「子どもたちの無垢な暴走とはいえ嫌悪感は否めない」ふつうの子ども エロくそチキン2さんの映画レビュー(感想・評価)
子どもたちの無垢な暴走とはいえ嫌悪感は否めない
自分にとっては決定的な映画監督である呉美保(おみぽ)さん。
「そこのみにて光輝く」は我々夫婦の物語だった。30年以上、日本映画のマイベストワンだった小津安二郎監督の「麦秋」と替わった。
そして「ぼくが生きてる、ふたつの世界」は自分と母の物語だった。もう泣くしかなかった。
これは本当にあり得ない奇跡。
そんな決定的な呉美保さんの新作は小学4年生の3人の子どもたちを描いた自分の人生とはまったく交わることがない作品。
同じクラスの女子が気になるけど、その子は他の男子が好きみたい、な〜んてことはよくある話なのだけど、そんな幼い恋心でつながった3人が環境活動で盛り上がり、エスカレートした行動は犯罪の域に。
思考回路にむかつく。
学園紛争時代の過激派を思った。
まあ、そんなことを思うのは我々世代くらいか。
無垢な子どもたちだと分かりながらも強い嫌悪感を覚えてしまう自分が嫌になる。瀧内公美さんが演じた女子の母親のわかったような言葉にも強く反発した。
思えば反発しまくっていた。
それが監督の狙いかも知れんけど。
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