劇場公開日 2025年6月27日

「もう一度、夢にアクセルを」映画「F1(R) エフワン」 ガジュマルさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0もう一度、夢にアクセルを

2025年7月9日
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鑑賞方法:映画館

興奮

驚く

ドキドキ

久しぶりに、映画館で「ハリウッドらしい熱さ」に出会えました。
これはぜひ大きなスクリーンで観てほしい一本です。

主演のブラッド・ピットが演じるのは、かつての栄光と挫折を知る伝説のレーサー。
年齢を重ねたからこその深みがあり、「お金でも名声でもなく、やっぱり好きなことに夢中になっていたい」という想いに、思わず心が動かされました。自分の人生にもどこか重なるようで、そっと背中を押してもらえるような、あたたかい余韻が残ります。

監督は『トップガン マーヴェリック』のジョセフ・コシンスキー。
レースシーンは圧巻で、音やスピードの表現が本当にリアル。臨場感がすごくて、息をするのを忘れそうになるほどでした。

ストーリー面でも印象的だったのが、若き天才レーサー、ジョシュア・ピアースの傲慢さ。これは主人公ソニー・ヘイズの若かりし頃の姿と重なるように描かれていて、その対比がとても巧妙。観ている側も自然と物語に引き込まれていきます。

F1で勝つというのは、ただ“速さ”だけじゃない。
経験に裏打ちされた判断力、感情の波をコントロールする心の強さ、そうした人間的な部分が、勝敗を分ける大きな要素なんだと感じました。派手なだけじゃなく、深いテーマも描かれていて、大人がじっくり味わえる作品です。

ひとつだけ惜しかったのは、映像美が完璧な分、スポンサー企業のロゴの多さが少し気になってしまったこと。せっかく物語に集中していたのに、現実に引き戻されるような場面もあって…ちょっともったいなかったです。

それでも、観終わった後にふと、「今からでも遅くない」と思わせてくれるような、前向きな気持ちになれる素敵な映画でした。

ガジュマル
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