劇場公開日 2025年6月27日

でっちあげ 殺人教師と呼ばれた男のレビュー・感想・評価

全426件中、21~40件目を表示

4.5一体感

2025年8月6日
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泣ける

悲しい

難しい

とある小学校にて児童に対し虐めをしていたとして教諭が訴えられるが、原告の保護者と教諭との供述は全く逆の内容であり…といった物語。

遅ればせながら、評価が高いため鑑賞!!

これは…本当に恐ろしい作品ですよ。
初っ端、体罰というより虐めと言うべき描写が見せられる。

…なんて教師だ。教師どころか、いち人間としてアウトだろ、と胸糞悪い展開。そして法廷へ。さて、この極悪人にどんな正義の鉄槌がくだされるのかと期待していたら…うん?これはどういうことだ!?

と、序盤から驚かせてくれる構成。この時点では、いうてこの人の言い分でしょ〜などと思っていたが、ここからの展開はもう目を背けたくなるほど。。

これは負の輪廻か、個人のつまらんプライドか…いずれにせよ何故人ってここまで他人を平然と壊せるのだろう…。

本当に怖いのは人間だと改めて痛感させられる作品だった。こんなことが現実でも起こっているだなんて。

しかし、映画作品としては本当に秀逸。どれだけ絶望に陥っても闘う勇気が必要なこと、そしてどんな状況でも自分を信じてくれる人が1人でもいるならば…。

私自身の話になりますが、職場で不当な扱いを受け続け、勇気を出して然るべき機関に駆け込み、紆余曲折の末状況を変えることができたことを思い出し、涙無しにはいられませんでした。

そしてワタクシ個人的な映画館での醍醐味というのが他の観客の皆様との「一体感」。

法廷で最後に意見を述べるシーン。この静かな長回しよ…。他の観客の息を呑む音すら聞こえてくる…。

この時に勝手に1人で、会場の皆様と同じ気持ちになっている!!…なんて感じているのですが(笑)これこそが映画館での醍醐味だと思っています。コメディで同じ場面で笑ったりとかね。

個人的経験も重ねながら、素晴らしき一体感を感じさせてくれた今年ベスト級の作品でした。

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MAR

4.0角度を変えると見えてくる「別の真実」。

2025年8月3日
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「冤罪」を晴らす物語である。こどもに体罰を加えたとして両親から告発があった教師が、自らの罪を晴らすまでがとてもドラマティックに描かれている。悪い奴らが乱暴なほど明確になっているので、何も考えずに映画の世界に没入しやすい作りになっている。たぶん、殺人教師にされた薮下の苦悩を観客は共有するため、エンディングで罪が晴れた時は一種のカタルシスを感じるだろう。そして湯上谷弁護士や支えてくれた家族に感謝の気持ちがあふれて満足感を覚えるだろう。一方で真実を見ようとせずに薮下を罪に陥れた人々には強い憤りを感じる。事実を明らかにせずに一方的に薮下を断罪した校長、教頭、教育委員会。被害者の子の母親の話を鵜呑みにしてセンセーショナルな記事で世間を煽った週刊誌記者。真実を確かめずに原告に乗っかった弁護士軍団など。「正義」や「体面」を前面に押し出すとこんなことが起こるんだと分かりやすく描いている。誰も(映画の中では)薮下に謝罪していない。おそらくみんな、本人には申し訳ないことをしたかもしれないが、職務でしたことであって自分には責任がないと考えているのだろう。これも恐ろしい。
冤罪を晴らす薮下と湯上谷弁護士の奮闘と家族の支えは心温まるヒューマンドラマである。一方、冤罪を作り出す側はコメディかホラーである。母親律子とその夫のモンスターペアレントぶりが怖すぎる。詐欺師でなければ何かにとりつかれた精神病者である。ろくな調査もせず、保護者に迎合するように薮下に罪を着せる校長と教頭の掛け合いは、バカを演じるコントのようである。550名も弁護士が原告側に集まった経緯に興味があるが、法律家のくせに「真実を疑わない」おバカさん集団である。彼らの側にも調べればそれなりの事情があるだろうが、この映画では不要である。これもある意味一方的な真実である。
名優たちの熱演に乗せられて、「真実を疑う」ことの大切さを教えてくれる作品でした。

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ガバチョ

5.0「絶妙にいい」

2025年8月3日
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知的

今年236本目。

渋谷シネクイントで。
みなさんの評価がとても高いので行きたかった作品。冒頭これでどうなるの実は冒頭のがあるからずっと、やったかやってないのか、揺れ動くのが絶妙にいい。こう言う作品が作れる日本映画って本当に凄いなあ。

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ヨッシー

4.0何を信じるか

2025年8月2日
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鑑賞方法:映画館

20年程前の実話に基づく映画ですが、SNSの炎上、メディアによる過熱報道に惑わされる人々。今も変わっていません。
何を信じるか、誰が発した情報を信じるか。
常に自分自身に問いながら情報を受け取るべきですが、見極められる自信はありません。
この映画が今、公開されることに意味があると感じました。
個人的には母親の闇のエネルギーが、母の立場で見てしまい恐ろしかったです。
そして綾野剛さんの2つの人格の演じ分けが素晴らしいです。前半は心底ゾッとしました。

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ルピナス

4.0やっぱり綾野剛はすごい

2025年8月2日
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怖い

興奮

どうやら実話らしいですが昨今の学校ではこういったことは多発してそうですよね。なんなら親子だけではなく複数の子どもたちでの教師に対するでっちあげなんかもあるんだろうなと見ていて思いました。内容的にはどこまで事実を描いてるのかわかりませんがうまくまとまっていて見ていてそれほど飽きのこない内容だったかなと思います。
私が注目すべき点はやはり綾野剛の悪役を演じた時に発揮する演技力の良さ。冒頭は本当に見ていられないくらい痛い映像が流れていきますがあの綾野剛をずっと見ていたいなと思わせるくらい彼の悪役ぶりってすごいなといつも関心します。
なので、今作の本来の人の良い教師役もそのうちもう一個の人格が現れて暴走すんのかなとか勝手に思ってましたがそれはありませんでしたね笑
あと、柴咲コウもやはり顔立ちもあんな感じなので冷酷なサイコパス女みたいなのがやっぱり似合いますよね。あと異様な雰囲気を醸し出す夫も外で不倫してるとか何かそういう要素も出てきそうな感じがしてたのですが、そこらへんの夫の要素はなくただただほぼほぼ空気な存在でした。あとは北村一輝さんもなんかありそうな気はして見てましたがそこらへんも特に何もなく。
ま、その辺は実話にそういう事実がなかったのでしょうからしょうがないですね。
そんなこんなで基本的には全体として救いのない内容が続いていく中で見るのに体力が必要です。
とにかく演者の方々はかなり豪華で演技は見ていて間違いないですね、柴咲コウの息子役の子もうまかったと思います。
とにかく綾野剛の悪役っぷりが好きな方は絶対見ましょう!

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邦画野郎

4.0真実とはなんなのか、、心が揺さぶられました!!

2025年7月31日
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中野祐治

4.0社会がでっちあげた。

2025年7月31日
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そもそも母親が躾ができずクソガキに育った子供を利用して自分の憂さを晴らすために嘘をついてひとりの教師を社会が陥れた事件。
まず学校の管理職が教育委員会やPTA、親に正面からぶつからず事なかれ主義が招いた、それを病んだ母親が週刊誌にリークして世間を巻き込むことになるのだがおかしいと思い声を上げたのはたった一人の母親。
金八先生の教え子や熱中時代の子どもたちなら先生は悪くないと庇う行動に出たし、それに親も同調しただろう。
陥れた要因のひとつにマスコミの報道があるが、ゴシップの記事を鵜呑みにして一方の嘘さえ真実であるかのように広まり、一個人が晒される社会は何としても変えなければならないよね。
ましてこの事件から20年以上が経ち、市民の全員がスマホでカメラを持ち歩いてる現代社会では、言い訳すら悪事に仕立て上げられてしまう。
一筋の光はと言えば妻と子供が最後まで信じてくれたことと正義の弁護士との出会い。
柴咲コウ演じる母親は怖かった。

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梅じんの相棒

4.0怖かった

2025年7月31日
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悲しい

怖い

知的

息苦しいくらい観ている自分も追い詰められた。
何となく、雰囲気でそう答えた方が早く終わる…みたいな空気の時、自分の思い考えとは違っても答えてしまうことがある。また、SNSの流れの中で間違いが真実みたいになる事がある。自分の身近にもあるんだろな…。本当に怖かった。

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ちくわまん

4.5佳作

2025年7月30日
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知的

チラシや予告で、殺人教師と呼ばれた男は実は…という構図ははっきりしてるのでネタバレにしませんが、それでも嫌だという方はご覧になってから読んでください。

最初に教師によるいじめを告発した母親の視点で始まり、後で同じシーンを教師による視点で繰り返し、全く違う話になっているという展開に、両者の違いの異常性を体感させる手法が凄いし、怖さを実感させる。
一方の言葉だけを鵜呑みにして、客観的事実を確認しないままその場をやり過ごす事がいかに悪手であるか、カスハラやモンペに対する認識が高くなっている現在もこのような事は起こっているのではないかと思わせる。
正直、最終的な爽快感は得られない。何故、このような訴えがされたのか、一部については、母親の叱責を逃れる為に子供が嘘をついたと理解出来るシーンがあるが、それだけでは説明出来ない。普通の弁護士物なら相手の事情まで明らかにする所だが、そういった親切さはない。それがよりリアルだったと思う。

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ギリカン

3.5死に方、教えてやろうか?

2025年7月30日
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なんでこんなことになっちゃうんかなあ。真実を伝えてくれない時のメディアの恐ろしさよ。細かいこと書くとネタバレになるので短めに。ただただ、柴崎コウの怪演がスゴい。「蛇の道」で見せたような氷の目でこっちを見つめてくる威圧感。あの家族は、その後どうなったのだろうか。

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栗太郎

4.5真実とは

2025年7月30日
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泣ける

悲しい

怖い

とんでもない保護者(モンスターペアレント)の訴えで人生潰されそうになる教師のお話。実話に基づいており、漫画化された作品を途中まで読んでましたが余りのえぐさに途中で放棄してしまった事を思い出した作品でもあります。穏便に謝罪した事が裏目に出てしまい、嗅ぎつけたマスコミに胡散草い正義をかざされて、私生活まで盗撮されるあり得ない展開に。主役の綾野剛さんはじめキャストの皆さんの演技対決迫力ありました。最後まで目が離せない作品です。ラストエンディングに流れる「なくしもの」にぐっと胸が抉られます。

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ひいちゃん

4.0情報が人を殺す。社会が作り上げる“でっちあげ”の恐怖。

2025年7月30日
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悲しい

怖い

単なる「事件の映画化」ではない。
情報の拡散が人を追い詰め、命さえ奪いかねない社会の構造や、職業的な正義と個人の尊厳がぶつかり合う瞬間を描いた、静かでありながら重みのある人間ドラマだった。

構成は章立てで、視点が切り替わるたびに視点が揺れることで「どちらが真実か分からない」という心理の追体験になる。
その不確かさこそが、この作品の持つ怖さであり、メディアや世間の“見方”がいかに人を決めつけ、消費していくのかを問いかけてくる。

綾野剛は、感情を抑えつつも徐々に心を削られていく教師の姿を丁寧に演じていて、目線ひとつで観る側の胸を締めつける。
柴咲コウもまた、激情と冷静さを行き来する繊細な芝居で、観客の判断を揺さぶってくる。
二人の対峙は、派手な演出はなくとも十分にスリリングだった。

そして、光石研の存在感が忘れられない。
出番は限られているが、彼の沈黙と表情には、言葉以上の重みがあり、何度も心をえぐられた。

この映画が描こうとしているのは、真実よりも「人は何を信じるのか」という問いなのかもしれない。

• 世界へ入り込む度:★★★★☆
• 感情ゆさぶられ度:★★★★★
• エネルギー消費度:★★★★★
• 配信でも観ます度:★★★★☆
• 人にすすめたい度:★★★★☆

【制作エピソード】
薮下がマスコミの報道により極限まで追い詰められ、雨の中で傘も差さずに鳴海の胸ぐらを掴み、感情を爆発させながら自らの思いを訴えるシーン。実はこのシーンは人工的に雨降らしを行っているのではなく、なんと本物の豪雨だった。テスト段階では晴天だった天候が本番直前で急に雲行きが怪しくなると、あっという間に強い雨が降りだしたという。

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キネマ紳士

4.0モンスター教師かと思いきや

2025年7月29日
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あまり週刊誌もワイドショーも興味ないのでこの話自体ほとんど知らず、新鮮に観ることができた。
序盤からタイトルインのところまでがむしろ三池監督ぽく、そういう話かと思えば、、というのも良かった。
綾野剛さんも柴咲コウさんも両方のヤバい演技が良かった。
光石さんは小物うまい。小物ばかり見る。
モンペが話題の今は、当時とは逆にもなっているのかもだし、そのきっかけの一つがこのお話だったのかもと思えた。

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kawa

3.5観る者まで力技でねじ伏せる

2025年7月28日
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怖い

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Uさん

4.0狂気と怒り

2025年7月27日
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怖い

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映画好き

5.0これが現実に起きていることと思うと恐ろしい

2025年7月27日
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怖い

先に主張したもの勝ちになってしまっている世の中やちゃんと否定しないといけない時になぁなぁにしたツケが大きくなって返ってきてしまうんだなと考えさせられました。

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鈴木教平(すずききょうへい)

4.0サイコパスに見えた。。

2025年7月27日
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はりー・ばーんず

3.0ロッキー2な構成は成功。

2025年7月26日
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支持。
今こそ撮るべきテーマだ。
孤独な失意の男が
妻に背を押され
老コーチに導かれる
ロッキー2な構成は成功。
柴崎もだが
その旦那が相当に嫌だ。
綾野剛の激演、良し。
三池の老成は少し寂しい。
私達が子らを叱らぬ風潮は
案外最近からかも。

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きねまっきい

4.0原作には記載のなかった近況も

2025年7月26日
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知的

驚く

原作はかなり前に発行されており、なぜ今映画化なのかという疑問があったのですが、いろいろ裁判が終わったからであることがよくわかりました。大きなスクリーンの必要性はわかりませんが、登場人物一人一人の立場になって、善悪やどのように行動すべきだったかなど考えさせられる素晴らしい作品だと思いました。

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ぬう太郎

4.5流石綾野剛

2025年7月25日
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しゅうさん