「フォーミュラカーの軽量化に伴い人間ドラマも軽量化。」映画「F1(R) エフワン」 レントさんの映画レビュー(感想・評価)
フォーミュラカーの軽量化に伴い人間ドラマも軽量化。
F1レースはフォーミュラカーの重量次第でそのレース結果が左右されるだけに軽量化は大きな課題のひとつで各社開発にしのぎを削っている。来年には最低重量が今の重量より30キロも減らされるそうだ。
カーレースにさほど興味の無い人間にとっても「グランツーリスモ」や「フォードVSフェラーリー」などのカーレース映画はとても満足のいくものだった。カーレースファンでなくとも、そこで繰り広げられる人間ドラマに熱くさせられるからだ。
カーレースに情熱をかける主人公たちの思いに感情移入できるから、観客は彼らを思わず応援したくなる。
では本作はそういう作品かというと、個人的にはコシンスキー監督の本作は先述の作品のように主人公に感情移入できなかった。
二時間半の上映時間、これだけあれば主人公の気持ちを理解して感情移入するには十分だと思ってたが、一度も感情移入できずに映画はフィニッシュを迎えてしまう。気づけば万年下位のチームが優勝という快挙を成し遂げていたのを指をくわえて見ていた。そこには特に感動はなかった。
主演のブラピはまさに優勝請負人。レースが終われば風来坊のごとくその場から人知れず姿を消す。かっこいいよね。自分はあくまでも裏方みたいな顔してやはり全部いいとこ持っていくパターン。彼、こういう役回り多いね。
先述の作品が実話に基づいたもので、それに比べて完全フィクションの本作がリアリティーがなさすぎるのはある程度は仕方ない。どんな映画でも噓が混じるのはしょうがないから。
肝心なのはその噓をいかに説得力あるように描き、リアリティーを感じさせて観客を映画の世界に引きずり込むかなんだろう。
F1レースに詳しい人が見たらおかしいとこはいくらでもあるんだろう本作。しかしそんな噓を描きながらも観客に感情移入させれば映画は勝ちなんだと思う。そういう点で本作は主人公に感情移入させれてないところが一番の問題なんだと思う。
レースシーンは俳優たちに実際にフォーミュラーカーを運転させるなどリアリティー追及してるにもかかわらず、肝心の人間ドラマにリアリティーが感じられないのは致命的だと思う。レースシーンにこだわりすぎて人間ドラマに重きを置かなかった、人間ドラマを軽量化しすぎたのが本作の映画としての敗因だと思う。
わざわざ映画鑑賞料金一本分の交通費と割増料金かけてIМAXで鑑賞したけど、久々にハズレだった。トップガンマーベリック見ててかなり期待したんだけど。
レントさん、私も同じです!「セブン」「ファイトクラブ」のブラピが一番好きです。タランティーノの「イングロリアース・バスダーズ」のブラピも好きです!だから「F1」は私も同じようにうーむ!でした。レントさんのお気持ち、もし言って良ければ、とてもわかります!
レントさん、コメントありがとうございます!私はブラピ~!F1~!でかなり期待して見ました。でもいいっかー、ブラピは一人、いつも1人それがいいんだって(勝手に)気がつきました。ブラピの孤独が沁みました。ラブシーンが彼には合わないのは本当に(自分で勝手にですが)そう思います。とてもかっこいいのに、そういう俳優の出現という意味でも、ブラピは素晴らしい。いつも後ろにいていい映画にお金をだすB-PLAN、知りあいでもないけれど、ブラピ、人間として尊敬します(って盛り上げ過ぎかな?)!
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