「監督は少年の心を持っている」忘星のヴァリシア 第二章 群青 氷山の一角さんの映画レビュー(感想・評価)
監督は少年の心を持っている
かつて誰もが持っていて、いつか誰もが捨ててしまった少年(少女)の心。
作品への愛、憧れ、崇敬、そして熱狂。
普遍的で必然的で、それでも自分にしかなかったはずのあの時間。
比良坂新監督は、私たちが外れてしまった延長線の上にいた。
私はこの作品を観ながら、直視できないような眩しさを感じていた。かつてアニメを楽しんでいた監督の心が、文字通りの「自主制作」によって実像を結ぶ。色濃く時代を反映させたそれはある意味で、未来のオーパーツなのかもしれない。
共同制作では発生しない烈光。
2025年には生まれない物語。
比良坂新監督が愛した時代の"あるはずのなかった第二幕"が開かれる。
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