「Reframing」脱走 ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
Reframing
脱北映画でめちゃめちゃスリルを感じられそうという考えでの鑑賞。
特典はポストカードでした。
命懸けの大脱走、地雷原を駆け抜け、なんとかして逃げ出す様子にヒリヒリさせられました。
短い尺だからこそ絶えることのない緊張感、希望と絶望の応酬、魅力な軍人サイドとキラリ輝くものばかりでした。
思っていたよりかは走りは少なく、脱北に関してのドラマが多めに描写されますがそれはそれで良かったです。
脱北しようとした部下を止めたと認識され英雄扱いされる主人公、部下を助け2人で脱北しようと良い具合に組織に潜り込んでいくという前半パートから、部下を救出して勢いそのままに駆け抜け韓国へ向かうスポーツパートの後半と違う面で楽しめるのも良かったです。
主人公の行動がとてもキレッキレで、死んだふりをする度胸だったり、迷わず走り出すところだったり、囮になってみたりととにかく肝が据わっていてカッコよかったです。
部下も従順ながら軽口を叩いてみたりと憎めないキャラに仕上がっていましたし、コメディ部分の多くを担当していてほのぼのさせられるシーンがあったのもよかったです。
対する少佐は冷酷だけれど、どこか人間味のあるといったキャラになっており、オンとオフの差が激しく、激昂した時なんかは手がつけられないくらいの暴れっぷりとこれまた魅力的なキャラになっていました。
ちゃんと主人公サイドの違和感に気づいてマークをしてくる軍人もいるのでヒヤヒヤしますが、紙一重のタイミングでお互いの警戒がMAXになって車中バトルが勃発してからの看板突っ込み大横転はど迫力でした。
全体的にうまいこといきすぎているところはしょうがないとはいえそこそこあり、全然銃弾当たらんやんと思ったら、めっちゃ命中率が当たったり、何故か追いかけてこない舐めプな時間帯があったり、うまいタイミングで女性の一族がやってきて助けになってくれたりと違和感は感じますが、脱走側にめちゃ感情移入してしまっているのでそんなのは些細な問題です。
失敗を恐れずやり続ける、失敗をして成長していくという日本人が好きなやつ〜!とセリフが飛び出てきた時はグッときましたし、主人公もその失敗を目指してひた走っていくので応援しがいがありました。
ラストシーンも最後までハラハラさせてくれますし、少年漫画のような激アツなワンカットに惚れ惚れさせられました。
熱さを秘めた韓国映画、テイストとしてはかなり珍しいタイプなので、少し変わった韓国映画が観たい方におすすめしたい一本です。
鑑賞日 6/24
鑑賞時間 11:50〜13:30