「綾野剛と柴咲コウのバケモノ演技力タイマン勝負」でっちあげ 殺人教師と呼ばれた男 sugsyuさんの映画レビュー(感想・評価)
綾野剛と柴咲コウのバケモノ演技力タイマン勝負
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…とは言いながら、バイプレイヤー陣も充実。個人的に最高だったのは、クライマックスで原告の主張が瓦解した瞬間からの原告代理の表情。いかにも有能そうなイケメンなだけに、混乱を抑え込んで(多分自分でも敗北を承知している)無理筋な主張で、職務を全うしようとする様は感動的でさえある。虚実も時間軸も複雑に往還する構成は少し分かりにくい部分もあったが、動きの少ない法廷物を飽きさせない工夫か。監督得意の暴力要素は抑えられているが、その分、マスコミや「空気」による支配の重苦しさは全編を通して伝わってくる。10年後の主人公の老け込みようは、とても勝訴した姿とは思えない…。そんな彼の前を横切る10年前と変わらぬ「2人」の姿の鮮烈さ!実話由来ゆえにすっきりしない結末を見事にぶった切るヴィジョンだった。
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