G20 大統領を救出せよのレビュー・感想・評価
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良い子へ
良い子向けの作品
暴力的ではあるものの、正義を貫く意志こそ良い子へへのメッセージ
さて、
暗号通貨がこの物語の背景となっている。
先進国首脳会談であるG20において各国の首脳たちの「本音」をAIによってフェイクを作り、それを流すことで各国の信用、つまり通貨が暴落することで暗号資産の価値が上がることがテロ集団の目的となっている。
良い子向けなのに中々凝った設定だ。
ただ、通過はそんなことで暴落することはない。
また、
冒頭から張り巡らされた伏線も中々凝っていた。
何よりもアメリカ大統領の目的が「世界を救う」というものは良い子に勇気を与えるだろう。
黒人の女性大統領はまるでランボー
テロ集団を一人ずつ始末していく。
親子の仲直りも素晴らしい演出だった。
何もかもが不可能に思えるが、これこそ映画だとも言えるだろう。
大人がこの作品を見て「なんちゅう映画じゃ」というのはご法度です。
もう少し各国首脳に焦点当てたらいいのに
安心して国を任せられます
ホームランダー登場
【ホームランダー登場】
近年、日本では劇場公開されず配信のみとなる作品の中にも、
AMAZON MGM作品やサーチライト・ピクチャーズの作品のように、
見応えのある秀作が増えている。
本作も、そうした期待に応えるポテンシャルを備えた一作と言えるだろう。
アクションシーンのクオリティは王道のアクション映画としては高い方だろう。
G20サミット会場がテロリストに襲撃されるという既視感のあるプロットながら、その見せ方は手堅く、かつ迫力に満ちている。
特に、限られた空間での銃撃戦や、
大統領専用車「ビースト」を駆使した脱出劇などは、
エンターテインメントとしての水準の高さを感じさせる。
単に派手なだけでなく、
状況に応じた戦術の変化なども描かれている。
ドラマ部分に目を向けると、
複数の人間関係や要素が同時進行で描かれる。
娘を案じる母(大統領)の心情、
職務に忠実な大統領と護衛対象を守るマニーの関係性、
そしてスペインや英国、韓国といった各国首脳の個性的なキャラクター描写、デメトリウスとセリーナの軽妙な会話は、
物語に深みと緩急を与えている。
しかし、多くの要素を均等に描こうとした結果、
やや焦点がぼやけ、
個々のエピソードが深掘りされる前に次の展開へ移ってしまう印象を受ける可能性は否めない。
もう少し焦点を絞るか、
あるいは全体の尺を伸ばしてでも各要素を丁寧に描けば、
より重厚なドラマになったかもしれない。
そして、本作の評価を大きく左右するのが、
テロリストのボスを演じるアントニー・スターの存在感だろう。
その強烈な個性は、
まさにホーム・ランダーが「赤目からビームを出しそう」と形容したくなるほどの異様な迫力を放っており、
ヒーロー側を窮地に追い込む悪役としての役割を十二分に果たしている。
ただし、その存在感があまりにも強すぎるため、
他のキャラクターや物語のリアリティラインとのバランスを考えると、
やや浮いて見える瞬間があることも事実だ。
彼の怪演が作品全体のトーンを引き上げている側面と、
ある種の「やりすぎ感」を生んでいる側面があり、
この点は観客によって評価が分かれるところかもしれない。
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