劇場公開日 2025年4月25日

ミステリアス・スキンのレビュー・感想・評価

全25件中、1~20件目を表示

4.0彼は美しく妖艶であった

2025年5月30日
iPhoneアプリから投稿

MYSTERIOUS SKIN

幼少期の時に受けた性被害から、人並みの心の在り方を見失った主人公ニール。

母親はたくさん恋愛をし遊んでいるが、ニールと母親は、それぞれの人生を尊敬し、親子として充分な愛があった。時にカップルのように見える彼らはとても素敵だった。

そして、ニールが本当に魅力的。
この世の中、ミステリアスで影があり、魅力を感じるという話を耳にするが、ニールはそれを体現しているようだ。
それって、全てを知ることができない余白があり、それがまた更に興味を掻き立てるのかもしれない。

彼はとても美しく、妖艶であった。
また、触れると壊れそうな危うさがまた彼の魅力を引き立てる。

それを代言してくれた親友のセリフ。
“彼は美しく目が離せない。神のようだ。”

代わりに言ってくれてありがとー!!!

目が離せないほど、美しい。ニックを演じた俳優さんも、ニックという役を作り上げた製作陣も、本当にありがとうって気持ち。

そして、当時共に性被害受けたブライアンと出会う。
お互いの過去を話し、ラストシーンはニックの体の中でブライアンが子供のように泣く。そしてそれをニックが慰めるのだ。彼らの距離感の描写がとても印象的だ。何か、愛を感じたのはなぜだろうか。正反対の芝生を生きてきた彼らだが、心の深くで繋がったのだろう。彼らがその後更なる繋がりと愛を育むかもしれない。その時、光が見えた気がした。

ティーンネイジャーにしてどん底を知っている彼らは、
これから、山ほど2人で笑うだろう。親友もね。

コメントする (0件)
共感した! 2件)
まゆ

4.5翌日も心が動揺したままです

2025年5月29日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

ニールが死ななくて良かった⋯。
ブライアンは本当のことを知れて良かったのだろうか⋯。

監督のメッセージに、
「本作のエンディングには、個人的に魔法のようなものを感じます。
光と影が絶妙な塩梅で共存していると感じるんです。
嘘くさいハッピーエンドではありませんが、
完全に絶望しかないわけでもなく、一筋の希望が見えます。
観たあとには、私が真に望んだのはどちらなのかという疑問が残るでしょう。」
とあった。

讃美歌が流れ、ソファーの上で、
言葉なく互いに心通じ合うような二人の俯瞰映像が美しすぎて、
脳裏に焼き付いている。
あのエンディングは、本当に素晴らしく、そして刹那い。

エンドロールが流れて、
無力感に支配されて、
苦しくて、嗚咽しそうになった⋯。

ただただ、この二人が幸せになってくれることを望む⋯。

そして、コーチは、クソな人生を送ってろ。

映像、音楽、構成、配役、演出が素晴らしい。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
hkr21

3.5性暴力の実態を生々しく描きだす

2025年5月24日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

正直、観るに耐えないシーンが多くて最後まで観るのは
相当に精神力が必要であり、鑑賞後の消耗感もハンパない。

幼少時(8才)の野球チームのコーチによる性暴力により、
トラウマを背負うブライアン。
ニールはゲイであることから、コーチの愛情を一身に背負っていると思っていたし
そこから自分の身体を売ることを生業とする。
大きく人生を分けてしまった二人の話だ。

ブライアンはUFO🛸に拐われて人体実験をされたのではないかと思いこみ、
その路線でいろいろと調べるし、テレビで見た女性に手紙を書き、実際に会うと
その女性から気に入られてしまい、性的関係を持たれようとされ、忌避感を覚えるのだが、
やがてニールと共通の友達 エリックとのコミュニケーションから
エリックに会うことで全てがわかると考えるブライアン。
そして全てを知るブライアン。

ブライアンは猛烈なショック状態だと思う。
このことをご両親は知っていたに違いない。それはニールの母親も然りだろう。
当然本人には言えないから、UFO路線でおさまってくれればと思うのかもしれない。

今後のブライアンが心配。ニールもだが。

それにしても、これでもか!と言わんばかりの、年上男性との性的関係を持つニールの描写は
さすがに辟易としてしまった。
おそらくは、性暴力の実態を生々しく描くためだろうとは思うのだが、さすがにツライ。
しかし、この映画を公開したことには、それなりに意義あるように感じた。
性暴力という言葉だけではない、リアルな、生々しい世界を垣間見ることができる。

私としても衝撃を受けた作品であり、鑑賞後は脱力感でいっぱいになった。

コメントする (0件)
共感した! 7件)
ひでちゃぴん

3.5評価は厳しめ78点。幼少期に受けた性被害

2025年5月23日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

この映画は実体験を基にした小説が原作で、原作者が性被害に遭ってるそうですが、

“幼少期に受けた性被害により心に深い傷を負った2人の少年の行く末を描いた青春ドラマ” と、ここの解説で読み、

世界的に問題になっている小児性愛、その被害者の気持ちを知りたいと思った。

あと『スリーパーズ』が好きな自分としては、それっぽい復讐劇っぽいのを期待して、鑑賞。

被害者の心の傷の描写については、こんな感じになるのかな…と、

それよりも、予想だにしなかったUFOや宇宙人まで話に出してきて、とても引き込まれた。

期待した復讐劇じゃなかったけど、いい意味で期待を裏切られた。

こういった脚本もだけど、美的センスを感じる演出も良く、オープニングから、ずっと監督の才能を感じながら観ていて、

少し前に上映した、同監督の『ドゥーム・ジェネレーション』や『ノーウェア』をスルーしたことを後悔(笑)

監督のインタビューをネットで読んだんだけど、この映画の裏話もしていて面白かったです。

主演のジョセフ・ゴードン=レビットの演技が素晴らしくて、かなり見直したし、

エリザベス・シューがチャラいママを演じてるけど、あい変わらず綺麗でした(笑)

美女ウェンディを演じた女性が気になって調べたらミシェル・トラクテンバーグという方で、2025年2月26日に亡くなられたそう…ご冥福を祈ります。

この映画、イヤな気持ちになるだろうけど、いろいろ戒めになるし、よく出来てるので観てほしいです。

評価は厳しめで、80点つけようか迷ったけど厳しく78点(笑)

コメントする (0件)
共感した! 1件)
RAIN DOG

4.0人を傷つけて得る快感ってなに

2025年5月19日
iPhoneアプリから投稿

幼児期のトラウマが成長にどう影響するのかをここまで理解している映画があっただろうか。
私には、心が強く傷付いて思い出せなくなくなってしまった出来事がある。当時のお友達が、辛かった、と言っていたよと教えてくれて、あの時辛いと言える友達がいたんだと、大人の私は少し安心した。

記憶がなくなったり、UFOに連れ去られた事にしたり、傷付かないと自分の形が分からなくなってしまったり、やり方は人それぞれだけど、治らない傷を負ってしまった彼らの解像度が高くて、なんだか心が折れてしまいそうな映画だなと思った。
子供たちへの直接的なシーンがなくてよい。
あと、内容抜きにして、刹那的なジョセフゴードンがまぁぁえっっっちぃぃ……

コメントする (0件)
共感した! 2件)
は

3.0救いようのなさを淡々と描くことについての受け止め

2025年5月19日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館
ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 6件)
sow_miya

4.0魂の殺人

2025年5月17日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

知的

難しい

ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 5件)
レント

3.0苦手分野

2025年5月15日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

性被害をうけた2人の青年の物語だが、内容があまりにおぞましく、直視できない内容。よって苦手であった。
主役の一人が「ブルータリスト」の監督と知ってびっくり。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
hanataro2

4.0タイトルなし(ネタバレ)

2025年5月10日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 2件)
りゃんひさ

4.5すごく意味のある映画だが、ひどくつらい映画でもある

2025年5月7日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

幼いころにわけもわからず損なわれてしまった尊厳を、暴力的につけられてしまった大きな傷跡を、なかったことにしようともがく姿があまりにもつらい。
最初から最後までつらくてつらくて、これ以上つらいめにあってほしくなくて、ずっと緊張しながらみた。

こういう、おとなにひどく傷つけられた子どもがでてくる映画をみていると、いつもおとなとして申し訳ない気持ちでいっぱいになるし、すべての子どもがただただ無邪気におとなになるまでの時間を子どもらしく過ごしてほしいとおもう。
これ以上自分自身を傷つけることなく、やわらかに救われてほしい。

みてよかったと思うけど、もう一度みるにはそれなりの覚悟がいる。

ウェンディ役のミシェル・トラクテンバーグさんが楠本まきの漫画みたいなゴシックパンクガールですごくいいな!と思ってちょっと調べたら、今年夭逝されていて驚いた。ご冥福をお祈りします。

コメントする (0件)
共感した! 2件)
kikisava

4.5なんで子どもをいたぶるのか⁉️

2025年5月7日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

怖い

ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする 2件)
共感した! 6件)
talisman

4.0性加害を受け容れ、愛だと思える者

2025年5月7日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

難しい

グレッグ・アラキ監督。
なぜか過去の作品がこの頃注目をされているようで、
「ミステリアス・スキン」はブラディ・コーベット
(『ブルータリスト』監督)が俳優として主演していて、
ジョセフ・ゴードン=レヴィットもダブル主演のように堂々としている予告編を観て、俄然興味をもち映画館へ。

グレッグ・アラキ監督の(マスコミ・映画関係者・ゲイの界隈で盛り上げ作り上げた?)ブームは過去にも数回あったと記憶しているが、
絶賛されていた『途方に暮れる三人の夜』が僕には全く引っかからなかったので、
監督(演出・脚本)として興味をもってはいなかった。

「ミステリアス・スキン」だが、原作は他者だがグレッグ・アラキ監督・脚本の特徴に合っていた内容に思えた。
同性児童への性加害を(まるで天性のように)受け入れる者と、
記憶がなく思い出すとエイリアンとの遭遇と像が浮かぶ者。
きっと理解し合えることもない、永遠にすれ違う共感と誤解。
同じ性被害体験でも、被害ではなく楽しむ者も居れば、
エイリアンとのやりとりだと転嫁する者の、
その奇妙さを最後まで案内されて、僕は独り暗闇の中に取り残されたような感覚で映画館の席を立つ。

日本では有名な性加害報道にジャニー喜多川さんのスキャンダルがある。
そんなの大昔から、郷ひろみさんやフォーリーブスの時代から続いている性加害(枕営業)だから芸能界の習わしなのだと受けとめていたが、
被害を受けたと訴える者と、被害は受けていないという者と、ジャニーズ問題も分かれるが、
ジャニー喜多川からされること皆んな同じ事(性加害)である。
デビューして売れれば被害ではなく、干されれば被害を受けたと傷になる。
本作にも通ずる部分が、ずっと僕の心にモヤモヤし続け
る。

コメントする (0件)
共感した! 3件)
なかじwithみゆ

4.5彼らは安寧な日常を得ることができるのだろうか

2025年5月5日
iPhoneアプリから投稿

悲しい

怖い

難しい

信頼していた大人による卑劣極まりない行為によって、生涯消えることのない闇を彷徨うことになってしまった彼らに「明るい未来」はあるのだろうか。
心に負った傷を完治させることは難しい。

コメントする (0件)
共感した! 2件)
ちゃ坊主

4.0性被害者サバイバーは観ないでください

2025年5月4日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

二極化する被害後の症状と加害者らのもつ多角的異常嗜好をリアルに描かれていました。

あまり内容を見ずに観てしまったため、フラッシュバックと息苦しさが…治りません。

性被害者をサポートする方々、是非観てください。

コメントする (0件)
共感した! 3件)
うずまき

4.5出口のない痛みと哀しみ

2025年5月3日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

幼少期に性的虐待を受けた2人の少年を描いた作品です。
性格の違う2人が同じ野球チームに属し、コーチから性的虐待を受けます。成長した彼らにどのような影響を与えているかが描かれていますが、描写自体は重過ぎず…でもちょっと辛くなるシーンもありました。

20年も前の作品なんですねっ

演じたジョセフ・ゴードン=レヴィットがとにかく素晴らしかった!好きな俳優さんの1人です。

コメントする 1件)
共感した! 4件)
Yum

3.5心に重くのしかかる傑作

2025年5月3日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 2件)
Alejandro Gillick

4.5コレは、、、今年度最高かも

2025年5月1日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

怖い

いろいろな人に観てもらいたい。トラウマが癒やされますように。最期に捕まってなければいいのに。。。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
four7777

4.5映画館は満席でした

2025年5月1日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

辛いですが、見る意義のある映画です。

性虐待のおぞましさがしっかりと伝わる一方で、子役の撮影には配慮が行き届いているであろうことが見て取れ安心しました。
一方、成長したニールの売春の表現は少し踏み込んでいます。それでも、モザイクが必要なほどの場面はなく、嫌悪感は多少和らぎました。

映画館は久しぶりの満席でした。30〜50代くらいの女性が多く、皆さんほとんど動かず映画に集中できました。

帰宅後気になって調べましたが、英語版ウィキペディアによると、加害者(コーチ)役の俳優も子供の頃に性被害の経験があるとのこと。この経験から、普通の虐待者が実際にはどのようなものなのかを考えながら演じたようです。確かに、ステレオタイプな表現ではなかったと感じました。

コメントする 1件)
共感した! 2件)
SING SING

4.0制作から20年経過している事実が、映画が描き出す問題の複雑さを物語っている

2025年5月1日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

怖い

ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 2件)
Dr.Hawk

5.0性暴力の傷痕

2025年4月30日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

怖い

幼い頃に成人男性に性的搾取された少年2人、ブライアンは記憶を自ら改ざんして宇宙人に誘拐されたと思い込み、ニールは年長者の男性に愛を求めて男娼として生きている。

少年たちが人生を狂わされていく様子がつぶさに描かれており、どちらもトラウマへの防御反応かと思うと辛い。
スクリーンから目を逸らしたくなるような具体的な描写もありましたが、巧みに映像化されていて、彼らの受けたショックがそのまま胸にグサグサ突き刺さりました。
(スコット・ハイム原作の小説は作者の実体験を元に書かれたそう)

少年野球チームの監督が少年たちを毒牙に、というと嫌でも思い出してしまうのが、某男性アイドル事務所元社長のJ氏(故人)。
あの件がまず欧米諸国で糾弾されたのは、ペドフィリアに容赦ないお国柄だからなのか。
いや、それだけ隠れ愛好者が沢山いて、社会的に看過できないということなんでしょう。
この映画を観て、やはり氏の蛮行は何があろうと許されることではない、との思いを強くしました。

…とはいえ、2人の少年の可愛らしさと、ニールを演じたJ.G.レヴィットの色気…に全く邪な気分にならなかったか?と聞かれたら、否定できず…
(レヴィットはインセプション以降しか知らなかったので、体当たりでこんな役をやっていたとは知らず。潔く脱いでてびっくりした!のと、この頃から目の演技が秀逸ですね)
そのたびに、これはそういう映画じゃないし、これじゃああのオッサンたちと同じだよ?と、自分を諫めること度々。

性暴力のトラウマ、って、ドラマや漫画等でスパイス的に気軽に持ち込まれがちなネタだったりするのですが、そこに真正面から切り込んだこの作品を見ると、そんなに甘いものじゃないよなーと思わせてくれます。

演技も演出も素晴らしく、20年の時を経て映画館で観れたことに感謝です。
(上映館が少なすぎるのが残念です)

コメントする (0件)
共感した! 5件)
すーちゃん