「私は私らしく」ブルーボーイ事件 kikisavaさんの映画レビュー(感想・評価)
私は私らしく
私は自分の性別を変えたいと思ったこともなく(そもそも自分が男か女かあまり考えたことがない気がする)、同性と結婚したいと思ったこともなく、夫婦別姓にしたいと思ったこともないが、そうしたいというひとびとがいるのなら、それが選べる世の中になってもいいんじゃない?とは思う。
声高に応援もしないけど、否定や拒絶をするつもりもない。
昨今はLGBT Qとかの定義もむずかしくて、なんかもうよくわからないけれど誰かに迷惑かけなければ、みんな「私らしく」生きていけばいいじゃないかと思う。
時代的にいろんなことに配慮がないことに驚きつつ(弁護士ですらいろいろひどい)、そういえば昭和ってこんな感じだったと少しなつかしく思いつつ、あれからずいぶん時代が変わって、昭和にはなかった「多様性」という言葉が大きくすべての前提にあろうとしていて、いま私たちはいろんなことに配慮を求めたり求められたりすることに必死だけれど、果たしてしあわせに自分らしくすこやかに生きられているのだろうか、と考えてしまった。
主演の中川さんの少しぎこちないけれど、ひかえめでたおやかな存在感が真に迫っていてとてもすばらしく、錦戸さんもいい俳優さんだなあと思った(七三分けがにあう)。
ただ、大きなターニングポイントとなるできごとについて、これは必要なものだったのか、感動のための装置になっていないか、これがなくても話をすすめることはできたのではないか、と少し考えてしまいました。
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