「これは闘いのテレクラだ!!」英雄傳 CARMINEさんの映画レビュー(感想・評価)
これは闘いのテレクラだ!!
大人気漫画バキシリーズの作者である板垣先生はかつて自身の描いたグラップラー刃牙についてこのように称していましたが、映画『英雄傳』もまさしく上記と同じ「闘いのテレクラ」だと感じました。
本作は空手・システマ・合気道・忍術・カポエイラ・躰道・古武術・プロレスなどなど様々な武術の達人たちがあますことなく技を披露してくれます。知名度の高い武術だけでなく、名前は知ってるけどそこまで詳しくない武術や、存在自体初めて知るような武術もありましたが、それらのキレキレな独自の技法をテンポよく出し惜しみせず堪能できるのが本作の魅力です。また合気道のような知名度の高い格闘技も膝立ちの状態での立ち回りなど、今まで映画では見たことの無いような立ち回りが見れるのも本作の独自性の高さを感じました。
今作は監督兼アクション監督を特撮ヒーロー番組で大活躍してる坂本浩一氏が担当されており、出演される俳優陣も武術家の方だけでなく特撮ヒーロー番組で活躍される俳優やスーツアクターの方々も参加しており武術家の方々と同じようにキレの良いアクションを披露してくれています。またお話も“武”のあり方に特撮ヒーロー番組の精神性などが上手く混じりあって双方の文化の融合がなされているのも魅力だと私は思います。
クラウドファンディングから制作された本作は新たな武術映画の可能性や発展を感じさせる1品でした。
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