「全部本当の必要はあるのか?」逆火 コビトカバさんの映画レビュー(感想・評価)
全部本当の必要はあるのか?
たぶんこういう事って少なくないんだろうなと思う。
長年愛されてるNHKの朝ドラだって、創作エピソードやオリジナルキャラもいるわけだし。
子供の時に読んだ伝記と、大人になってから観る伝記映画では違うし、出版社もテレビ局でも売れりゃ正義の世界で、多くの人が食い物にされてきたんだろうと思う。
ファンも一瞬でアンチになる現代社会においては、プロデューサーの言う「彼女の真実をさらす権利があるのか」というのも頷ける。
自伝的小説なら問題なかったのか?
実際に話してみると、有紗は悪い人でもないし、生きるため、高校に行くための創作というのは間違っているとは言い難い。ヤングケアラーだったのは事実だし。
クライクイン直前だってのに、知れば知るほど野島さんの葛藤は大きくなる。
野島さんが抜ければ丸く治るんじゃないの?という考えもうっすらよぎる。
事の顛末をはっきりさせないのも、意地が悪くて嫌いじゃない。
終わり方は、うーん。
娘の件は中途半端というか、家庭がぶっ壊れすぎてて、この尺では修復不可能。結果、蓋をしただけの印象なので、有紗問題に絞った方が良かったんじゃないかなぁ。
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