかりと描かれていました。
役者たち、特にどちらのパートの主人公たちがつげ義春印の見た目を感じて嬉しくなりました。

あした
あんちゃんさんのコメント
2025年11月8日

共感ありがとうございました。つげ義春原作の映画というと最近では「雨の中の欲情」もありました。あれも面白かったですね。夢と現実のあいだを彷徨うということではつげ義春はとても映画的なのかもしれません。

あんちゃん
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