劇場公開日 2025年6月20日

「韓国伝統のエロチックサスペンス。」秘顔 ひがん あんちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5韓国伝統のエロチックサスペンス。

2025年7月3日
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鑑賞方法:映画館

コロンビア、スペイン合作がおおもとで、そのあとインドやトルコやメキシコでも映画化されている素材らしい。ただ、多分、この面子からみると他の国のものはエロくはないだろうな。
さて、冒頭のシーンで、居間の壁にある大きな姿見が既に映っていて、この時点で先が読めてしまう。この姿見や浴室の鏡はもちろん筋の上では大事なファクターなのだが、韓国映画の場合、鏡=窓=覗き見という流れでエロチックなシーンへの導入となる。
韓国映画ではサスペンスものにエロチック味を足すのはお約束であり、それもまだ国が貧しい時代の作品のエロは生活感があるというか生々しく妙に後を引くものだった。
ただし、ここ10年ぐらい、具体的には「パラサイト 半地下の家族」あたりから、お行儀が良くなった感じが強くなってきた。多分、「オールドボーイ」や「悪魔を見た」でチェ・ミンシクが演じたような人物像は最早、再現はできず、性愛シーンを撮るにしてもある程度のポリコレは意識しなくていけなくなっているのだろう。
この作品の主役3人(ソンジン、スヨン、ミジュ)にしても往時の韓国映画を知る者にとっては、ずいぶん小綺麗な人たちに見える。一人、ミジュ役のパク・ジヒョンさん(板野友美に似ている)だけ脱ぎっぷりは潔いがあまりセクシーとは言えない。かといってチェリストにも見えないというところが今日の韓国映画の問題点か?

あんちゃん