「【”完全なる支配欲。そして自分の本当の人生を生きる。”今作は、魅惑的で蠱惑的な数々のセックスシーンを織り交ぜつつ、個々人の秘めたる性癖は変わらない事を描いたエロティックサスペンスなのである。】」秘顔 ひがん NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”完全なる支配欲。そして自分の本当の人生を生きる。”今作は、魅惑的で蠱惑的な数々のセックスシーンを織り交ぜつつ、個々人の秘めたる性癖は変わらない事を描いたエロティックサスペンスなのである。】
■楽団の指揮者ソンジン(ソン・ヨンホン)は、楽団のオーナーを母に持つ、裕福で我儘で自分の望みは全て叶うと思っているチェリストのスヨン(チョ・ヨジュン)と婚約するが、彼女が突然彼にメッセージを残して、失踪した事で動揺する。
”ソンジンと住むために”且つて731部隊に所属していた父親と住んでいた家を新たに改築し、結婚と大事な公演を控えたスヨンは、何故に失踪したのか。
そんな彼の前に、スヨンの代わりのチェリストとしてミジュ(パク・ジヒョン)が現れる。美しく、スヨンと違い控えめで裕福でもないミジュにソンジンは惹かれ、スヨンと共に住む予定の改築したばかりの家のスヨンと寝るベッドで、激しいセックスをするのである。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・いやあ、今作は面白かったなあ。ミジュを演じたパク・ジヒョンの美しい裸体と、激しいセックスシーン。ええ、私はエロが好きですよ。大体、健康な肉体と歪んだ精神の男がエロが嫌いなんてことがありましょうか?(開き直り!)
・作品構成も、中盤まではスヨンと学生時代から同性愛関係に在ったミジュの、スヨンへの復讐だとミスリードされたもんな。だって、マジック・ミラー付きの防音壁に囲まれた731部隊に所属していた父親が作った隠し部屋に閉じこめたスヨンが、見ているのが分かっているのに、わざと彼女に見える様にソンジンと激しいセックスする姿を見たらねえ。
・隠し部屋に閉じこめられたスヨンが、マジック・ミラーを叩きながら助けを求めるも、声は届かずに、カビの生えたインスタントラーメンを齧りながら、やつれていく姿。一方、ミジュは嬉々として、ソンジンと交わり彼を虜にして行く姿。
・一方、貧しい家の出のソンジンもミジュにドンドン惹かれて行くが、何かが腑に落ちないのである。何故にスヨンには出国記録も無く、スマホも通じないのか・・。
そして、更にミスリードを観る側にさせるマジック・ミラー越しのミジュと閉じ込められたスヨンの会話。怖いですねえ。心が寒くなったのは、私だけであろうか・・。
■だが、この作品はここからが凄いのである。もう、ビックリである。
ナント、実は、ミジュはソンジンなど眼中になく、スヨンの自分への支配欲を只管に刺激していたのである。そして、ミジュの手が僅かに映った写真により、スヨンはソンジンにより、ミジュ立ち合いの元、隠し部屋から救出されるのである。何故にミジュはスヨンを助けたのか?
それは、彼女にもう一度、【完全に支配されたかった】からなのである。
・全ての秘密を知る、且つてスヨンとミジュの関係を知っていた、車椅子の老婦人を池の上に引かれた木道をスヨンが押すシーンは、怖かったなあ・・。
<そして、ラスト。スヨンとソンジンは仲良くベッドに寝ていて、スヨンはその合間にギギギット隠し部屋の扉を開けて、中で足に足枷を付けて暮らす幸せそうな顔をしたミジュに生活必需品を渡すのである。
マア、或る意味、”三人とも幸せになって良かったね!”なのであるが、”変態さん、集まれ!”なのである。
今作は、魅惑的で蠱惑的な数々のシーンを織り交ぜつつ、個々人の秘めたる性癖は変わらない事を描いたエロティックサスペンスなのである。>
共感、ありがとうございます(_ _)
自分も、4.5付けてもいいくらいよかったですが、ミッションインポッシブルよりも良い点だとやり過ぎかなと思って、自重しました(^^ゞ
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