佐藤さんと佐藤さんのレビュー・感想・評価
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等身大の夫婦の姿を描いてる
高橋源一郎さんの飛ぶ教室で天野監督が出演され面白そうだと思い、観てきました。
作中の紗千の「私は自分のことなんか犠牲にして、子どものことを大切してる」っていうセリフは、日頃自分の奥さんから言われ続けてる言葉なので、なんか驚いてしまいました。2人とも正しいんだけど、なぜかうまくかみ合わない感じは、どの夫婦でも共感できる所なのではないでしょうか?
岸井ゆきのさんがかわいくて、演技もうまくはまってました。
最後は別れる結果になりましたが、こういう夫婦のうまくいかなさは、どうすれば乗り越えられたのでしょうか?
考えたこと
①バスルームテクニック
夫婦喧嘩になったら、言えば言うほど、火に油を注ぐ結果になります。まずは、距離をとるために、トイレに逃げ込みましょう。私はこの技でかなり助けられました。DVにならなかったのは、この技のお陰かもしれません。
②Hugすること
ヨーロッパでは夫婦でハグする姿がよく見られます。この映画でも描かれているように夫婦生活は毎日ほんの小さな出来事の積み重ねです。表情が感情を生むように、愛情がないような日でも、毎日Hugすることて愛情が生まれることもあるのかなと思いました。(帰ってさっそく奥さんを抱きしめました。笑)
岸井ゆきのぅメ〜テレぇ
まず最初に、メ〜テレシネマのこじんまりした邦画の傑作群に、また一本のタイトルが追加されたと思った。全て見てるわけじゃないけどやっぱり凄い打率だと思う。
本作の佐藤夫婦と当方は全く違う環境なれど、なぜか思い当たらせる、微細な日常のすれ違いの描写が連なる。挟み込まれる中島歩やベンガルや藤原さくらの夫婦間の話や双方の家族の描写も、2人を取り巻き2人が持ち合わせているアンコンシャスバイアスとかなり明確に絡まる。単純なようで複雑、複雑だけど単純、単純化されているが故のユニバーサルな問題提起になっているなと思った。天野千尋監督作は初見でしたが前作も見とこうかと思ったり。
保は結局合格するわけだけど、しない世界線で保が救われない状況を想像してしまったので、合格時は良かったーと声に出てたかも。佐々木希とはありがちな感じにならないといいなと思ってたらはっきり言ってくれて良かった。
そして岸井ゆきの。長身美形好きのマタゾウ的に全く好みのタイプじゃないんだけど、本作もまた認めざるを得ない魅力でした。
蛇足。大体その日の最終上映回だと観賞後にパンフを買えない。かといって見る前に買いたくもない。見て良かったら次回買おうと思うんだけど、歳をとって物を増やしたくないのもあるし、観賞直後の熱も冷めて結局もういいや、となってしまう…全く関係ない話でした。
皆さんのレビュー読んで追記:
マタは「養育費払えるの?」には違和感。子供は私のもの、養育費は男が払うものって前提じゃん。
励まされました
素晴らしかったです。
時間を経て重なってゆく網目のような出来事に揉まれて、
傷つけあってしまう姿に泣きました。
日々の描写が身近なことごとで、観ている自分にも身に覚えがあり、その分サチとタモツの辛さをおおいにくらいます。夫婦生活や子育てを経験されている方々はきっといろんな心当たりがあるのだろうなぁと想像しますが、経験のない私の日々にも、人間関係とは無関係でいられない以上、確かに繋がってるような気がしました。つらい結末なのに、思うようにならない人生をちゃんと見せてもらった気がして、励まされて、生きてゆこうと思いました。
俳優さん、お二人の佐藤さん…岸井ゆきのさん宮沢氷魚さん…がどちらもほんとにすばらしく、愛しかったです。
年月が二人の間をじわりじわり変えてゆくさまがとてもリアル。
他の皆さんも、お一人お一人ことごとく生々しく、人間性と、その暮らしぶりや周りとの関係性も垣間見られる思いがしました。
ほんとに全員に感動したんですが、なかでもベンガルさん。一緒にいたらすごくしんどい夫なのが伝わるし、でも単なる嫌な人でなくて夫の切なさも感じました。
そして、さしはさまれるユーモア。喫茶店でのふるふる震えるお給仕や、セカンドバッグ男など、時々吹き出してしまうところがあったのも好きでした。
歌も、可愛らしくて、よかったなぁ。
すばらしい作品でした。
個人的にここのところ落ち込んでいたので、こうして生きる勇気をいただいたので、
作り手のみなさんに感謝です。
ありがとうございました。
どんな感動物語、胸糞物語より心にダメージを負う。
星⭐︎5じゃない理由は
最後恐らく養育権は保にうつったんだろう。
冒頭の依頼人の離婚理由がサチの状況を
暗示してるように思われるためだ、
イヤ、それはそうかもだけどさ、
そもそも、今まで夫アルバイトなんだから
無職の夫をささえて子供の面倒みてたのに
それは納得いかないよ〜で星4。
法的にはその流れかもしれないし
ちゃんと交代での養育だからちゃんと話し合いは
あったんだろうけど、個人的な気持ちに
ひっぱられてしまいました。申し訳ない。
サチにも鈍感な所があったかもしれないが
夫のプライドの高さもあるしお互い様なわけで。
あとはサチにそのつもりはなくても、
どこかで夫が下に見た表現も
みられたし、かと言って保もサチを下に
見ていた瞬間は確実にある。
総合して良い意味で心がひねり切られる
良作でして、愛がある情がある
だけでは分かり合えない。
愛情が深いゆえに、
俯瞰で見れないからすれ違う。
主役や、主だった役者陣の
演技表情も素晴らしい
引き込まれてしまう良作でした。
よくわからない涙がでそうになりました。
良い映画体験できました。
タイトルなし(ネタバレ)
同じ苗字の佐藤サチ(岸井ゆきの)と佐藤タモツ(宮沢氷魚)。
ふたりは大学生時代に知り合い、性格は異なるながらも意気投合、交際することになった。
地方出身の秀才タモツは弁護士を目指して司法試験を受験するが、不合格が続く。
一般事務職員として就職していたサチが、タモツの応援を兼ねて、一緒に勉強をすることに。
すると、サチの方が一発合格。
弁護士になったサチ。
塾講師をしながら司法試験合格を目指すタモツ。
そんなとき、サチが妊娠し・・・
といったところからはじまる物語。
終始ヒリヒリするようなストレスが続く日常を描いた作品。
日々の生活に追われていたら、観たくない類の作品であることはまちがいない。
基本的には、互いに相手を見誤っちゃったふたりの物語、ということも出来、それは日常のどこにでも転がっている。
女性は、自分が思う以上に賢かった。
男性は、自分が思うほど賢くなかった。
趣味も価値観も異なった。
そうなると、いくつかのバイアスがストレスを産む。
まぁ、個人的には、「タモツくん、早々にあきらめちゃうのも人生なんだけどなぁ」などと思いながら観ていた。
修復、やり直しのチャンスは多くあったはずだが、そう上手くいかないのが、人生。
そんな男女の物語。
興味深い作品でした。
あの時こうしていたらということの連続
自転車が倒れなかったら、コーヒーを間違えなかったら、試験が受かっていたら、トイレットペーパーが切れていなかったら、あんなこと言わなかったらと思うことが繰り返される。相手を大切に思いながらも、次第にすれ違いが大きくなっていく。どこの夫婦でも、何度も訪れる危機を乗り越えるのは、奇跡の連続かもしれない。サチとタモツの夫婦の他にも、ベンガルの熟年離婚や中島歩の離婚も並行して描かれる。男性の身勝手さが強調され、タモツの言動に批判的になりそうであるが、サチの言動もどうなのかと思う。タモツが合格して、子育てに協力する姿に、どうしてこうなってしまったのか、私の何がいけなかったのかと思っているのだろう。サチのその姿が悲しい。
佐藤さんの差等のハナシ
『ミセス・ノイズィ』の監督ということで、ちょっと期待しすぎたかも…
話としては粗筋通りで、その流れならそうなるだろうな、というそのまま進む。
一緒に勉強まではいいが、受験したのがそもそもの間違い。
更には実際に弁護士に転職、そして妊娠、結婚と、そりゃ関係拗れるわ、という選択の連続。
他はまだしも、妊娠は保が軽率すぎだろ。
宮沢氷魚は、器の小ささでイライラさせる役が本当に上手いな。
紗千や周りの無神経さも確かにあるけどさ。
火事の一件だけは立派だったし、消火剤まみれは笑ったけど、本筋に全く影響しないのが残念。
勉強会とか向かない、って話だったのに、地元の飲み会の様子を見ると…
佐々木希と不倫に向かわないのは偉いけど。
後半にいくにつれ、紗千の方へのヘイトも順調に溜まり、割とどうでもよくなった。
シノちゃんとの再会は、依頼内容知らずに面談がまずあり得ないし、その後が復縁が再婚かも不明。
離婚話を周りに配置しすぎでわざとらしいし、依頼人にしなくてもよかった気がする。
全体的に冗長な上、衝突がリアルなため観ていて少し疲れてしまった。
最後は子供を行き来させてるってこと?
それは親としてどうかと思うし、やっぱり2人とも選択を間違えすぎではなかろうか。
結婚には覚悟が必要だけど、対外的に見せることでそれを深めて行くのかもしれません
2525.12.2 TOHOシネマズ二条
2025年の日本映画(114分、G)
あるカップルの15年を振り返るヒューマンドラマ
監督は天野千尋
脚本は熊谷まどか&天野千尋
物語の舞台は、二人が37歳になった頃の都内某所
弁護士としてキャリアを積んできたサチ(岸井ゆきの)は、離婚を考えて自説を主張する依頼人・東海林明(中島歩)の話に耳を傾けていた
サチはかつて、同じ大学の珈琲研究会に所属していたタモツ(宮沢氷魚)という夫がいたが、3年前に夫婦の仲を解消していた
二人には3歳になる息子・フクがいたものの、今ではサイクルを決めて育児にあたり、お互いの生活には干渉しないようにしていた
二人は、22歳の時に自転車置き場で出会い、そのエピソードをきっかけに急速に仲を深め、気づいたら同棲状態になっていた
タモツは弁護士になることを夢見ていて、日々努力していたが、なかなか試験に合格することはできなかった
そんな二人に転機が訪れる
それはお互いが30歳になった時に、サチがタモツと同じように司法試験の勉強を始めたことだった
そして、その結果はすぐに二人の中にあるものを残していく
サチは司法試験に一発合格し、あと2年しか猶予のないタモツをあっさりと追い越してしまったのである
映画は、離婚後の37歳を起点にして、講釈を垂れる依頼人・東海林の言葉から「自分の過去を回想するサチ」という目線で描かれていく
自分たちに足りないものは何だったのかを振り返るテイストになっていて、サチが担当する依頼人が二人とも「男性」というところに意図がある
老人・菅井(ベンガル)の依頼は一方的に離婚を突きつけてきた妻との和解だったが、結局は短い手紙のやり取りで終わっていた
菅井が諦めたのは妻の手紙だけではなく、サチの態度も少なからずあった
この時の彼女はどちらかと言えば妻の味方に見え、依頼人の要望に応えようとはしていない
それがラストでは「東海林の意図を汲み取る」という思考に変わっていて、彼女なりに何が足りなかったのを理解したのだろう
物語は、プライドがズタズタで感情的で子どもっぽいタモツにイライラさせられるのだが、そもそも彼とサチは合わなかったと思う
意気投合したような流れで同棲へと向かっていったが、単に顔が好みとか、話が合ったとかなど、浅はかな勢いだったのだろう
初見でコーヒー豆の取り違えがあって、それがきっかけとなっているのだが、このシーンを見ても性格が合わないのではと思ってしまった
細かなところに気がつくのがタモツの性格ではあるものの、そのことが常に頭にあるというタイプで、思考や状況が自分本位であることを示している
対するサチは細かなところに気が回らないように見えて、言葉尻にそれが露見するタイプだった
これをタモツが見逃すわけもなく、さらに状況がそれを悪化させていく
ある意味、必然的な別れであり、サチに何かができたとも思わない
敢えて言うなら、弁護士として成長するための過程にタモツがいたと言うだけの話であり、彼女自身が纏っている空気がずっとタモツを苦しめてきたことに気づくために時間だったとも言えるのだろう
いずれにせよ、かなりリアルテイストな物語となっていて、岸井ゆきのの演技も凄いが、それに呼応する宮沢氷魚も凄いと思う
この二人の演技力で保っている作品となっていて、演出などを含めて心が削がれるタイプの作品だったと思う
二人が同姓と言うところもポイントになっていて、サチの親友・篠田(藤原さくら)からキツい一言が待っていた
姓を変えることだけでなく、結婚式もせずに、「離婚しても佐藤のまま」と言うのは区切りと覚悟を感じる上では必要なことだろう
選択式夫婦別姓に賛否はないものの、結婚と言う制度に対して敬意を持って、覚悟を持てるのならば良いと思う
ある意味、離婚した時にスムーズだよねと言うハードルの低さというものが根底にあるのなら、どんな相手であれ、いずれは破綻するのではないか、と感じた
イライラする映画
佐藤♂には終始イライラしたけど、映画としては💮
佐藤♂の性格や人間性が終わってて、弁護士になったところで仕事できんの?
3ヶ月交代で子守りって…子供はペットやおもちゃではありません。金銭的には不自由しない生活だろうけど、ある意味虐待では…?モヤる。
佐藤♂に仕事と育児の両立出来るとは思えないし。
そのうち「仕事がうまくいかないのは子供のせいだ!僕の方が重い案件抱えてるんだから不平等!」とかキレ出しそう(笑)
現に、1週間前倒しで勝手に子育て担当交代してるし(笑)佐藤︎︎ ♀の仕事の調整は…?そこ、確認してからだろ……
離婚して共同親権だとしても、同じマンションや二世帯住宅でお互いの生活には鑑賞しないけど、子供は自由に行き来できる、くらいの落とし所が良かったなぁ……
男のプライド
彼女や奥さんの方が能力的に上やと思うとなかなかやりきれない男は多い思う。しかも同じ苗字やったりするとなおさら。
でも何らかの形で2人には乗り越えて欲しかったな。
まぁ、ああいう展開や結果でも決してバッドエンドではないねんけど
結婚したから
うまく行かなかったわけではなくて
弁護士に先に彼女がなってしまったからでしょう。
でも、結婚が色々狂わせたのも事実ではあるが。
うまく行かない時はトコトンうまく噛み合わないよなあ。一度狂ったら元にはもどらないこともあるし。共感しながら観れたので、4.5で😛
50年連れ添った妻に一方的に離婚を迫られるオヤジ。昭和はそうやろけど、今の時代では生きづらいよなあ。時代の変化もうまく反映されていて良かった。
主演の2人の演技がとても良かった😀
男の佐藤さんの優しさ、逃げに走る気持ち、葛藤、全てわかる笑笑
弁護士になれて良かった😎
タモツがキレる5秒前😱
ミセスノイズィーの天野千壽監督が「岸井ゆきの」で撮る映画を観られるなんて、
なんて幸せなんでしょう。
ウキウキ。
あぁ、やっぱり岸井ゆきのは最高だなぁ。
と思っていたら、
いろいろフラッシュバックすることばかりで、どんどんいやーな気持ちに。
岸井ゆきのが上手過ぎるんです。
惚れた弱みで、タモツはずっと我慢するのかと思っていたら·······
養育費払えんの?
起死回生のホームランのあと、
最後は復縁したのかと思ったら、
どちらも親権を分け合って
3ヶ月交代とは🤔
子供は迷惑だね
外国映画では親権を得るためや月に一度あるかないかの面会日の権利を得るためにどちらかが無茶苦茶頑張る的なストーリーが多いのだが、
この夫婦はどっちも弁護士だから、妥協点がスマート過ぎて、ちょっと肩透かし。
タモツの両親は長男の長男だから絶対親権譲らないと思うけど、親ももう体力なくて、諦めたんでしょうね。
どっちも腹にイチモツ溜め込んだと思うけど、
タモツはかなり頑固なので、サチのほうが上手に妥協したのかな?
佐々木希がタモツの田舎の元ヤン役で出てきたもんだから、多目的なワタベも主夫してるのか〜と思ったり、離婚のタイムリミットは?なんて思ったして、この監督、なんてブラックなんだと、感心しきり。
僕は自信ないですね、佐々木希に行っちゃいますね。
つまらないオトコ!
と、一蹴されなかったら、どうなっていたか。
ミセスノイズィーは女同士だったから、対岸の火事的に楽しめた。今回は油断してた。
恐れ入谷の鬼子母神
宮澤さんは黒島結菜さんと仲良くね。たしか、事実婚状態だけど、お子さんいるんですよね〜
「それでも結婚する理由」を描いてもらいたかった
「夫婦」とは何なのかについて考えさせられた。
序盤で描かれる、コーヒーの選び方は違っても、自転車で並走しながら同じ歌を口ずさむカップルの様子からは、正反対の性格ながら、どこか気が合って、一緒にいると楽しいという2人の関係性がよく分かる。
やがて、夫に先駆けて妻の方が司法試験に合格してしまい、妻の妊娠を期に2人は結婚することになるのだが、この時点で、彼らの間には、不穏な空気が流れ始めている。
妻が弁護士として活躍する一方で、子育てをしながら受験勉強を続ける夫が、プライドを傷つけられ、ひがみっぽくなることも理解できるし、そんな彼を気遣いながらも、仕事を優先せざるを得ない妻の立場もよく分かる。
もし、妻と夫が逆の立場だったなら、2人の関係はこじれなかったのかもしれないが、そうした考え方をする自分自身が、「男は家族を養うべき」という固定観念に支配されていることに気がついて、何だか反省してしまった。
その一方で、夫よりも妻の方が社会的地位や年収の高い、所謂「逆転夫婦」は、いくらでも存在するし、夢の実現に向かって「下積み」を続ける夫のことを、妻が支えている夫婦だって沢山ある訳で、そのような男女の関係性が「健全ではない」とはとても思えない。
そういう意味では、主人公の夫婦の間に亀裂が生じたのは、必ずしも彼らが置かれている社会的な立場のせいではなく、あくまでも、2人の性格や価値観によるものだと思えるのである。
冒頭で、弁護士の妻の同僚が、クライアントの離婚の手続きを進める中で、「こんなにもめるのなら、はじめから結婚しなければよかったのに」と呟く台詞を聞いて、この作品は、「それでも結婚する理由」を描くのだとばかり思っていた。
だから、どんなに2人の関係がギクシャクしても、最後は元の鞘に収まるに違いないと予想していたのだが、それを覆すエンディングには驚いたし、3か月ごとの子育て契約のようなものから、「新しい夫婦の形」を感じ取ることも難しかった。
劇中の離婚調停における夫と妻の言い分を聞くにつけ、「結局、夫婦は分かり合えない」といった、身も蓋もない主張しか感じられなかったのは残念としか言いようがなく、もっと「喜びは2倍、悲しみは2分の1」みたいな、結婚(夫婦になること)に希望が持てるようメッセージを打ち出せなかったものかと思えてならなかった。
大切な人と暮らす・暮らそうとしているすべての方に見てほしい
保(男性の方の佐藤さん)や紗千(女性の方の佐藤さん)のすれ違っていく言動が、どれもこれも他人事とは思えないような現実感があり、身につまされ心を動かされる作品でした。
恋人や配偶者のいらっしゃる方には特に、ぜひ1人でも多くの方がこの作品を見て、佐藤さんたちを反面教師として何か少しでも役立てられるところを見つけてほしいと思います。他人事ではないです...。
とはいえ、佐藤さんたちはどのときにどうすれば良かったのか、という正解を分かりやすく提示してくれている映画ではないと思いますので、本当に難しいですが。ただ、本作品で佐藤さんたちが目指した司法試験のように、自分とパートナーとで同じ道を目指して向かっていくようなことは、人生の中ではリスクが高い選択かも、ということだけはわりとはっきり教えてくれていたのかもしれません。2人で支え合って進んでいけるというメリットを打ち消してしまう可能性にも、人生では考慮しておく必要があるのでしょう。
保さんの方がもう少し早く合格できていたとしても、弁護士になってから2人が同じ程度に活躍できていないと、またそこで人間関係に亀裂ができたかもしれませんし。
もっとも、一番可能性が高かったのは、保さんも紗千さんも合格をつかめず試験はあきらめていく、だったのではとは思います。佐藤さんたち2人(プラスお子さん)の関係にとっては、実はこちらの道筋の方が良かったのかも、などとも想像してしまいます。
小説などの原作がないオリジナルストーリーでここまでの映画作品はなかなかないと思います。原作ありの作品でも、映画化する都合上のカットや変更で、ストーリーにはかなり歪みをきたしていることが多い中、この作品は非常に優れていると感じました。
この作品を見てもし心動かされなかった方がいらっしゃるなら、保や紗千よりも良い選択・良い人間関係構築がもうできているからなのかもしれません。私もそこを目指したいですが、まあ正直無理そうです。...などと本当にいろいろと考えさせられる映画で、見て良かったです。
結婚がこたえとは限らない
性格は真逆なのにフィーリングがあう
だから好きだったはずなのに
コンフリクトが起きる。
自分はこんなに頑張っているのに、
相手に嫉妬する、貴方はいいよね、と
自分にはベクトルが向かない、
それは痛いし認めたくないから。
紗千(岸井ゆきの)の気持ちもわかるし、
保(宮沢氷魚)の気持ちもわかる、
だって人間だもの。
それがリアルでヒリヒリするし、いたたまれない気持ちになる、
だから、本作は観ていてすごく疲れる。
ジェンダーギャップも描かれる。
そこからのズレが決定的な別れにつながって、
後悔してもすでに遅い。
こういう熟年離婚は実際増えているのかもしれないな。
ラストは結婚だけが愛のカタチだはないということかな
さまざまな家族のカタチがあるってことかな
脇で印象的だったのは、中島歩と吉岡睦男、めっちゃ笑える(笑)
勝手に子供の将来が心配になる
タモツとサチの弁護士試験の合否を発端にワークライフバランスが崩れて離婚するまでのストーリー。
舞台挨拶で主演お二人がサチとタモツどっちのタイプかという話題もあったけど、自分に置き換えるとタモツと同等の主婦だけど言いたいことは言っちゃうサチタイプだからどちらの気持ちも想像出来た。
でもタモツの不機嫌をあからさまに出す感じ苦手だな〜(氷魚君ファンだけど)弁護士になって何をしたかったんだろう。
協力して子育てする未来が見えたけど、子供の立場からするとたまったもんじゃないよね‥
あわい
先行試写会にて鑑賞。
同姓の男女の同姓から結婚、離婚までの時間を描いた作品ということで、映画としてはなかなか珍しい題材だなと思いながら、結婚する予定も願望も無い自分が観たらどう感じるんだろうとちょっぴり不安もあったりしたり。
予想はしていましたが中々にヘビーな作品でした。
幸せ2割不幸せ8割のようなギスギスした雰囲気の中にわずかに感じられる幸せを目一杯浴びられるのなら良かったんですが、それよりも先になんでこの人と同居できてるんだろうという不快感が勝ってしまい物語にうまいこと乗れなかったです。
保の沸点が低すぎるのが生活に支障をきたしたんじゃ無いかなーと何度も思ってしまいました。
不機嫌になるスピードがとんでもなく早いですし、「トイレットペーパー無かったよ」という言葉に自分が買ってくるように言われたと過敏に反応してキレる辺りから、これは保がだいぶヤバいやつなお話なんじゃと思ってしまいました。
弁護士試験が難しいのは様々なメディアや作品で取り上げられているので、何年もかかってしまうというのは重々承知なのですが、その大切な試験を一回放り捨てようとし、なんなら願書の提出を紗千に任せており、出した出せなかった問答で喧嘩にはなっていましたが、こればっかりは保が悪すぎない?頭おかしいんじゃない?となってしまいました。
あえて効率の悪い勉強の様子が見られるのも意図的だとは思うんですが、寝起きからの勉強なんて頭に入るわけないじゃないと笑ってしまいました。
実家に戻ってのNPO法人を立ち上げるーだとか、3人で移り住もうーとか戯言を吐いてるのも紗千の事はガン無視で自分優先で物事を発しているので流石に気色悪かったです。
紗千も言っている通り、完全に逃げているのにそれすらも正当化しようとする保には腹が立ちっぱなしでしたし、それを電話でサクッと伝える姿勢も嫌いでした。
しかも地元のえぇお姉さんに色目使っちゃってさぁ…保さんさぁ…とため息をついてしまいました。
紗千が多忙だったがために弁当を食べられなかった事を責めるのはまぁまだ…と思いましたが、その弁当を思いっきり捨てるシーンは流石に不快でした。
映画を評価する基準の一つとして、食べ物を粗末にしないというのがデカくあるので、ここは大減点でした。
そのせいもあって、保と紗千のその後の展開もなんだか綺麗なように見えて、やっぱ保が無理やり主導権を握ってなんとかしたようになって、なんやかんや紗千がやっぱり損してない?おかしくない?と疑問が晴れる事なく終わっていったのでモヤモヤしっぱなしでした。
地味に2人の子供が他の子供を積み木で殴り、流血沙汰になってる中々にヤベー状況があるのですが、その話は宙ぶらりんで夫婦の話し合い喧嘩になってしまっているので、子供のこの後怖すぎない…?と子供がいた事のない自分でも恐怖を覚えてしまいました。
そこについても突っ込んでいってほしかったですが、今作の主題はそこじゃないというのがもどかしいところ。
全編に渡っての空気のギスギスっぷりは主演2人の雰囲気作りが上手すぎるのもあっての賜物だったと思うので、キャラや展開に嫌悪感が生まれるのも当たり前なのかなと思いました。
自分には合わなかったのですが、人それぞれが歩んできた人生によって見方も変わってくるのかなと思いました。
鑑賞日 11/13
鑑賞時間 18:30〜20:24
観ていて辛い作品
試写会にて観賞
観ていて辛かった
何という作品を作ってしまったんだ笑
異性と付き合っていく、結婚する上で誰でも経験すると思う閉塞感ややりきれなさがとても丁寧に描かれていた
周りがやたら幸せそうに見えるとことか
付き合うって幸せや楽しさよりも自分が我慢したり自己犠牲のほうが多いと思う
岸井ゆきの(佐藤サチ)と宮沢氷魚(佐藤タモツ)の二人がまるで佐藤夫妻に憑依したかのようだった
特に岸井ゆきのさんの表情による描写は見事
ラストはやっぱりこうなるよね
タモツにとってサチの嫌みったらしい「養育費払えるの」は相当堪えたと思う
これこそ性格の不一致なんだろうね
全22件中、1~20件目を表示
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。









