でっちあげ 殺人教師と呼ばれた男のレビュー・感想・評価
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原作には記載のなかった近況も
原作はかなり前に発行されており、なぜ今映画化なのかという疑問があったのですが、いろいろ裁判が終わったからであることがよくわかりました。大きなスクリーンの必要性はわかりませんが、登場人物一人一人の立場になって、善悪やどのように行動すべきだったかなど考えさせられる素晴らしい作品だと思いました。
このニュースを見聞きした人は結果まで見るべき
SNSがある今、違う様相になっていたかもWith social media today, things might have looked very different.
この映画の中で
1番のクズは校長だ。
ただ日常においては珍しい存在ではない。
面倒事を先延ばしにすることは
それを「する」か「しない」かの差でしかない。
個人的には、
主人公に謝らせて、
時間稼ぎと責任転嫁と
既成事実作りしていたのが
あまりにも見え見えだったので
ムカつきっぱなしだった。
主人公に
それを強いていた時の言葉が、
言葉ヅラだけは
もっともらしい響きで
それだけになおさら苛立ちが募った。
でもあんな事は残念ながら
日常において珍しいことではない。
それだけにこの映画の不気味さが
恐ろしいまでに迫ってきた。
これが実話を元にしているのも
いやはや・・・。
元になったルポルタージュを
読んでみようと思う。
P.S.
元のルポルタージュ読みかけているが、
校長や教頭は、もっとクズで、
件の両親も・・・・・。
呼んでいて胸糞悪くなる。
映画はかなりマイルドになっている。
In this film, the worst person by far is the principal.
But sadly, such people are not that rare in real life.
Putting off dealing with trouble is merely a matter of choosing to act or not act.
Personally, I was constantly irritated because it was painfully obvious that he was making the protagonist apologize just to buy time, shift blame, and create a fait accompli.
The words he used when forcing that apology sounded so superficially reasonable—
and that made it all the more infuriating.
But unfortunately, things like that aren’t uncommon in everyday life.
That’s exactly why the eerie tone of this film struck me as so disturbingly real.
And to think this was based on a true story…
Honestly, it’s chilling.
I think I’ll read the reportage it was based on.
P.S.
I've started reading the original reportage, and the principal and vice principal are even more despicable.
As for the parents involved... well...
The more I read, the more disgusted I feel.
The film is actually quite toned down in comparison.
胸のすくようなドラマじゃないけど
法廷ものが大好きである。
地道に集めた証拠の積み重ねで相手方の論理の隙をついたり、あるいはたまたま発見された証拠が状況を大逆転したりするのが心地よいからだ。フィクションであれノンフィクションであれ、そこにはドラマがある。
しかしこの作品は胸のすくような結末にはなっていない。事実に基づいているからでもあるが、制作の意図が観客をスカッとさせることに重点を置いていないからだろうと思うのである。
三池監督が本当に描きたかったのは、報道のあり方や学校制度のあり方への疑問ではなかったかと思う。さらに言えば、虚言が簡単に事実としてまかりとおってしまう世の中を指弾すること。嘘を発することは容易いのに、嘘を嘘と証明するのは時間がかかる。要するに「言ったもん勝ち」の世の中。その陥穽に嵌まらないために、私たちはどう身を守ればよいのか、考えさせられる作品だった。
あと、この作品を観ようと思ったのは、
「湯上谷弁護士を演じた小林薫が父さんにしか見えなかった」と、息子からLINEが来たからである。確かに最初の登場シーンは私の外見や動作に似ているかも知れない笑。
小林薫演じる弁護士の理性が光る
暴力教師、モンスターペアレント、問題児。様々な角度から見ると、知らず知らずのうちに、自分を取り巻く環境が、そのどれかにあてはまってしまう危険性。ボタンの掛け違いの恐ろしさ。そんな世界を三池監督が鋭く切り込む。
息子のクラスの担任を暴力教師に仕立て上げる母親の目から見た映像。この映像は、いかにも三池ワールド。このまま行くと、あてどない三池ワールド全開と思いきや、それは最初だけ。その後の三池ワールドの全開を阻止したのは、濡れ衣を着せられた教師の弁護士役の小林薫。 彼の正義というより理性が前面に出た弁護士ぶりが、本作を完全にヒューマンドラマに変えたと言ってよい。また、モンスターペアレント役を演じた柴咲コウよりも、むしろ裁判で訴えられた教師を支える妻役の木村文乃のひたむきな演技に軍配を上げたい。
是枝監督の「怪物」もそうだった。食い違う教師の言い分と親の言い分の間で、子供にその軍配を委ねることの難しさ。父兄から言われると、同僚を少しもかばえない校長らの逃げ。大人の目と子供の目の平行線。それらを、不条理が横行する裁判の中で改めて痛感した。
やってないものはやってないんだ!
完全なでっちあげに貶められた人はどうしたらそこから立上り真実を証明するのか?
それは大変な作業であると言う事、そしてやってないものはやってないんだと声を出して伝え続けることの大切さを思い知らされました。
こんな事が本当にあったのかと信じがたいような事象ですが、本当にあったのだから恐ろしい現実です。
子どもの嘘から始まった出来事が1人の教師の人生を狂わせてしまう。
嘘を隠すためにまた嘘を重ね、挙句は全く事実ではないことを親に告げてしまう。
子どもの嘘から始まっていますが、親に問題があったのは言うまでもありませんね。
子どもを溺愛していた母親は養護施設で育ったことに対してやはりコンプレックスがあったのでしょうね。それを隠すためにプライドも高く保ちたかったのかも知れません。
自身の幼少期の体験、または成長期の不遇な出来事などが混ざり合い、歪な人間形成を作り出したのだとしたら、母親もまた社会の犠牲者だったと言えるのかも知れません。
演じた柴咲コウさんの不気味な佇まいは見事でした。
薮下先生にとっては家族の応援こそが最大の力。
その場の雰囲気に流されてしまったことが大きな過ちではあったのですが、ちょっと気の弱いところはあるけれど生徒思いの優しい先生だったのでしょうね。
綾野剛さん。細部にわたっての表情の変化などで演じる様はやはりさすがと言うほかありませんでした。
妻役の木村文乃さん、弁護士の小林薫さん、安藤玉恵さん、亀梨和也さん、美村里江さん、光石研さん、などなど豪華な顔ぶれのみなさんがそれぞれ出色の演技であったと思います。
善悪とは何なのか。誰がいつ貶められてもおかしくない今のこの時代に、心にずっしりと響きました。
いい映画を見ました
冤罪ものは観ていてホントに怖くなる
終始、綾野剛さんの悲痛な演技に引き込まれ、あらためて凄い役者さんだなあと痛感しました
実話ベースだから不謹慎かもしれませんが、内容自体は可もなく不可もなく、至って普通の冤罪もの、もっと捻りまくってくる驚愕の展開(例えば、でもやっぱり・・・とか)があるのかなあと思って観てましたが、展開が普通すぎて拍子抜けしてしまい、「ん?これで終わり?」みたいな感覚が率直な感想
本作は何しろキャスティングが豪華、実力派の演者さん達がいっぱい揃っていて、それだけで見応えがあります
が、役もあるかもしれないけど柴咲コウさんだけが浮いているのは気のせいか?やたら1人だけ浮きまくっているのが気になりました
しかもコウさんの演じた律子という人物は結局 何だったの?それにくっついているムダに日焼けしたダンナやそもそもの発端となった息子とかも何なの?と
あまりにも謎のまま終わっていく原告家族描写に悶々とします
その他キャスティングでは小林薫さんの演じる弁護士先生や木村文乃さん演じるどこまでも夫を信じ寄り添い続ける奥さんの存在に心救われ、とても印象的で良かったです
が、とにかくストーリー展開に対しては最後の最後まで消化不良で全くカタルシスを感じない、何とも後味のしっくり来ない作品でした
ホラー作品より恐い、実話
児童へのいじめが認定された体罰事件を実話。
2003年。体罰を保護者から告発される。
実名報道、マスコミの標的誹謗中傷、停職と、絶望するには十二分である。
追い討ちをかけるように
裁判では550人もの大弁護団
こうなると、流石に体罰教師と信じてしまう。
弁護士がみつかってないの言葉に寒気がきました。
弱々しく聞こえた言葉
「すべて事実無根のでっちあげ」完全否認。
なんで?こんな事に?不安というよりやるせなさ悲しみが伝わってきました。
校長の対応に怒りさえ覚えました。退職時の花束最悪。教育者、未来の社会に送り出す子供達育成であるはず、自分の部下も守らずその場しのぎ
退職金しっかり貰ってと思ってしまいました。
裁判を引き受けてくれた弁護士さん、最後まで信じてくれた家族がいてくれて、本当に良かった。奥さん、お子さん、想像つかないくらい大変
でしたよね。
勝手な思い込みですが告発したお母さんがご主人の気を引くための虚言だったのではと
真実がわからず、モヤモヤ感が残りました。
お子さん、どうしたらあんな酷い怪我したんだろうも気になり。
できるだけ脚色なしの映像作品とはわかっていましたが
実話とわかった上で鑑賞しても、感想としては、ただただ善良な教師の方、よくぞ心折れずに生きていてくれて良かった。
フロントラインの実話の感想と同じで、マスコミのあり方に疑問しか残りません。
綾野さん、柴咲さん、小林薫さん、圧巻の演技でした。
実話に基づくとは言え・・ストレスの溜まる映画
メドゥーサ柴崎
センセーショナルな言いがかりの恐ろしさ
本作品は実際にあった事件のドキュメンタリーということで、とても生々しさを感じながら鑑賞しました。
発端は些細な言いがかりだったけれど、上司の圧に屈して安易に謝罪し言質を取られたことでどんどん事態が悪い方に向かっていくさまはこのSNS全盛期をよく表していて、とても20年前の出来事とは思えませんでした。
教師自身の対応はともかく、発端となる出来事のレベルは誰にでも起きえることで、自分事になった時どのように対処すればいいのか考えさせられました。
たまたま両親の言い分がガバガバだったから助かっただけで、もっと巧妙だったなら殺人教師の汚名は晴れてなかったと考えると、トラブルにおける序盤時点での立ち回りをもっと学ぼうという気になりました。
同じシーンを母親側と教師側から表現する場面があったのですが、語り手によってここまで違ってしまうのかと震えました。事実はひとつ、解釈は無数とはよく言ったものです。
最終的には教師を信じた家族や弁護士に支えられて無実が証明されるわけですが、それに10年もかかったことや教師自身が失ったものなど、いろいろ考えさせられる作品だったと思います。
俳優陣の怪演にさすが!
確かな目を養いたい
すごいよ綾野剛
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