「良い子のみんなはプランCやったらダメ」映画「F1(R) エフワン」 sum13zさんの映画レビュー(感想・評価)
良い子のみんなはプランCやったらダメ
地上版トップガンマーベリックのコピーに偽りなし。
とにかく迫力の映像と音を浴びる事が大事な映画なのでIMAXやドルビーシネマなどで観るのがオススメ。
コシンスキー監督はマーベリックに続いてグッジョブ!
F1マニアの私の目で見てもレースシーンに全く違和感が無かった。サインツはそんなとこでミスしないだろ(笑)とか、細かい突っ込みどころはあったけどね。
ブラッド・ピット演じるソニー・ヘイズは若き日にF1で大事故に逢い人生狂ってしまうが、戦友からF1復帰をオファーされ最弱チームで若く生意気なルーキーと組み、、、、という王道のストーリー。
破天荒だが実は努力家で才能あるベテランレーサー役にブラッド・ピットがドハマり。ちょっと笑っちゃう位格好良かった。
新進気鋭のルーキー役、ダムソン・イドリスも今時の若者感を出しながら上手く演じてた。
ハビエル・バルデムは安定の上手さ。TD役のケリー・コンドンもとても良かった。後で調べてアベンジャーズのフライデーの声当ててた人と知ってビックリ。
チームクルーにしっかりスポットを当てていたのも良かった。
ケイトのセリフにもあったがF1はチームスポーツ、これは本当。2台のマシンを走らせるために500人とかが働いていたりする。
天才ドライバーひとりで勝てるほど甘い世界ではない。それをよく分かっているソニーがクルーを庇い、ミスをを責めていたジョシュアを叱ったりしているシーンは良かった。
過去の事故シーケンスで昔のF1マシンも少し出てくるが、その音が素晴らしかった、3.5リッターV12の快音がよく再現されてた。
あの事故は実は本物の事故で、誰もが助からないと思ったがドライバーは奇跡の生還。映画の映像が本物かは判らなかったがドライバーがコースに横たわるショッキングな映像は今でもよく覚えている。
エンドクレジットにちゃんと名前があったけどモデルはマーティン・ドネリーさん。本人は事故の後遺症で復帰こそ叶わなかったがチームを立ち上げるなど別の形でレースには携わっている。未だにお元気なようで何より。
(ちなみにブラッド・ピットと同い年の61歳)
あれからもう35年、まさに自分がF1を見始めた年なのでよく覚えている。
そんなF1観戦歴35年の人間がこの映画を観て何を思うかというと、こんな素晴らしい映画を作ってくれてありがとう!
撮影で使われたマシンは中身はF2というひとつ下のカテゴリーのマシンだがそれでも俳優が実際に運転してる姿を撮影したリアリティーは映像にしっかり反映される。
F1を良く知らない人は、そんな、わざとぶつけるとかないでしょ?と思うかもしれないが、実際過去にチームメイトを表彰台に載せるためにクラッシュしてセーフティカーを出動させた事件はあった。
そして、そんなにぶつかる?と思うかもしれないが、実際にはもっとぶつかる。
現在四連覇中のフェルスタッペンだって七冠王者ハミルトンとぶつかりまくってるし、そのハミルトンもライバルでチームメイトのロズベルグと同士討ち、ダブルリタイアもやらかしてる。
そしてそのレースで最強メルセデスが全滅した為初優勝したのが現王者のフェルスタッペン。
本物のF1は映画に負けず劣らずドラマティック。
ずっとニヤニヤしながら観てた。
夏の大作がたくさん控えているので、観れるうちに出来るだけリピートしないと。
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