劇場公開日 2025年6月28日

「【国政選挙出馬の大変さと恐ろしさと面白さを描いた前半と、双極性障害を患う人達に微かに希望を与える再後半が沁みた選挙ドキュメンタリー映画。山本太郎の好感度がチョイ上がった作品でもある。】」選挙と鬱 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0【国政選挙出馬の大変さと恐ろしさと面白さを描いた前半と、双極性障害を患う人達に微かに希望を与える再後半が沁みた選挙ドキュメンタリー映画。山本太郎の好感度がチョイ上がった作品でもある。】

2025年8月17日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

幸せ

ー 大変申し訳ない話しだが、水道橋博士はたけし軍団の人と、少し映画に出ている人という事ぐらいしか知らなかったのだが、政治ドキュメンタリーは好きなので鑑賞。
  それにしても、2022年の参議院選挙に出たのは知っていたけれど、その後音沙汰なしだったので、所詮タレント政治家だったのかな、と思っていたら実は大変だったんだね。

  面白かったのは、彼を出馬に踏み切らせた要因となった日本維新の会の松井氏との選挙戦での愛知県金山駅前での絡みとか、いわゆるプロ政治家(今作で言えば、麻生太郎氏の”お、お前生きていたのか!”と余裕で発言する姿とか、枝野氏の演説の際の声の通りの良さなど。)と水道橋博士のような、素人候補者との選挙戦でのスタッフも含めた違いの見せ方かな。

  恐ろしかったのは、矢張り故安倍首相へのテロ事件のシーンだな。あれからもう、3年経つのか・・。

  私は、政治的思想としては、中道左派に位置づけされると思う。
  故に山本太郎(ほぼ、同年なので、敬称略)の政治思想にやや近いのだが、彼の国会での与党を追求する舌鋒の鋭さには一目置いている。
 (国会がある時には、車移動の際はブリティッシュロックを止めて、国会答弁を聞いている。)今作でも相当に切れる男である事が分かるシーンが数々ある。
  けれど、一番ビックリしたのは30年振りに観たメロリンキューの姿で登場した時である。あの水泳帽の姿には笑ったなあ。
  そして、水道橋博士が鬱を発症した後の、マスコミに対する誹謗中傷を止めるように要請する記者会見での発言内容や、水道橋博士が久しぶりに登場した際の対応は、好感度が上がったよ。
  水道橋博士、涙してたもんな。

  それにしても、水道橋博士も潔いよな。
  劇中でも言われているが参議院の中には、国会でも一度も質問もせずに、のうのうとしている人がマアマア居るのに、国政に参加できないという理由で、直ぐに議員辞職をしているからね。
  ヤッパリ、真面目で責任感が強くって、それが発症の原因なのかもしれなけれど、山本太郎が会見の際に言った”鬱になった人がゆっくり休める社会を。”だな。

  そして、水道橋博士が具合が少し良くなって、ウーバーイーツの配達員として60歳を超えるのに、自転車を漕いで働き始める姿は、ちょっと沁みたな。
  水道橋博士は選挙中も、鬱だった青年の話を時間をかけて聞いていたもんな。ご自分自身が何度も鬱を発症していた事は、前半でご自分で発言していたもんな。

<今作は、国政選挙出馬の大変さと恐ろしさと面白さを描いた前半と、双極性障害を患う人達に微かに希望を与える再後半が沁みた選挙ドキュメンタリー映画。山本太郎の好感度がチョイ上がった作品でもある。>

<2025年8月17日 刈谷日劇にて鑑賞>

NOBU
sow_miyaさんのコメント
2025年8月17日

共感ありがとうございました。
山本太郎の株、上がりますよね。自分は、国会関係は、TBSのセッションをもっぱら頼りにしてます。

sow_miya