「アクションも舞台装置も千変万化」バレリーナ The World of John Wick 鶏さんの映画レビュー(感想・評価)
アクションも舞台装置も千変万化
キアヌ・リーブス主演の「ジョン・ウィック」シリーズの5作目にして、スピンオフ作品でした。と言いつつも、個人的にはシリーズ初見。従ってジョン・ウィックにお目に掛かるのも初めてでしたが、何せ純度100%のアクション映画なので、特段前作を観ていないから分からないというお話ではありませんでした。
そんなジョン・ウィック初心者の私ですが、とにかく驚いたのは登場人物の殆どが殺し屋集団の一員であり、文字通りノンストップでアクションシーンが続きました。よく”緩急”を付けるということがありますが、本作の場合”緩”の部分はなく、”急急”がずっと続く流れでしたが、アクションのバラエティがふんだんで、全く飽きが来ないのが凄いところでした。
シリーズ全体の主役であるジョン・ウィックですが、本作の主役はイヴ・マカロ(アナ・デ・アルマス)。子供時代にやはり殺し屋の父親を殺されて敵討ちをする女性でしたが、殺し屋としての特訓だけでなく、バレリーナとしての特訓もさせられるところがミソ。バレイも一流、殺し屋も一流という設定が本作の特長であり、最大の魅力でした。
そして真打ジョン・ウィックも一番の山場で登場。組織の掟を破ったイヴ・マカロを成敗するために派遣されたものの、そこはキチンと”仕事”をするジョン・ウィック。というか、凡百の殺し屋との格の違いを見せつけて実にカッコいいお姿でした。
とにかくアクション=殺人の連続でそれがバラエティに富んでいるほかにも、田舎の古城みたいな建物、都会の高級ホテル、そして山奥の町全体など、屋内屋外を問わず舞台装置もバラエティに富んでいる上に重厚感があり、本当に観ていて飽きませんでした。
そんな訳で、本作の評価は★4.2とします。