私たちのオカルティックサマーのレビュー・感想・評価
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オカルト×学園青春もの
2025.8.30
第七藝術劇場にて樋口翔一監督作品『私たちのオカルティックサマー』を鑑賞。
昨年初開催された『十三下町映画祭』でグランプリを獲った作品が、いよいよ上映開始という事で足を運びました。
怖がりの自分からすると、ガチなのか、ゆるふわパロディなのか気になるところでしたが、ガチでした!
(あくまで個人的見解。)
ただ学園ものという事で、清々しい気持ちにもなれるし、登場人物のキャラが立っていたので、観やすくて楽しかった!
音楽もめっちゃ良かったし、テーマソングは聴いててウキウキする。
映像も綺麗だった。カット割りがめっちゃ多くて、拘って作っているんだろうなというのがヒシヒシと伝わってきました。
上映後の舞台挨拶も、いい意味で若者のワチャワチャ感が楽しかった。現場の雰囲気を少し感じれたのも良かった。(おじさんの語彙力w )
作品に込めた思いとか、キッカケとか聞けたらもっと良かったな。
何より芸大生の卒業制作に配給がつくってところが実力を物語ってるよね。
今後が楽しみです。
#私たちのオカルティックサマー #オカルティック過ぎるだろ #第七藝術劇場 #樋口翔一
Summer Code
タイトルやジャケットは気になっていたので、少し遅くなりましたが鑑賞。
特典は前田部長の名刺でした。
個人制作だからこそ好き放題やってる感じがひしひしと伝わってきて楽しかったです。
短い時間にギュッと詰め込んだオカルトと青春模様がたまらなく良かったです。
ストーリーは失踪した姉を探してオカルト研究部に訪れた清水と部長の前田とニューホープ花京院でお送りするオカルト物語でとてもシンプルでした。
キャラクターもメイン3人と絞られている中でそれぞれのキャラが確立されていたのが良かったです。
悩み多き主人公の清水、アクが強すぎるビビり部長の前田、めっちゃお嬢様な巫女の花京院とスッと入ってくるキャラ造形がとても良かったですし、小粋なトークもたくさん盛り込まれているので、学校でのパートはニヤニヤしながら観れましたし、限定的空間での青春模様がとても好みでした。
今作の特徴はなんといっても自由すぎるカメラワークです。
引きのショットがとても多いですし、斜めのカットも多いですし、一周ぐるっと回りながら登場人物たちを映したりと、撮り方がアニメっぽい、さらに踏み込んで言えばエヴァ味を感じる独特なものがあり、これを実写に落とし込むとこんな風になるんだという新発見がありました。
ほぼ全編に渡ってこの派手なカメラワークが続くので、若干くどくは感じてしまいますが、実写映画としては唯一無二な感じになっていて好きでしたし、チューニングされていくであろう次回作以降どうなるのかというところも気になるところです。
アニメから影響を受けた実写映画って面白いなと思いました。
姉を探して夜のプールのパートはシリアスしているはずなのにラスボス的立ち位置の奴がフラッと現れてごちゃごちゃしたままとんとん拍子で解決していったのは尺の短さもありますが、手探りしっぱなしな感じがしてうまく飲み込めなかったです。
個人制作だと自分の思想を強く反映させてしまうが故にグダグダ自分語りをしたり、中々に気色悪いシーンを入れる監督が邦画でも洋画でもよくいらっしゃるんですが、今作ではそういうのがほとんどなく、楽しそうな過程が伝わってくるのも観終わった後にスッキリした気分になっていた要因だと思います。
アニメや漫画としての展開とかあったら面白そうだなと思いましたし、今作の続編もあったら良いなと思いましたし、樋口監督のこれからの作品にも期待してしまいます。
エンタメ全振りなの気持ちいい。
鑑賞日 8/4
鑑賞時間 18:40〜19:50
Occultic;Three
タイトルや予告でもう少し青春映画寄りのホラーかと思ってたが、一番ハンパな塩梅だったかも。
入りのテンポが良く、キャラも漫画的で分かり易い。
前田部長が面白くて5分間のモノローグなど色々やらせたら、彼の映画になってしまったため諸々カットとか。笑
千尋もツインテ縦ロールにお嬢様口調、巫女と属性盛り盛りで、部長に負けずキャラが濃い。
夏希の親すら出てこない(生きてるよね?)ため、相関はかなりシンプルだった。
話は姉探しがメインなのだけど、あ、死亡は誰も疑ってないのね。
なんで真っ先に目撃された時間にプールに行かないのかとか、今さら日記が出てくるかとか、色々雑ではある。
別に水泳部である必要もないし、体育ではみんな入るハズなのに、何故姉だけ連れてかれたのか。
最後に助かった理由も分かるような分からんような…
会話劇は楽しいし、ホラー演出も意外としっかりしてる。
だが冒頭にも書いた通り、両輪のバランスが取れ過ぎてたのが逆に作品の色を薄くしていて勿体ない。
主人公姉妹は可愛い(姉の衣装がほぼ浴衣とスク水なのは誰の趣味だ。笑)。
能面+スク水というビジュアルは新しく、ちょっとシュールで面白かった。(面は綺麗すぎたが)
アングルも飽きさせないよう工夫が見られる。
クライマックスの水と照明の使い方はセンスを感じて雰囲気もバッチリ。
学生の卒業制作で、63分の作品と考えたら頑張っていたとは思う。
ただ、これだけ出来たのなら脚本面でもう一歩なにかがほしかったなぁ。
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