渇愛のレビュー・感想・評価
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愛とは…
演者の気迫に圧倒される...確かに観る覚悟は必要!
摂食障害の発症と回復を描いた物語かと思い観に行ったのですが、中盤、主人公が施設に入ってからは予想を遥かに超える展開が続き、息苦しさを覚えるほど圧倒されました。
(上映前、来場された監督が「覚悟して観てください」とおっしゃっていた意味を、身をもって痛感しました。)
これまでにもハードなサスペンスやホラー作品をそれなりに観てきたつもりでしたが、本作の鑑賞後には、言葉にできない、正体のわからない感情が身体の奥から込み上げてきました。
終演後、主演の石川野乃花さんに声を掛けられ、感想を伝えようとしたものの、胸が詰まり、思わず涙がこぼれました。
すぐに電車に乗る気にはなれず、池袋の街を目的もなく歩き続けるほど、気持ちが収まることがありませんでした。
作品の内容に軽々しく触れることはできませんが、こんなにも強く心を揺さぶられる作品を生み出した監督、脚本家、スタッフ、そして演者の皆さんに、心からの敬意と称賛を送りたいと思います。
割愛出来ぬ自己愛。
衝撃の作品
主演の覚悟、体当たり演技、渇愛が伝わる。 周囲の人々の攻撃と閉鎖された施設内の恐怖。 作風とのバランス、居心地が悪いが、心に突き刺さる。
本作に覚悟の上で挑んだ主演の石川野乃花の記事を読んで鑑賞することに。
真摯なドキュメント風の作品を想定していたが、中盤に映ると急にホラーテイストになる。
(先生の強烈な演技・圧によるところが大きいと思う。)
閉鎖コミニティでの監禁・支配・洗脳の構図、オーナーと教師の演技が実に不快だが、実話がベースという。
拒食症・過食症に至る経緯を痛々しく、儚く、美しいシーンもあるが、そことの落差が凄まじい。
一番印象に残ったのは、川にたくさんの折り紙が流れてくるシーン。
主人公が折り紙をたくさん拾い集めて「お姉ちゃんが喜ぶかな」と言う。
今思い出しても泣けてくる。
テーマは摂食障害に限らず、主人公の「渇愛」、親子愛、家族愛にも及ぶ。
石川野乃花の覚悟と、製作陣の思いは強く伝わる。
しかし、ホラー的な振り切り方、描き方には疑問が残る。
観る人を狭めてしまう気がする。
ジャンル映画的な部分は抑えた方が良かったのではないか。
そうすればもっと観る人も増やせるのではないか。
愛という言葉
映画「渇愛」複数鑑賞の勧め
1人で観た方が良い
愛だろ、愛
あの「100% cinematic juice」の管理人をされていた岩松氏が撮った映画だったので興味があって観に行きました。
視聴後の感想としては「思ってたんと違う…」と言うのが正直なところ。
摂食障害という病理を持った人が、社会でどのように生きているのかというドキュメント風味なドラマかと思ってましたが、蓋を開けてみたら立派なサスペンスホラーでした。摂食障害を患った元教え子の実体験をインタビューして作成した映画〜と言う件を聞いていたし、最近だと「どうすればよかったか」などのメンタルを題材とした良作もあったりして、その路線だと思ってたので、予想外の内容にビックリしました。ただ摂食障害の映画を「渇愛」と表現しているとしたら、正直(随分底の浅い映画なんじゃないか…)と警戒もしていたので、そういった意味では期待を裏切っていただいて良かったです。
映画産業は正直儲からない。けど映画というジャンルが廃れずに残っているのは、映画を愛して止まない人たちの集合体で成り立っているから。そんな映画を愛して止まない監督の一球入魂作。観て損は無いなと思います。
ただしこれから鑑賞される方に強く言っておきたいのが「グロ注意」。PG12に騙されない方が良いです。R指定でないのが不思議なくらい。監督はグロの表現にも拘りを持っているようで、中々の内容になっています(笑)
遠野なぎこの記事読んで見たのだけれど
Twitterにはリア垢で言えないこと多すぎて、でも吐き出さないと頭の整理がつかなくて、衝動的にアカウント作ってレビュー書いてます。だからあんま参考にはならんかもです。
元カノが就職してから拒食→疼痛って感じでだんだんやばくなってって、「どうにかしなきゃ」って思いながら1年くらい一緒に生活してた時あって、バチボコにフラッシュバックして苦しかったっすね
結局自分はリタイアしたんだけど、何ができたかなとか考えてたら、映画の展開がすごい方向になってきて自問自答する時間すらくれんこの映画(笑)
この映画観て、あの頃のこと思い出して、すごく後悔したし、キモいセリフとかあったけどあれ結構リアルよな…言うんよな「生きてる意味がわからない」とか「自分なんか食べる価値がない」みたいな。
この映画見ながら、今の自分でもやっぱり支え続けるの無理やなって思ったし、あのお父さんマジですげぇわ。最初クソ親父って胸ぐらつかみたくなったけど
普通に泣いた。一人で見ててよかった。
映画としてどうだったかは正直よくわかんないけど、結構没頭してしまった。バカスカおすすめは出来んな…でもここで見ようか悩んでる人はちょっと見てみて欲しい気もする!
ってことはなんか進めたい気持ちもある
外見至上主義? 摂食障害の大変さ、家族の大切さ
摂食障害の大変さがいたるところに描写されていて、
個人的には目を覆うシーンや、その描写をする必要はあるのか?と疑問に感じたところはあるのですが、
家族の大切さ、それが足りないと、こういう障がいを発症してしまうことがあるかも、ということはわかりました。
一方で、外見至上主義というのが要因の一つだとすれば、そのような環境を作り出してしまう何かを排除できないものか、そういった価値観に囚われないように強くならないとと。
けれど、内容が濃すぎて、飽和状態。
特に、ラストの方でヒロインが鏡に向かって話しているシーン。誰の言葉を誰に向かって話しているか を理解する力が、まだ、私には足りない。
そこに至るシーンが過激すぎて、冷静に観られていないのかもしれない。
メインはもちろんヒロインなのだけれど、それぞれの視点で子どものことを思う母親と父親、助演のお二人の演技、シーンはもう一度見たいと思っています。
劇薬注意‼️
ポスター詐欺映画
こんな映画見たことない!
この映画は前半と後半で2つの顔を持つ。
前半は摂食障害や家族愛などをテーマにした社会派映画の顔。
後半は俗世間から隔離された猟奇的な施設を舞台にしたカルト映画の顔。
2つの顔が交錯して衝撃のラストシーンを迎える。
主演の石川野乃花さんの演技がとにかく凄い。
現役アイドル時代に出演を決意したそうだが、フルヌード、濡れ場だけでなく、
嘔吐や暴力など過激なシーンの連続。
ただ過激なだけではなく、主人公早紀の心情の変化、感情の高ぶりを
見事に演じ切っている。
この映画に出ることで彼女自身も新しい自分を見出そうとしたのだろうか。
彼女なしではこの映画は成立しなかっただろう。
狂気の映画制作集団「三河映画」と狂気のキャストたち、
そして主演女優石川野乃花がとんでもない映画を作り上げてしまった。
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