劇場公開日 2025年6月13日

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「【今作は、嘘から始まった映画作りの過程の中で、高校生達が友情や自分の生き方を見つめ直す成長物語である。あと、タイ映画のフライヤーについて少し考えるの巻。】」親友かよ NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5 【今作は、嘘から始まった映画作りの過程の中で、高校生達が友情や自分の生き方を見つめ直す成長物語である。あと、タイ映画のフライヤーについて少し考えるの巻。】

2025年8月10日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

幸せ

■高校3年生のぺー(アンソニー・ブイサレート)は3学期になった焦りからか、ガールフレンドの裏切りが許せずに、彼女の頬をカッターで切ってしまい退学させられる。
 転校先の高校で、隣の席になったジョー(ピシットポン・エークポンピット:タイ人の名前は長い・・。)から、親密に話しかけられるが、彼は素っ気ない。
 そんなある日、ジョーが交通事故で亡くなってしまう。
 大学受験を控えたペーは、短編映画のコンテストに入賞すると、試験免除で進学できると聞き、ジョーの親友と偽り彼が書いたコンテスト入賞の短編”花火と星々”をパクリ、映画製作を始める。彼を偲ぶ映画だと言って。
 だが、その嘘を見破ったジョーの中学時代の親友ボーケーに反発されながら、ぺーは映画製作に取り組んで行く。ボーケーも徐々にカメラ担当として協力していく。
 が、ジョーも、余命一年の同級生オームが書いた短編をパクッテいる事が明らかになり、ぺーとボーケーは短編製作を迷って行くのである。

◆感想<Caution!内容に触れています。>

・正直に書くと、この映画は映画館で観る映画の殆どを面白く観れるおバカ脳の持ち主である私にも、余り響かなかった。
 何故だろうと考えると、脚本と演出とが多少粗い気がしたのと、死んだ筈のジョーも後半頻繁に思い出として登場するので、混乱した箇所が多かったのである。

・あとは、ペーを始めとした登場人物達の描き方が浅く感じてしまったからかな。ペーの冒頭の元カノへのカッターで切りつけるシーンから、アッサリ別の学校に転校していたり、ジョーとボーケーの中学時代の親友状態からの、ボーケーの行いにより二人の仲が壊れる過程の描き方などカナ。

・劇中で、ラップで流れる著名な監督の名前の数々。クリストファー・ノーラン、J・Jエイブラハム、日本代表として是枝監督。ここは、監督の意図する映画製作愛なのかな。

■そんな過程を経て、卒業式に流されたジョーが監督した映画。そこには、ジョーがオームの短編をパクった事が分からないように、ジョーの写真をパワーポイントの様につなげた映像が流されるのである。
 それを見て、多くの生徒達は”パワポかよ!”と憤然とするのだが、オームとボーケーとジョーのお母さんだけは、感慨深げに見ているのである。
 このシーンはペーの成長を感じさせるのである。
 このシーンはナカナカだったかな。

<そして、ペーは嫌がっていた家業を継ぎ、ボーケーはカメラマンの道へ進むのである。そして、ペーも新たな夢である、映画製作者を夢見て、映画製作の場に行くとそこにはボーケーが居て、二人は笑顔で見つめ合いのである。
 今作は、嘘から始まった映画作りの中で、高校生達が友情や自分の生き方を見つめ直す物語なのである。>

■タイ映画の新作フライヤーというと、今作もそうだが「バッドジーニアス」の名前が良く出る。
 だーが、私が比較的最近観た映画では「ふたごのユーとミー 忘れられない夏」(なんでこの映画を書いたか分かる人は、偉い!)や「プアン/友だちと呼ばせて」など、素敵な映画が沢山有るので、ソッチも紹介して欲しいな。

<2025年8月10日 刈谷日劇にて鑑賞>

NOBU
toshijpさんのコメント
2025年8月10日

日本では年に数本しか公開されないタイ映画ですが、良い映画は本当に心に沁みます。韓流だけでなくもっとタイ映画も注目されてほしいです。

toshijp