「ミステリーから監督の下卑た野心までもを記録」キムズビデオ La Stradaさんの映画レビュー(感想・評価)
ミステリーから監督の下卑た野心までもを記録
1980年代のNYで、世界中のマイナーな映画作品を含む膨大な所蔵作品でマニアの人気を呼んだレンタル・ビデオ・ショップ「キムズビデオ」の歴史を巡るドキュメンタリーです。映像配信時代の到来と共に、お店は2000年代に閉店したのですが、お店の5万本もの作品群は一体どこに行ったのだろうと監督グループが追うと、とんでもない場所で発見されます。しかも、そこに想像もしなかった人々の利権が絡んで来るのです。無茶苦茶な話だなぁとアングリ。
そうして行方を追うドキュメンタリーのミステリー的要素だけでなく、「うはは、このネタで売れる作品を撮るぞ」という監督の下卑た野心の暴走までもが期せずして記録されているのが痛快でした。日本映画では恐らくあり得ない逸脱・脱線物語です。こんな事、本当にあるのかなぁ。
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