「幸せを探しに」フォーチュンクッキー iccoさんの映画レビュー(感想・評価)
幸せを探しに
モノクロから浮き出る静かで優しい世界。
亡命先での普通の暮らしの中で、心の傷を抱えながらも、彼女の作り出す言葉は読んだ人が笑顔になる一言ばかり。
幸せ恐怖症ぎみで隙のない彼女が、出会った彼には少しずつ自分を見せていく様に、希望を見た。
セラピーの場面で彼女がどんな過酷な世界を生き抜いて今があるのかがわかったけど、それを映像化して見せないでたんたんと語るだけなのが、じゅわーっと直接脳に情景が沁み入った気がする。
郷に入っては郷に従えの精神で移民として飲み込んできたものもあるよなぁとコーヒー休憩の場面で思った。
そしてセラピーの場面での、このタイミングを逃したら次があるかわからない橋を渡り続けた人だからこその頑固さも。
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