消防士 2001年、闘いの真実のレビュー・感想・評価
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実際の事故に基づいた作品
エンドロールで2020年に消防士が国家公務員になったと知った。
装備品もお粗末ながら、自らの命を賭して人を助けるのに公務員ですらなかったとは。
それだけでも腹立たしい。
この火災事件をきっかけに消防士の処遇が見直されたとしても、モヤモヤが残る。
実話に基づいた作品は考えさせられることが多い。
軍手、って…
いいんだけど、相当なモヤモヤも残る
業務が命がけだから、消防士を扱った映画は熱いものが多い。本作は、韓国で実際にあった火災事故を題材にした映画。20年以上前の設定だということを考慮しても、韓国の消防士の置かれている状況が少し異質に感じてしまう。消火と救助が分業されていたり、手袋が軍手だったり、装備を自腹で購入したり、そもそも公務員でなかったり。しかも消火活動を行うには道が狭すぎる。さらにあれだけ違法駐車されていたら消防車がなかなか現場にたどり着けないよな。そんな環境でもくさったりせず、命をかけて火災現場から救助しようとする消防士の使命感はすごいと感じた。隊員同士の関係性も相当に深い。命を懸けて任務に挑む仲間って絆が強くなるんだろうなとは思うが、あの兄弟のような関係は韓国独自の特性もあるような気がする。ただ、初出動の隊員へのお粗末な指導とか、英雄的だが自分勝手な行動とかが鼻についたのも正直な感想だ。
後半、問題の火災事故に出動する彼らの行動が、明確な時刻とともに描かれていく。なかなかの緊迫感だし、炎の描写もそこそこ迫力がある。ただ、結末がなんともやるせない。あの亡くなった消防士たちは、あの親子に殺されたようなものだ。消防士の使命感と優しさに依存したあの依頼はどうかと思う。いや、あの状況で再度救助に向かう彼らの神経のネジがぶっ飛んでいるだけかもしれない。元々スッキリする終わり方ではないが、余計にモヤモヤしてしまった。このあたりはフィクションであってほしい。
あの親子への妙な怒りがあって、素直に感動できないでいたが、それでも最後は少し感動してしまった。自分はちょろい人間だなと思う。
見る前からおおよその推測はできちゃうんだけど、 ドラマ的な要素と時...
見る前からおおよその推測はできちゃうんだけど、
ドラマ的な要素と時事的問題を重ねられると、
やっぱりぐっときてしまう
『あの頃の幸せだった時間的』な懐古シーンから、
一気にどん底に突き落とすのがうまい
それにしてもこんな、
命かけるような仕事が公務員じゃなかったのってびっくりでした
個々気になる点はあるが、隣国の事情は日本にも活かされている
今年156本目(合計1,697本目/今月(2025年7月度)5本目)。
一応、「もとにしたフィクションです」という断り書きはでますが、大筋において実話であり(固有名詞が変わったり、一部の省略があるなど。後述)、この意味でドキュメンタリー映画の意味合いも持ちます。
映画内で主にカットされている事情として、当時(2001年)は日本が就職氷河期であったのと同じように韓国も経済的に厳しい状況で、映画の最初のほうに描かれているようなヤケになって放火するような事件は後を絶たず(これは究極論としては社会経済、政治の話になる)、それに付随して消防士の方々が色々巻き込まれた、という事情は存在します。
また、韓国でこのような事件がいくつも起きたため(いくつかの事件は完全にカットされている)、特に地下鉄(韓国にも地下鉄はあります)での放火事件のときには、座席等の繊維の燃え移りが激しく被害が広がったということが後から明らかになり、日本はこの事件をもとに各地にある地下鉄(市営民営問わず)の類に基準改正がされるようになるなど、本事件(の一連のもので、映画には描かれていない部分)が日本に与えた部分はかなりの部分があり、ただ単にどちらが早かったか遅かったかということに過ぎません。
そうしてみた場合、本映画はある程度フィクションですと断っていても、日本における消防行政がいかにして変化をとげたかという点について、実は「韓国の色々な事件を参考に法改正・基準改正がされている」ことは紛れもない事実であって、こうした点には触れられていないものの、日本においてこの映画を見ることの意味はそこにあるのだろう、というところです。
採点上特に気になる点はありませんのでフルスコアにしていますが、やや文字(字幕)が小さいので、眼鏡をかけているなど視力が弱い方は前のほうの席推奨です(ドキュメンタリー映画なので、ややひやっとするシーンはありますが、火災シーンが大半ですので、怖がるようなことにはなりません)。
元の事件を調べて驚いた
ソウル市の西部消防署に配属された新人消防士チョルンは、初出勤の日、火災現場で訓練とは異なる状況に戸惑い、隊員たちの足を引っ張ってしまった。落ち込むチョルンだったが、厳しくも優しい先輩隊員たちにより、日々の訓練を重ね成長していった。2001年3月4日未明、アパートで火災が発生し、チョルンたちは現場へと向かった。しかしまたたく間に広がり、懸命な消火活動も追いつかず建物は崩壊寸前に陥り、隊長から撤収命令が下された。しかし、救助者から、息子が中にいる、との訴えにより、再度火の中に飛び込み・・・さてどうなる、という実話に基づく話。
韓国で起きた弘済洞火災惨事事件の実話を基にした作品とのこと。
消防士6名の犠牲者が出たらしいが、実際にはそれだけじゃなく住民10名も亡くなられた様だ。
まるで婆さんの息子を助けようとして6名が無駄死にした様な作品になっているが、一般住民10名が亡くなったのなら話が違う。こんな消防士に都合の良い様な演出にしたらダメでしょ。
確かに火の中に入る人の手袋が軍手とは、と装備や待遇改善のきっかけになった事件なんだろうけど。
いつも韓国映画観て思うけど、ホント自分たちに都合よく改変し歴史を誤解させる様なものを平気で作るな、って呆れる。もっと史実に忠実に作らないと、世界中から嘘つきの国、って思われるよ。
多少の演出は良いけど、これは明らかなミスリードとしか思えない。
ファイアファイターはつらいよ
感情優先猪突猛進
2001年3月4日に発生した「弘済洞火災」を題材にした消防士たちを描いたフィクション。
自宅に灯油をまくかまってちゃんとや事故現場でビビって余計なことしかしない新人に始まって、ソウル市の西部消防署に勤務する消防士たちをみせていく。
2000年代でそんな装備?とか直感優先とか、そういう現場で働いていない自分からしたら大丈夫?なお隣さんの消防士事情にびっくり。
どこまで事実かわからないけれど、アパート火災の行はまだしも、雑居ビルの行はホントにそんな判断で?
亡くなられた方には申し訳ないけれど、こんなの指揮系統がどうとかの問題じゃなく、規範意識や安全意識の低さとか、遵法精神の低さとか、そんな根本のところの問題じゃないか?と思えてしまったし、それまでの流れから傲慢さも感じてしまって素直には感動出来なかった。
人を救って生きる資格
ショーン・ペンの「アスファルト・シティ」を観たばかりだったので、実話ベースにしても韓国映画らしい、ホームドラマみたいに仲良しな消防士さんたちだなぁと思って観ていたら、こういう終わり方なんだ。
残された人たちの描写もさらっとしていて、一昔前の韓国映画や予告の東京MERみたいに泣かせにこないから、かえって胸を打たれる。
実際にこの火災事故がきっかけで、消防士の装備や環境が見直され良くなった(公務員になったのは20年後)らしいが、それまでが酷すぎ。
班長さんをはじめ隊員さんたちがヒーロー然としてなく、普通のおじさんたち(キャストが地味だけど良い)なのもよかった。人命救助に命をかける消防士さんたちを讃える作品として、エンディングの歌とともに、派手さはないけれど、とても心に響く映画でした。
フロントライン 医療従事者
アスファルト・シティ 救急救命士
そして今作、まさに消防士
の方々へ感謝。
ディザスター映画でなく、人間ドラマとして非常に優れた出来栄えだ
本作の上映前には「劇場版TOKYO MER」の予告編がながれていたし、数カ月前には香港映画「カウントダウン」という作品もあった。
日本、香港、韓国のアジア救命救助映画がそろい踏みするわけで、日本版は予告を見る限り心配が増すばかりだが、香港版「カウントダウン」はかなりの傑作で香港映画らしくサービスてんこ盛りの力技で泣かせてくるお勧め映画でした。
対して韓国版の本作は、じっくり日常描写やキャラクターの掘り下げをしっかりやり、そこに火災や救命のスリリングな場面をはめ込んでいく、実に脚本の良く出来た作品に仕上がっている。
過度にヒロイックにならず、悩み、躊躇し、苦しみ、怖がる、そんな正直な感情を描いた韓国映画らししい人間味溢れる映画だ。
「カウントダウン」は香港映画らしく、本作「消防士」は韓国映画らしく、実に楽しませ泣かせてもらったので、日本の「TOKYO MER」は果たしてどうなる?
映画としてはもう少しエンタメに寄ってくれても良かったと思う
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