「大満足ッ!」ヒックとドラゴン U-3153さんの映画レビュー(感想・評価)
大満足ッ!
ワクワクが止まらない。
物語は王道なれど、元が童話なのかな?絵本なのかな?なので子供向けなのでコレでいい。
凄まじいのは、その童話をリアリズムにまで引き上げたアレコレだ。
映像表現も美術も凄まじい。
子供の頃ファンだった大人が見ても、童心に返ってワクワクする事間違いなしだ。
何よりも、CGであるトゥースに命を吹き込んだ役者の演技力よ。現場ではおそらく無機物に対して芝居をするのだろうけど、主役の芝居なりリアクションが的を外さずで生き生きしてた。
ドラゴンと少年の邂逅を軸に展開される物語。その世界観も素晴らしくて、バイキングだったり船だったり、孤島だったり自然だったりと全方位死角なしな作り込みだった。
脚本も小憎らしくて…父親は不甲斐ないヒックに向かって言う「俺は昔から進む道が見えてた。体はデカいし力も強い。ドラゴンを倒すべく生まれてきたんだ」とかなんとか。事実、親父は冒頭でドラゴンをぶん殴ってたw
けどヒックは迷いながら進む。おっかなびっくり。でも芯はあって、どんなに否定されようが、自分の信念は曲がらないし、覚悟を決めてからのヒックは強かった。
あんな図体の親父にどやされたら縮み上がりそうなもんだけど、受けて立ってる。そんなやり取りをみて、親子だなぁなんて感想を抱く。
外見は正反対なのにDNAを引き継いで、頭領になる資質も継承してた。
ラストに至り父親が「逃げろっ!」と叫ぶ巨大なドラゴンに、相棒のドラゴン・トゥースと共に立ち向かう姿は頼もしい。空を駆る我が息子を見上げる父親の心情はどれほどのものであったろうかと想像する。
あのひよっ子が、ドラゴンを駆り自分では考えもつかない手段でドラゴンに立ち向かってる…自分が知らない内に、我が目を疑う程の息子の成長である。…感涙っ!
最近、娘が結婚したのでこの手のエピソードには滅法弱いっ!
この頃には当初、四苦八苦していたトゥースとの関係も「相棒」と呼ぶくらい確かなものになってて意思疎通もバッチリだ。トゥースはトゥースで、損傷した尾ひれをヒックに作ってもらい彼を乗せなければ空を飛べなかったりもしてる。彼らが空を飛ぶまでが、また興味深くて…ちゃんと段階を踏んでて、失敗して挑戦して、協力して研究して、やっと空を駆ける。
その爽快感と開放感は格別だった。
そんなバディが挑むラスボスはとてつもなくデカい。
たぶんゴジラよりもデカく、キングギドラよりも質量がありそうだ。
バイキングにとって目の当たりにした瞬間に絶望を確信する程にデカい。山が爆炎を噴き地鳴りと共に突進してくる。戦いようがない。
その絶望に真っ向勝負のドラゴンライダー達。
どうすんだコレ?って思いながらも、ヒックの戦略は見事にハマる。
仲間扱いもされず、友達もいなさそうで、どこか引っ込みじあんだったヒックが仲間に檄を飛ばし、その先頭を駆け巡る。ここでも父親の若い頃を想像する。
数多のドラゴンと対峙し、仲間を鼓舞しその先頭で戦っていたのだろうなぁと。
それを見上げる鍛冶屋の親父の一言は、何よりの褒め言葉だった。
ラストは勿論大団円で、テンプレぎみではあるものの、主役がとにかく魅力的で物語の中にどっぷりと浸かれた。
面白かったーー(* ॑꒳ ॑* )シアワセ♪
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。
