映画「F1(R) エフワン」のレビュー・感想・評価
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理想のイケオジを見せてくれる
ブラビが、ただただイケオジ。鞄を肩に担いで歩いて来る姿なんてもう。また整形で作られたイケオジでないのよね。自然なイケオジ。(そう見えるだけかもしれないけれど。)そう言われれば確かにロバートレッドフォードに似てきたな。イケメンの系譜。
映像とサウンドはぶっ飛び・興奮・アドレナリン全快! これぞ娯楽よ!
ScreenXで観たことも影響してると思うが、ただ期待していた「囲まれ感」「全方位感」はなかったなあ。専用に作られた映画でないとダメなのでは?
ところどころ、グランツーリスモと被る。ストーリーに陳腐なところがある点も。既視感があるのでどうしても新鮮味は劣る。
レッドフラッグ出させて順位をキープする、周回遅れになって先頭を邪魔するなど、ルールを駆使した戦法に驚き。 「チームで勝つF1」に関しては新鮮であった。
地位や金や名誉のためにやってない。ただレースのあの一瞬を得るために。
かっこいい!
嫌いな人を探す方が難しい王道胸熱映画
ストーリーに特に斬新な点は見当たらないTHE王道。
トップガンマーベリックチーム制作ということもあって、構成は似ている。全盛期を過ぎた常識破りの主人公✖️生意気若者が徐々にチームになって目標達成をするというフォーマット。
「先の展開が読めないー!どうなるのー!」みたいなドキドキ感は皆無。
でも良いんです。
こういうサクセスストーリーは何度見たって感動するし、胸が熱くなる。嫌いな人なんていないんだから。
ただ、THE王道だからこそ、一歩間違えれば一気につまらなくなる。そこがF1は見事すぎた。
脚本のセンスが光る言葉選び。
ここぞというところでピタリとハマる音楽。
まるで自分がレーシングカーに乗っているかのような、臨場感あふれるカメラワーク。
トドめに、還暦を迎えたなんて信じられないイケおじの見本のようなブラッドピットが完璧に演じる魅力溢れるソニー。
全てのピースが完璧に近くて、最後のクライマックスはあまりのおもしろさにニヤケ顔が止まらなかった。口元で手を覆って見たぐらい。
F1についての知識は「グランツーリスモ」で見た時に得た知識ぐらいしかなかったけれど、十分に楽しめた。
むしろF1というスポーツを通して、チームビルディングの仕方や、結果を残すために、愚直にひたむきにやれることは全部やる姿勢の大切さ、周りの意見を聞き入れ謙虚になることで成長幅が変わること、などなど様々な気づきを得れた。
それにしても、ブラピといい、トムクルーズといい、人類の60代は高齢ではなくなったのか?本当にすごい。
ただ、ひとつ作品でネガティブなことを言うとしたら、ハリウッドお得意のいきなりのロマンス展開。
「よ!!出ましたー!!ハリウッド屋!!」と脳内でかけ声あげました。その点も王道を貫いていました笑
“地上版トップガン”の名に偽りなし!〜超高速エンタメ×ブラピ神降臨 〜
謳い文句も完璧👌
『主演ブラッド・ピット×映画「トップガン マーヴェリック」の製作陣× F1® 🏁の全面協力!』
とあらば、
これは鑑賞するしかありません😎
今月(2025年6月)は、トム・クルーズの『MI:ファイナルレコニング』に始まり、
吉沢亮×横浜流星の『国宝』、実話ベースの『フロントライン』と、話題作が多かったせいか、日曜昼の映画館はチケット発券すらひと苦労の大混雑😅
コロナ禍で閑散としていた頃を思えば、嬉しい活気が戻ってきたようで、ちょっと感慨深い🤫
さて、
映画予告編の間になんとかチケットを発券し、座席にライドオン🏎️
スタートシグナルを待つ。
赤いランプが5つ点灯し、次の瞬間消滅したら、F1レースの一斉スタート合図🏁
そのレース内容はというと🤫
まさに“王道”といった内容でございました😎もちろんいい意味で。
2025年最高レベルの超高速“体感”エンターテイメント!!
まさに地上版『トップガン』。
その謳い文句に偽りなしです!!!
特に素晴らしかったのは、最新技術のカメラワーク。まるで自分がF1レーサーになって運転しているかのようなあの体感は他では味わえません。映画ラストの3周は手に汗握りながら、きっと神に祈りを捧げたくなるはず🤫
そしてやっぱりこの人、主演のブラッド・ピット。トム・クルーズ同様、ハリウッドには超人級の中年スター🌟俳優が健在だ。「中年の憧れ」というには烏滸がましく、まさに「神」と崇めたくなるような肉体と精神の持ち主たち。あんな60代身近にいたら、そりゃ惚れるでしょうよ、モテるでしょうよ😎
ラストのストーリーに変化球は入りません!!!
コレでいいし
コレがいいんです😎
ただひとつ
公開時期が悪かった?まだ「トップガン マーヴェリック」の記憶も新しく、トムの最新作とも被ってる😅
「中高年後押しムービー」、ほんの少しだけ渋滞気味ということで、満点ならず🤫ですが…
これらの作品をまだ一度もご鑑賞になったことのない貴方でしたら、本作が人生最高の一本になる可能性もある良作映画です🎬
ぜひ映画館でのご鑑賞をおすすめします🏁
ブラピと最新技術に導かれ、映画館でF1マシンのコックピットに座る
F1の知識ほぼ皆無なので、レースの戦略的な部分については説明された以上のことはよくわからず、映像の迫力とドラマ、ブラピとハンス・ジマーを楽しむことに全振りした。
F1ファンの鑑賞に堪えるものであると同時に、F1をよく知らない層にレースへの関心を持ってもらうこともコシンスキー監督の念頭にはあったそうだ。確かにこの飛ぶようなマシンのスピードに没入できる主観映像は、F1の魅力はこういうことなのかもしれないと感覚的に想像させてくれる。
マシンが生み出すスピードのスリルと爽快感。準備段階からレース中の情報戦に至るまで、想像以上に大人数のスタッフが関わるチームスポーツであることの難しさと奥深さ。そこに垣間見える人間ドラマ。
自分の顔の映るカットは全てブラピ自ら運転するという体を張った撮影だったそうだが、数ヶ月の訓練で実際のコースを時速320kmで走れるところまで持っていく(しかも運転しながら演技もする)のは並大抵のことではないはずだ。同じ課題をクリアしているJP役のダムソン・イドリスももちろんすごいが、撮影当時20代前半のダムソンに対し、ブラピはアラ還ですよ……トム・クルーズみたいにそういうことばっかりやってきたわけでもないし……それでもやり遂げてしまうところにスター俳優のプロ意識の高さを感じる。
ひと昔前のIMAXカメラといえばホイテ・ヴァン・ホイテマがえっほえっほと担いでいるイメージだったが、今回はついにF1マシンに搭載できるまでに小型化された。しかもぐりんっと回る。Appleのエンジニアチームが、本作撮影のために新たにオンボードシステムを開発したという。
「観客をF1マシンの中に入れる」というのがコシンスキー監督の本作における目標だったそうだが、本当にF1マシンに乗せられたかのような臨場感とスピードを目で感じることができる。
メインキャスト2人の挑戦と最新の映像技術によって、F1ドライバーの視点で見るレース、クライマックスでソニーに訪れるゾーンの感覚までも映画館で擬似体験できる、まさに映画館で体感すべき映画だ。
本作は地上版トップガンと宣伝されていて、確かにドラマ部分の大筋は本作と同じコシンスキー監督作品でスタッフも重なる「トップガン マーヴェリック」と何かしらかぶるのだが、主演2人、トムとブラピの個性は対照的だ。
これは完全に私の主観だが、トムはポジティブに頑張って不可能を超える姿がカッコいい(イーサン・ハントに引っ張られてます)。一方、ブラピは肩の力の抜けた、アンニュイな色気が魅力。
そして、ブラピのこの魅力は年齢不相応になるということがない。ソニー・ヘイズに扮したブラピはスタイルも筋肉もそこらのアラ還では遠く及ばないほど若々しいが、頬や目尻には相応の皺が刻まれ、ソニーが老兵扱いされることを自然に見せている。それでいて、彼の色気は質的に若い頃からほとんど変わらないし、そこに無理がない。多分彼は、若さを保つ努力ではなく、カッコよく年を取る努力をしているのだと思う。
物語の方はある意味典型的な、ミドルエイジに勇気を与える系ドラマだ。
ソニーの過去についてさらっと説明はされるものの、彼自身が心理的にどんな苦痛や葛藤を経験したかはほとんど触れられていない印象で、そのせいかキャラクターとして感情移入させる引力に今ひとつ欠けたのは残念なところ。その欠落をブラピのスターオーラが補っている感じだった。
ソニーがレースで自ら上位に食い込んで結果を出すのではなく、汚れ役を買って出てチームの成績を押し上げる展開は主人公の振る舞いとしては意外で面白かった。
ケイトと恋に落ちるくだりはベタな展開。カードゲームで負けて見せてラブシーンに持ち込む、あの展開に納得感をもたらすことができるのはソニー設定のブラピしかいない。ブラピはドライビングだけではなく、こっち方面でも見た目以上に高度なことをやっている。
ラストはしっかりソニーが結果をさらっていく。若干非現実的過ぎる気もしたが、ミドルエイジ応援歌なのでこれでいい。
そして、流しの運転手……じゃないプロドライバーに戻り楽しく生きてゆくソニー。はーカッコいい。ブラピは本物のスター。
Pitt in Time
そもそもオレはスポーツ(を題材にした)映画はあんまり好きではない。カーレースについては、世間では近年は「グランツーリスモ」(’23)「フォードvsフェラーリ」(’19)、「ラッシュ/プライドと友情」(’13)あたりが名作と言われているけど、オレがこれらを楽しんだとしても、その対象は「レース」ではない。登場人物の葛藤などのドラマであり、不謹慎であるのは十分承知だが、「クラッシュ」にときめく。なので、「カーレース」でなく、「カーアクション」なら発奮剤として、オレの中では有効。
車を愛でる趣味のないオレにとって、カーレース映画といえば、クルーズの「デイズ・オブ・サンダー」(’90)一択。クルマでなくって「スター」を愛でる。スタイリッシュな映像演出、サントラな音楽。有望なキャラクターが登場し、MAKE LOVEして、中盤挫折して、奮起して、イエイ!なシンプルなストーリー。そしてちょうどいい上映時間(107分)。
今回、本編開始前、本作のサントラの宣伝が写された。サントラの宣伝っていつ以来よ?
胸が高鳴る。オレのただ唯一の不安点は「F1」であること。いやいや、「戦闘機」は知らなくとも、「トップガン」(’86)は楽しかったじゃないか。
本作、F1界の全面協力を受けて製作、その裏には非常に厳格な条件、制約と交渉があったとのこと。F1を危険なスポーツとして誇張しないこと、実在チームに誤解を与えない、各グランプリでの撮影にはFIA、主催者、チーム、スポンサーとの個別契約が必要、などなど。
つまり、「F1」という世界を映画にするには、これだけの制約、そして「ホンモノ」を見せるには、ドライバーの訓練、精神状態の表現、マシンの本気度、(オレが不謹慎に期待する)クラッシュシーンのストーリーボードに1年を費やすという、リアルな追及の上に成り立っている。
そして、「映画」側のスタッフもコジンスキー監督組の「リアル」のようで、「トロン:レガシー」(’12)、「オブリビオン」(’13)で発揮した機械工学畑の「グラフィック」な映像(黒と白のエクスタシー)、サントラと言えば、の(うるさくないほうの)ハンス・ジマー、そして「スター」ブラッド・ピット。その役作り。
もう万全の体制。
そう、本作クルーズの「トップガン マーベリック」(’22)のオジサン応援歌を、「デイズ・オブ・サンダー」でやりました、という、オレ大喜びの企画。
「F1(R) エフワン」
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ピットかっこいい、(リアルとは別次元の)黒と白のエクスタシーがとんでもなく美しい。
だが、このシンプルなストーリーに、155分は要らない。コンセプトは80-90年代のMTVなムービーなのに、155分は長い、長い。スポンサーを映すのに合わせて155分かかったんじゃねえか、と勝手に想像してしまう長さだ。
レースに興味のないオレとってみれば、「変化が分からないレース映像」に飽きてしまった。実際、CGもふんだんに使われており、俯瞰で観る画は、スピード感はなくなる。「本物」にこだわることと、映画で「表現」するレースの持つ疾走感、爽快感の体現は違う。上映時間がさらにそれを損なってしまっている。
映画の持つファンタジーと本物を両方突き詰めた結果、仕方のないことかもしれない。いわゆる倒すべき「敵」は作れない、クラッシュシーンは「スポーツ」の範囲内。オレが楽しむ映画ではなかったということ。
ただ、オレが個人的に一番かっこいいと思う、ピットの「声と間のとり方」を観るだけでも十分楽しいんだけどね。
「これだけ」で100分とかだったら、オレの中ですごい映画になってたんだけど。
追記
お前が勝つんかい。
この辺も中年過ぎたクルーズとピットの違いでもあるよね。クルーズはスターとして尊敬するが、ピットの「憧れるニキ感」は増していてとてもうれしい。
全編がハンス・ジマーのノリノリMIX
映画『F1/エフワン』のこと
★このレビューは配給会社のご案内を受けて鑑賞して執筆しています。
ネタバレの記述も多々ありますので、まだ本作ご覧になっていない方は、
ご鑑賞後にご一読いただけますと幸いです。
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車上で暮らすロートルのレーサーがデイトナで勝利する。生活はグダグタだが彼のテクニックは本物だ。次はどこで走るか、地図を見つめる彼の元にかつての仲間がやってくる。F1の運転席を用意したイギリスに来てくれ。単刀直入な申し出を受けた彼はサーキットへと向かう。
連戦連敗でポイントゼロのチームには、天賦の才を持つ若者がいる。一匹狼で自分のスタイルを貫く男とは相容れない。当然のように二人は衝突を繰り返す。勝つためには手段を選ばない。型破りな走行でチームを振り回す男と血気盛んに突っ込んでいく若者。連敗が続く中で、男が入賞し初のポイントを得る。
誰よりも早くサーキットに到着した男は独りで黙々と走る。レース前のミーティングでは勝つためのプランC(通常はAとBの2プランが目安)を呈示する。レースを型でとらえるのではなく、サーキットを走るドライバー視点で考える。その行動と言動を懐疑的に受け止めていたスタッフはレースを重ねていく過程で男を認めていく。自ずと男の傍らを併走するクルーの数が増えていく。
才能豊かな若者には勝つための経験が足りない。マシン、タイヤ、天候によるコースコンディションの変化、ライバルチームたちの動き。レースの行方を左右するあらゆる要素を俯瞰し、勝つために自分がなすべきことを見極める。無線を通じて耳に届く男の言葉がチームの仲間たちを動かしていく。やがてトップを狙える絶好のチャンスが訪れる。
「コーナーの先まで待て。そしてトップを獲れ」——男の言葉を耳にしながらも、若者は一気にアクセルを踏み込む。
夢、友情、信頼、相克、寛容、勇気、挑戦、成長、愛。不信、敵対、失意、欺瞞、後悔、自責。そして、尽きることのない試練と未来への希望。
この作品には多彩なテーマが詰め込まれ、古き良き王道の世界観で、最先端の戦いに生きる人々を描く。憎まれっ子が愛されキャラへと変貌していく。そしてその先に…、まるでお手本のような脚本だ。
選曲のセンスも粋である。開巻と同時に鳴り響くのは、我らがレッド・ツェッペリンの「Whole Lotta Love」、続く何曲かの後にクイーンの「We Will Rock You」。その後に数曲入り、ここぞのタイミングで劇伴が肝になる。歌詩のないハンス・ジマーの電子音が反復する旋律が観客をスクリーンに没入させる。
その瞬間に空を飛んでいる。
——なぜ走るのかと問われた男は、数多くのレースの走行中に、何ものにもとらわれず“忘我の瞬間”が訪れるのだと明かす。この台詞を違和感なく口にできる俳優はそうはいないだろう。多分にロマンティストなこの言葉を、良い意味でヌケヌケと口にできるブラッド・ピットはさすが、と言うべきか。
ブラピが演じるこの男は、肝心なことは口にしない。具体的な説明を受けるのではなく人を見て考え、行動と言葉の裏にある真意を見極めろと教えるのだ。克服すべきことが生まれたときにこそ学びの時が訪れる。そのためには本人の意識の目覚めが不可欠だ。そのことを最も理解しているのがこの男なのだ。
この作品が『トップガン マーヴェリック』になぞられる理由は実はここにある。音速で飛行する戦闘機と時速300キロを超えるF1マシンを動かすのは人である。共に常識から逸脱した人物を主人公に据えた両作品が描くのは、人を動かすための秘訣なのである。戦闘機もレース車両も独りの力では動かすことができない。勝つために、走り続けるために、自分は何をすべきなのか。その答えは映画の中にある。
ブラピのいちばん良いところが出た。おそらく生涯の代表作となるのでは。
これは申し分ない出来。スクリーンに吸い込まれそうなほどの圧倒的な臨場感に目が眩む。だがそれに輪をかけて興味深いのは、輪廻のごとき映画史の繰り返しだ。かつて『トップガン』のブラッカイマー、スコット、クルーズが『デイズ・オブ・サンダー』を手掛けたのが35年前。今回『マーヴェリック』の大成功を経て、尽きぬ情熱を燃やしたブラッカイマー&コシンスキーらはまたもカーレースの境地へ飛び込んでいるわけだ。そこにクルーズの姿はないが、本作の主軸が同世代でありながら演技アプローチの全く違うブラピというのが最高に面白いところ。言葉ではなくむしろ空気感やニュアンスを大事にする彼の牽引力によって、底知れぬ”生き様”を感じさせる一作に仕上がっている。チームの物語でありながら、描かれるのは圧倒的な個どうしが繋ぐ絆。"See you down the road."という言葉が互いへの限りない敬意を示しているように思えた。
ブラッド・ピットの決めポーズと決め台詞に痺れる
F1(R)の全面協力の下、世界チャンピオンにも輝いた現役F1(R)ドライバーがプロデューサーとして参加し、本物のサーキットコースで撮影したというカーレース映画は、だからと言って、「なるほど本物だ!」となるほどこちらに正しく比較検討する知識がない。ここ数年、同じくスピードレースを舞台にした作品、例えば『ラッシュ プライドと友情』(2014年)や『フォードvsフェラーリ』(2020年)や『フェラーリ』(2024年)等、実在のドライバーや企業オーナーに特化した作品の方が、より入りやすかった気もするし。そんな風に物語の前半はただただ臨場感を楽しむだけの時間が動体視力を試すかの如く過ぎていく。
しかし、ブラッド・ピットが演じる伝説のドライバーが仲間のために現役復帰を果たしてより個性を発揮し始めると、なんとなんと、映画は問答無用にピットのかっこよさを堪能する作品へとシフトしていく。ところどころの決めポーズと決め台詞は、そう、『トップガン マーヴェリック』(2022年)でトム・クルーズがやっていたスターだけに許された演技パターンの踏襲だ。同じ製作チームが関わっている本作を"陸のトップガン"と呼ぶのは、そんなわけで理に叶っているのだ。
今や年に数本しかない正真正銘のハリウッド大作が猛暑の夏を駆け抜けていくのだ。
撮影技術の進歩で、レース場面のリアルさ、迫力、没入感が増した
ありがたいことに池袋のIMAXで実施された試写会で鑑賞できたのだが、"Filmed For IMAX"の謳い文句通り、IMAX独自の1.90:1拡大アスペクト比で全編上映される映像の迫力と没入感が抜群にいい。もちろん、レース中のエンジン音なども体感に大いに貢献しているので、なるべく音響設備の良いスクリーンを選ぶほうがいい。私自身はモータースポーツに詳しくなくカーレース映画にもあまり思い入れがないが、クルマ好き、カーレース好きなら相当満足度が高いのではないか。
ジョセフ・コシンスキー監督のインタビューなどによると、撮影のために(F1カーよりコストが安い)F2カーを6台購入してF1の車体に見えるよう改造し、新設計のものを含む小型カメラを車1台につき最大4基搭載したという。主人公ソニーを演じるブラッド・ピットも自らハンドルを握ってサーキットを走ったことで、視線の動きから振動による皮膚の微妙な揺れに至るまで、極限状態のドライバーの表情が極めてリアルにとらえられている。
これはカーレース好きには常識かもしれないが、F1マシン自体をはじめ、車体開発、トレーニング、ピットの設備などレースに関わるさまざまな部分に最先端の科学技術が応用されていることにも驚かされた。トレーニングに関しては、アナログ世代のソニーがテニスボールで反射神経を鍛え、ジョギングでサーキットを一周してコースのコンディションなどを確かめるのに対し、同じチームの新進ドライバー・ジョシュアがハイテク機器を駆使して身体能力の向上と走行のシミュレーションに取り組むという対比が効いている。最初は反発していた若手が、いろいろあって次第にベテランに感化されていく流れも、ありがちとはいえ王道ならではのよさがある。
個人的に引っかかったのは、ソニーが自分やチームメイトの順位を上げるために仕掛けるグレーな戦法。規則違反ではないのだけれど、競っている他チームの車に故意にぶつけてセーフティーカーが出る(全車が減速する)状況を作り出すような、いわば規則の脆弱な点をハックして有利に戦おうとする、その姿勢がどうなんだろうと。勝つためには手段を選ばないスタイルはトランプの時代を反映した現実主義かもしれないが、「ヒーローは高潔であってほしい」との願いは理想主義的なメンタリティだろうか。この点が日本でどう受け止められるのか興味があり、見守っていきたい。
崇拝するブラピを観るために。
正直、だいぶ老けたよね…
レーサーのフルフェイス効果もあってか、おじいちゃん感が。これはこれで味だよねーとはまだ受け入れられない。
映画はこの長丁場ということを忘れるほど面白い。それに尽きる。
ストーリーは王道で、アウトローが暴れん坊ルーキーF1やらチームを纏めていきながら成功を収めるサクセスストーリー。
なのになぜこんなおもろいのか?はF-1に対する一般知識が無いことも起因しているのかも。
チームワークが出来上がっていく様や爆音で戦略的に順位を上げていくところはなんか声出して応援しそうなったな
※マリカみたくキノコ使ってショートカットしたいなーと思って見てたのは私だけでしょうか。
そしてBGMが最高にかっこいい。帰りに早速聴きながら帰ります
見応えあるのに一瞬でした。おもしろかったーーー!
25年45作品目
ブラピの映画
エンタメの完成形
自分史上初めて4回劇場で見た。IMAX で2回(うち、再上映1回)、普通ので1回、スクリーン X で1回。
私はアラフォーの中年だが 、命がけで仕事をやってきた。それだけは自負があって、プライベートをないがしろにしてやってきた。出会いがあったものの、結婚もせず、子供もいない。
ちょうどミドルエイジの時期なので、誰しも悩む時期ではあるが、F 1を見ると、「こんな生き方もいい」と、自分と重ね合わせて勇気をもらえる。私にとってはそういう映画だった。
ブラッドピット演じるソニーは、自分流を貫いて生きてきた。その過去に、周りから叩かれ、それでも自分の夢を貫いて、自分の信条を貫いて生きている。
ベテランという年齢から、周りを巻き込んで良いチームを作ろうとする姿勢もあるし、一転して感情に流されてしまう弱さもある。それをあの尺の中で全て見せているので、不器用ながらも自分の信念を貫き通すかっこよさをよく描いている。
私が感動したのは実は予告編で、これは何度も見た。何度見ても、ヒロインのあなたの人生はまだ始まっていない。何もまだ成し遂げていない、との言葉に魂が震えるし、親友のお前に F 1の舞台を用意した。そこで勝って証明してみせろ。自分が本当の世界一だと。という言葉にも、魂が震える。
本気で生きて、この世界で何を果たすべきなのか、その使命を見つけるため、真剣に生きている人たち、そういった人たちにこそ是非見てほしい。仕事で悩んでいる人、生き方に悩んでる人、特にやっぱり主人公と同じ年代だったり、我々40代から60代の心には響くものがあるんじゃないかと思う。
1度、私と違って結婚し良いパパになっている親友と見に行ったが、その親友は、主人公の若きライバルが事故にあった際、怒りに震える母親の姿を見て感動していた。このようにいろんな立場で感情移入できるところも、この映画の魅力だろうと思う。
音楽は最高、さすがハンスジマーだし、かっこよすぎる。IMAX のために作られたような映画だということがよくわかる。脚本もよくできていて、多少説明不足の点があるのかもしれないが、作品全体のをテンポを考えるとこれぐらいの展開がちょうど良い。
同世代の人はもちろんあらゆる世代にお勧めできる。続編も企画されているというが、ソニーの過去を掘り下げるような作品の方がいいような気もする。この名作を汚すことがないように、是非力作を期待したい。ともあれ、私にとってこの映画はある意味、人生を変えてくれた映画だ。この映画との出会いに心から感謝している。
Appleの矜持とブラッド・ピットの歳の重ね方
観終えた瞬間、まず感じるのは「単なるレーシング映画ではない」という事実。ジョセフ・コシンスキー監督の手腕によって映像と音響は極限まで研ぎ澄まされ、観客はまるでサーキットのピットウォールに立っているかのような没入感を味わう。スクリーンに映し出されるレースシーンは、単なるスピードの誇示ではなく、機械と人間の緊張関係を映像の限界まで引き延ばした実験である。ここに「最高のレーシング映画をつくる」というAppleの強い意志と、映像産業における存在感を刻印したい矜持が透けて見える。
Appleはこの作品を、単なるIP消費型のエンタメ作品ではなく、自社ブランドの「体験価値の拡張」として提示している。実際、撮影技術やサウンド設計にはApple的な哲学が反映されており、ハンス・ジマーの音楽が物理的な音圧とデジタル的な緻密さを兼ね備え、観客に「劇場でしか成立しない体感」を強制する。Apple本社を舞台にしたプロモーション映像でティム・クックが登場し、Apple本社の屋根をテストコースにしてF1マシンで疾走することにGOサインを出す演出も含めて、この映画は「Appleが映画に本気で取り組む」宣言そのものだ。
もちろん物語自体は、過去の挫折からの復帰、若手との師弟関係、弱小チームの再建という、既視感のある枠組みに収まっている。だが、その「ありきたりさ」が逆に観客の理解を助け、複雑なF1の世界に慣れていない層にも容易に感情移入させる仕掛けとして機能している。専門的なレース戦略や技術描写を突き詰めれば突き詰めるほど門外漢を遠ざけるのがこの題材の難しさだが、そこをあえて“定型の物語”に託すことで、映像と演出の斬新さをストレートに響かせる。要するに「映画的リアル」と「スポーツ的リアル」の折り合いをつけた作品だ。
そして何より驚かされたのは、ブラッド・ピットの存在感である。トム・クルーズが『トップガン マーヴェリック』で若さを保ちつつ限界に挑戦する姿を体現したのに対し、ピットは年齢を隠さず、その重みを役に昇華させている。無理に若作りすることなく、皺や疲労を背負ったままステアリングを握る。その姿がむしろ“めちゃくちゃかっこいい”のだから驚嘆せざるを得ない。彼の演じるソニー・ヘイズは、過去の栄光に縋る亡霊ではなく、年齢を受け入れた上でなお速さを追い求める生身の人間であり、その在り方こそが観客の心を打つ。クルーズが「永遠の若きヒーロー」を演じ続けるのに対し、ピットは「歳を重ねたからこそ輝くヒーロー」を体現した。これはキャリアの差異ではなく、ハリウッドにおける二つの“歳の取り方の美学”を示している。
総じて『F1(R) エフワン』は、物語の新奇性よりも体験そのものを価値に変換した作品だ。映像と音響の革新性、Appleの戦略的意志、そしてブラッド・ピットの成熟した存在感が三位一体となって、「レーシング映画の新しい基準」を打ち立てている。ストーリーの平凡さを補って余りある迫力と説得力がある以上、この作品は今後長らく「スポーツ映画の到達点」として語られることになるだろう。
2回目、2025/10/1スクリーンXにて でも、グランツーリスモに似ていた
F1は又観たいなぁと思っていた。
来月たぶん配信されると思うけど、まだ上映されていて、スクリーンXで上映されているのを知った。スクリーンXはまだ経験したことない。
そして今日はファーストデーでなおかつ仕事が休みだから、観に来た。
久しぶりと言うか、2度目のお台場のユナイテッドシネマ。前回は2014年、現在20歳の次男と進撃の巨人を観に来た。初の4DXだった。
11年前。ゆりかもめも来月30周年らしい。
地元の駅も今月20周年。
何か子供の、小さかった頃を色々と思い出しながら、お台場まで、1時間20分ぐらいかかった。
14:00分からのスタート。
177人中、8割程入っていた。
平日だし、雨も降っていたので、案外入っていたのでびっくり。
今回は音楽とブラピさまを堪能するのが目的。
ハンス・ジマーさんの音楽は今だに週1.2度は必ず聞いている。
初回観た時は、音楽まで楽しめなかった。
今回は目的としては、大満足だけど
1000円払ってのスクリーンXは
ウーン、4DXの方が良いかな
ユナイテッドシネマ お台場アクアシティ
今日はTOHOシネマズがお安くなっていたのでこちらに決定。12:20から。111席中、9割の入り。さすか、ブラピ様。
ブラピ様、ハンス・ジマーさん、トップガンのスタッフと言う事で、期待大。
期待通りとても面白かったです。
でも、全体的にグランツーリスモに似ているなあと。
自分の中でグランツーリスモは
1番好きな映画なので、映画館で観たくなった。
「グランツーリスモ」へドーピングをかましまくる!
「オブビリオン」「マーヴェリック」ときての監督目当てで観に行くも、ブラッカイマー臭さが勝ったか。
スタイリッシュに固めたマシンとひたすらブラピの渋さのコラボを愛でよといわんばかり。全体的には「グランツーリスモ」へドーピングをかましまくったような超ゴージャス、エンタメ作だった。
そういう意味ではご都合主義でゴリ押す様もむしろ痛快で、ファッショナブルかつ分かりやすい展開など、地上波からモータースポーツが消えた昨今、「国宝」よろしくファンを掘り起こすにうってつけの1本だったと思える。
だが入門者向けならでは、やや喋り過ぎな脚本がもったいなかった。全てを説明しているせいで画力を半減させていたように感じている。
過去観たモータースポーツものでは「RUSH]「フォードvsフェラーリ」が二大巨塔で、最近の「グランツーリスモ」が異色として続く塩梅だ。本作はその次あたりの順位になるか。
ただしとにかくカッコイイ。
いちいち、カッコイイ。
その点ではダントツ眼福であった。
あ、あと、音楽のセレクトがいい。おかげで途中、ガス車のプロモーションビデオを見ているような気にもなり、ドライブへいきたくなったw
まんまトップガンの自動車版
去年「グランツーリスモ(GTR)」を観て実写とCGの融合が素晴らしい進歩だなと思っていたが、「F1」は更にその上をいっていました
実際のコースで撮影したり、出来る限り実車を使用したりとマーベリック班のプライドと時間とお金を掛けて迫力ある映像を作り上げてました パチパチ👏
GTRはゲームとの融合でソニーと日産の全面協力?のようですが、F1もFIFA全面協力(ロゴのF1仕様可)プロデューサーにハミルトン、チョイ出演にアロンソとフェルスタッペンと超豪華、アロンソはソニー(ブラピ)と挨拶してます
正直、王道過ぎるストーリーなので意外性もなく、先が読めてしまいがちだろうが、そんな事は関係無いくらい迫力ある映像とブラピのカッコよさに集中出来ます
弱小チームを勝てるチームにするために成り振り構わず、自分の経験を活かしながら頑張るブラピが見れますよ
ラストは勝つの?負けるの?勝たせるの?死ぬの?再起不能?が混ざり合って一人で興奮してしまった
何かイイ感じのラスト一周でした
女性空力デザイナー役があの「イニシェリン島〜」のオスカーノミネート女優だったことにびっくりしました
40過ぎだけど可愛い
F1が分からないと。。。
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