無名の人生のレビュー・感想・評価
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唯一共感できたところ
キャラクターが適度にディフォルメされてますし、特に呼ばれ方がコロコロ代わる主人公はほぼ喋らず、基本何考えてるかも不明・・・ですから全体的に何となく感覚と雰囲気で押し切る様な作品と勘違いしてました。
しかし実際はそんな単純さは皆無で・・・主人公はじめそれぞれのキャラを取り巻く周辺の情報量自体はかなり多くその移り変わりも速いので、脚本上で後追いで説明されつつもストーリーや人物の背景情報を把握するのに戸惑うことも多かったです。
その戸惑いは主人公が経験する数奇な運命を追体験する様な感覚とも言えるのですがいかんせん、その彼は無反応または極度に暴力的になるの二択・・・私は共感というより傍観者になってしまったと思います。
ただ唯一共感できたのは、名前はその対象を良くも悪くも一方的に規定し、ひとつの呪縛としてその運命さえ変えてしまう・・・っていう所でしょうかね。
なお物語終盤は展開が早送りで、しかもとても深い内容で真意が掴めませんでした。悪しからず。
では。
こりゃあ、、 ベタなところや、既視感はあれど、、、 観たかった、個...
UN
監督作の「MAHOROBA」から独特な作風だなと気になっていた鈴木監督の最新作。
予告やポスターからは掴めるものが少なく、一体どうなるんだろう?と期待マシマシ不安チョビチョビで鑑賞しましたが、とんでもないものの詰め合わせで圧倒されっぱなしでした。
こんな作品観たことない!っていうくらい怒涛の情報量にぶん殴られっぱなしでした。
セリフほぼ無しで進むオープニングから想像力が膨らんでいき、主人公の背景なんかが描かれるのですが、ハイスピードで両親が出てきて主人公が生まれたかと思いきや、あっという間に成長して、ポーッと観ていたらコンビニに車が突っ込んで両親が轢かれるという急展開に思わず目が大きく開いてしまい、最初から呆然としていました。
そこから主人公の小学生時代からの交流が描かれていき、喋らないことや行動などでいじめられつつも、同じような境遇を持った友人ができ、そこからアイドルを目指す物語が始まり、オープニングと徐々に繋がっていくという学生時代が濃密でした。
アイドルとして社会に飛び出してからの苦悩、社会のレールから外れてとんでもない事になったりと、ここまででなくても、いつこんな風になってもおかしくはないよなと変にゾワっともしました。
ここ最近の社会問題なんかをガッツリ取り込んでいるのは個人制作だからこそ成せる技、そして時代の変化を乗り越えて作られたものだなと感動しました。
高齢者の交通事故からの不起訴の流れだったり、アイドル事務所の性加害を匂わせる感じだったり、トー横キッズがあったりと中々に盛りだくさんで、現実のルートと同じものを通るものもあれば、違うルートへ突き進んだりと監督の目の付け所が鋭すぎて面白かったです。
アイドル事務所のやつなんかもうもろあの社長でしょ?という感じですし、エピソードとして聞く唐突なスカウトだったりアイデアの出し方だったり、合宿所の構造だったりとめっちゃ拾ってるわ…驚きっぱなしでした。
人生の中盤を過ぎたあたりでどんどんディストピアな展開になっていくのも面白いところで、近未来ってこんな感じかもな〜からの近未来ってこんな感じになっちゃうの?という感心と驚嘆が同時に襲ってきたりしました。
長い人生だからこそ分岐点が印象的に描かれるのもあってその都度リセットしながら楽しむことができました。
人生の終盤は手がつけられないくらい突飛な展開にはなっていきますが、これがまた個人的にはとっても好みで、独特な世界観と死生観が誕生しており、セリフ無しの時間が長いこと続きますが、アニメーションの一つ一つに魅了されっぱなしでした。
タイトル回収なんかもされますが、ダブルミーニングでは収まらないんじゃ?ってレベルで怒涛の伏線回収がされたりとでもう感情ワッタワタでした。
エンドロールで一気に現実に引き戻してくれるのも最高です。
どうやって締めるんだろうと思っていたところにトドメを刺してくれるので気持ちよく劇場を後にしました。
アニメーションは全編iPadで作られたという狂気の塊のようなアニメーションですが、シュールなタッチだからこそメッセージがドカンときますし、暴力もエロも悲哀も全部ストレートにくるので画期的だし、全部動かして90分やり切るとか凄すぎるわ…と監督に頭が上がりません。
セリフのエッジも強烈に効いていて、血なんてポカリと一緒じゃんというセリフを始めとにかく洒落ているセリフの連発で心ウキウキワクワクでした。
ACE COOLの楽曲を聴きながらの制作がこういうところで活きているんだなと音楽の力も一緒に感じることができました。
声優陣もほぼ本職ではないんですがしっかりハマっていましたし、ACE COOLの言葉の重みがラッパーだからこそというところが強く出ていて良かったです。
頭をグルングルン駆け巡らせながら楽しめました。
改めて人生って面白いもんだなーと思いましたし、こうやってエグい作品と出会えるのもまた一興だなと思いました。
次回作もどんな尖り方でやってくるのか、期待しています。
鑑賞日 5/20
鑑賞時間 14:20〜16:00
フリーアナウンサーがフジテレビ事件とダブる
途中からむずかしくなってついていけなくなってしまった。
山形でタクシー運転手をしていた黒須ヒロシが結婚して仙台に引っ越す。その息子は喋らず、ほとんど動かず、学校では死神と言われてイジメられる。母親が老人の運転ミスが原因で死亡。東京から転校してきてた茶髪の金満金太郎(カネミツキンタロウ)。ヒロシの息子は突然だか偶然だかBLUE BOYZのメンバーのアイドルに憧れるようになっていた。ルックスも運動神経のよい金太郎が芸能事務所の新人オーディションに応募し、クロをオーディションに引き込む。全く動かず、喋らないクロ。しかし、白神プロデューサーは即日採用。6人ユニットを組むことに。
その後、クビになり、ホストになが、ホスト店長らに山に連れて行かれ、殺される。が、しかし、イノシシなどを捕らえて食べて生きていた👀
牛首村か❢
彼はヒロシの結婚相手の連れ子で、養子?
生みの父親はお金持ちの青木家の御曹司の伝説のアイドルだった。血は青いらしい。
フリーの女子アナのインタビューを受けて、その女子アナと結婚することになり、子供ももうける。
そのあと、なんだかんだで、2075年に。
長生きだなぁ。
犬型のロボットも出てきて、わけがわからなくなってしまった😰
未来を予言しているような作品
ニシティ声優デビュー
予想外にてんこ盛り
限りなく平面的で、くすんだ色味、それでいて説明なしに結構なスピードで物語が展開されるので、油断していると置いていかれていることもしばしば、とはいえ内容もなんか地味でこのアニメは果たして最後まで見るに堪えることが・・・と一抹の不安・・・とそれも一瞬のことで物語が面白おかしくどんどんあちこちに進んでいって、いつの間にか、あー最初のあれもっと集中して見ておけばよかったーと多少の後悔、それも一瞬のことで色んな不満や疑問などがかき消されるくらいの展開と面白さ、行き着く先が予想だにしない壮大でファンタスティックなもので、見終わった頃にはかなりお腹いっぱいといった感じでした。
まさに個人で作成した作品と納得できる反面、個人での創造物とは思えないくらいのてんこ盛りで、かなり度肝を抜かれた印象です。
相当好きな作品でしたが、あの配色だけはどうも・・・。確かにシュールでどことなく哀しい内容にマッチした絵づくり・色味であったと納得ですが、もう少し明るくてもなぁと、個人的に。劇場内に飾られていた作品宣伝のデコレーションが美しかっただけに、余計に作品そのものが地味すぎると感じてしまいました。
しかしながら、途轍もないパワーは感じる作品でした。
青く凶暴で美しい血
今年の収穫の一本。
ひろし、血なんてただの液体じゃん。ポカリと一緒だよ。
作品における、作り手の狙いをどの程度説明するのか。 その加減は難しく、足りなければ視聴者に理解されず、過多だと「ああん? ここまで言わなきゃわからんと思ってるのか(私を)ナメやがって」と勝手にキレる。私は。常に自分勝手である。
と、いうわけで、説明は個人的には少し足りないくらいが、受け取る側の想像のゆとりがあり、そういったゆとり――隙間に自身の心を添えて観ることで感情が乗る気がします。塩梅が上手い作品だと感じました。
同作はある一人の男性の、100年の一生をラッシュで見せる構成。決してその道のりも平坦ではなく、展開は思わず飛躍的にもなる。けれどちゃんと画面に映る「人生」に心を寄せて驚いたり、ホロリときたり、切なくなったりできました。突飛だけれど心は乗った。それは説明の加減のうまさが一助になっているなぁと。
ポカリ、寮のランドリー、ブラウン管越しに遠くなっていく過去の事件。
伝えたいと思う場面でどの対象にカメラを向け、意味を持って映すのか、的確だなと思いました。ポカリの表現が好きです。
お一人で描かれているとのことで絵が上手だなぁと、また、だからこそ作品の操作性が安定していたなと。今の時代らしい形式で読む、マンガ活劇のようでした。映像だからこそ読書と違い、リズムを作り手が設定できることも活きていた気がします。アイディアも良く、作品内に忍ばせられた創作的な仕掛け、ミーニングもしゃれっ気がきいていて面白かった。
そして映画らしい良さとして、このマンガ活劇に声が加わりまた新しいリズムの連続を生んでいるなと思います。
タイトルは、友人きんちゃんの台詞。この後の場面もグッドでした。
「波瀾万丈」と一言では括れない
自ら掴む人生
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