「性暴力の実態を生々しく描きだす」ミステリアス・スキン ひでちゃぴんさんの映画レビュー(感想・評価)
性暴力の実態を生々しく描きだす
正直、観るに耐えないシーンが多くて最後まで観るのは
相当に精神力が必要であり、鑑賞後の消耗感もハンパない。
幼少時(8才)の野球チームのコーチによる性暴力により、
トラウマを背負うブライアン。
ニールはゲイであることから、コーチの愛情を一身に背負っていると思っていたし
そこから自分の身体を売ることを生業とする。
大きく人生を分けてしまった二人の話だ。
ブライアンはUFO🛸に拐われて人体実験をされたのではないかと思いこみ、
その路線でいろいろと調べるし、テレビで見た女性に手紙を書き、実際に会うと
その女性から気に入られてしまい、性的関係を持たれようとされ、忌避感を覚えるのだが、
やがてニールと共通の友達 エリックとのコミュニケーションから
エリックに会うことで全てがわかると考えるブライアン。
そして全てを知るブライアン。
ブライアンは猛烈なショック状態だと思う。
このことをご両親は知っていたに違いない。それはニールの母親も然りだろう。
当然本人には言えないから、UFO路線でおさまってくれればと思うのかもしれない。
今後のブライアンが心配。ニールもだが。
それにしても、これでもか!と言わんばかりの、年上男性との性的関係を持つニールの描写は
さすがに辟易としてしまった。
おそらくは、性暴力の実態を生々しく描くためだろうとは思うのだが、さすがにツライ。
しかし、この映画を公開したことには、それなりに意義あるように感じた。
性暴力という言葉だけではない、リアルな、生々しい世界を垣間見ることができる。
私としても衝撃を受けた作品であり、鑑賞後は脱力感でいっぱいになった。
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