「怪物だ…」でっちあげ 殺人教師と呼ばれた男 井もさんの映画レビュー(感想・評価)
怪物だ…
どういう観点で星を付けたら良いのか分からない作品です。
倫理が通用しない、言葉も通じない、目的も分からないただただ怖い。病気…??後半になるにつれ、「え?は?何?は?は?」と理解ができない。うさぎさんとかピノキオとか、こういうことがあるのか。まじか…。
自分を見失わずに戦った先生に敬礼です。
それ以外の言葉が出てきません。
相変わらずマスコミとSNSは人の人生を容易に狂わせるんだなと感じました。(脚色なのか事実なのか!事実ですよね!?!)
誰も助けてくれない学校現場は見ていて辛かった。教育委員会も管理職も信じられない。お客様対応をし過ぎてはいけない。逃げ切りの世代、本当に良くない。今はいくらか改善されていると信じたいけれど、盗撮やわいせつの件が、この時期に重なっていて、信用がね……。
しかも夏って教員採用試験の時期ですよ。
子どもたちをしっかり教育するために先生になった人が報われる世界にならないといけない。
いじめや暴力が起きた時、保護者目線で見ると行き過ぎてしまうから、先生目線で見るべきなのでしょうか。「起きたこと」に目くじら立てず、警察や弁護士が介入して事実が整理されてから報道してくれ!!何も知らず批判だけする人間をこれ以上増やさないで欲しい。
綾野剛の泣きで劇場内の湿度がその都度高くなります。表情(感情)の切り替えと表現が上手すぎる。冒頭と本編の温度差がさすが綾野剛。
弁護士さんとの運命の出会いが泣けました。一筋の光とはこれのことだと。怪物との戦争に絶対勝つ気持ちと、絶対感情的にならないことが鉄則。ありがとう弁護士。(でも実際はこういった地獄を生きている人が居たなんて私は知らずに生きていたので本当に心苦しくなりました。)
湯川先生に振り回されていたはずの柴咲コウの虚無を見て背筋が何度凍ったか。ヤバい人が本当にヤバいので語彙力が無くなる。けど分かる。要求だけして後は白けてる人居る…。どうやって弁護士集団集めたのかなぁ…。
闘いの数だけ、司法は人を守る方法を積み重ねていくと、信じて良いのでしょうか。冤罪がテーマの映画(事実に基づく)が新たに生まれないことを願います。冤罪を吹っ掛けた罪ってどうなっていくんでしょう。
傷付いた記憶はずっと幻影を見せ続けるのでしょう。あれこそがPTSDじゃないかと感じます。
最後、処分は取り消されて喜びを噛み締めるシーンを観ましたが、モヤモヤが!消えない!