キャンドルスティック : 特集
【予告だけでこんなに“観たくなる”こと…ある!?】
莫大なカネを入手すべく…10秒でAIを騙せ!刑務所
あがりの天才ハッカー=阿部寛が仕掛ける、世界6都市
を巻き込む“頭脳の死闘”…狂おしいほど面白そう!!!!!!

映画鑑賞が趣味だと、気になる作品の予告編を一気にチェックして、次に見る作品を探す――こんな事前準備も、ワクワクして楽しいもの。
かくいう筆者も仕事を終えたある金曜の夜、ソファーでのんびりしながら、スマホで予告編をチェックしていたら……思わず

それが、阿部寛が刑務所あがりの天才ハッカーを演じるマネーサスペンス
【この映画は何なのか? どうやってAIを騙す!?】
予告、物語、俳優、ジャンル…観たくなる要素だらけ!

予告編のヒリヒリ感、いかがだっただろうか? ここからは、本作が気になってきた方へ、
●【物語が面白そうすぎる】前代未聞のミッションが始まる。天才ハッカーが選んだのは、新天皇誕生後、“市場が最も隙だらけになる日” 必要なのはたった10秒。天国か、地獄か――

天才ハッカー・野原(演:阿部寛)たちが世界6都市をまたにかけて挑むのは、
そしてチャンスは何と、平成から元号が替わり、新天皇が誕生した後、令和で初めて金融市場の取引が行われる日――2019年5月7日――市場全体が元号変更に気を取られ
この疾走するかのようなスピード感! この心躍るスケール感! 前代未聞のミッションにボルテージが上がっていくが、果たして一体どう立ち向かうのか!?
●【阿部寛がすさまじすぎる】クセ強主人公の達人芸、炸裂! 今度の役は「刑務所から出たばかりで」「復讐心を抱えている」「数字に色が見える“共感覚”を持つ」「腕を壊した天才ハッカー」…クセ、限界突破!

やはり阿部寛が大きな見どころ!! 阿部寛といえば、「TRICK」「ドラゴン桜」「テルマエ・ロマエ」「キャスター」など、いわば

そこにきて本作の天才ハッカー役は、阿部にとっても初挑戦&新境地。しかも刑務所から出所してきたばかりの
また、「利き腕に深刻なケガ」「数字に色が見える共感覚」という人物で、まさに
●【騙し合いの予感がすごい】凄腕ハッカー、冷酷な起業家、生きるためにもがく若者、金に困ったFX講師、金の匂いが充満する世界6都市。世界規模で、クセやば“ろくでなし”たちが共闘するが、裏切りは秒読み――?

一攫千金の可能性も、一瞬で地獄に落ちるリスクも同時に孕んでいるのが、本作で描かれる金融取引の世界だ。
野原をはじめ、

そんなコンゲームを繰り広げるメンバーは、台湾のアカデミー賞といわれる金馬奨で主演女優賞を獲得した名優アリッサ・チア、「オーバー・エベレスト 陰謀の氷壁」で役所広司と共演したリン・ボーホンら、国際的な豪華キャスト陣。
●【映像のインパクトに浸りたい】新鋭・米倉強太監督に期待大…パリコレ・GUCCIの広告、高畑充希・「GENERATIONS」のMVなど手がけた“若き才能”は、金融市場&共感覚をいかに視覚化するのか!?

本作で長編映画デビューを果たすのは、パリコレ・GUCCI・UNIQLOの広告や、高畑充希・「GENERATIONS」・HydeのMVなどを手がけ、華々しいキャリアを誇る

色鮮やかな“キャンドルスティック”(金融商品の価格変動を視覚的に表したチャート形式)が象徴する、乱高下が激しい金融市場や、野原と恋人・杏子(演:菜々緒)がもつ共感覚の世界を
【実際に観たレビュー】AIの弱点はまさかのアレ!?
目が離せなくなるシーン&小ネタ多数、阿部寛は必見!

期待があがってきたところで、実際に鑑賞した編集部員によるレビューをご紹介!
●【“AIを騙す”その手段が完全に予想外】なのに納得感がすさまじい!
本作は理詰めのマネーゲームに留まらない。ガチガチ文系の筆者でも興奮する、“感情のハッキング”映画だった!

筆者はガチガチの文系(ぶっちゃけ数学はいつも赤点)だったので、本作鑑賞前、こう思っていた。「金融の知識はあまりないけど、果たして物語を楽しめるか?」。しかし、「日本円が安い時に買って、高い時に売る」という基本ルールさえ覚えれば無問題だし、

また野原と仲間たちは、「なぜかイスラム圏のAIだけうまく騙せない」という危機に直面(これも“発見”があって良い)。「イスラム圏のAIはほかの文化圏と違う考え方をする」という仮説が導き出され、ゆえにイスラム圏のハッカーに協力を依頼するが、ここからの展開もまた痺れた。
「AI=全世界共通」とぼんやり思っていたが、

劇中でAIはこう形容される――
この切り口に
●【この役、阿部寛以外に不可能】観てるだけでニッコニコ!
やさぐれ感×ギラギラ感でぶん殴ってくるタイプの壮絶キャラだった! すべてを失い車中泊でワイン、壮大コードをなんと手書き——

予告編でかなり期待が高まっていたが、やっぱり阿部寛が……
冒頭から、約束の時間に遅刻しそうになり、シワだらけの白シャツを着ながら猛ダッシュ。シーン替わって、寝泊まりしている車でワインをうまそうにあおる(ここで一緒に酒飲みたくなる)。
過去の回想シーンでは、刑務所のなかで一心不乱に壮大なプログラミング・コードを手書き。そして“現在”に転じ、痛めた右手を酷使しながら、鬼のような形相でコードをタイプし続ける――。

さらに本作で際立ったのは、全てを失った
●【最後に】そのほか、目が離せなくなる小ネタがたくさん…
瞬間・刹那、ワンカットに特に命が宿る映画だった!!

これが最後の項目だ。思わず心奪われる小ネタや、妙に印象に残るシーンがたくさんあったのでご紹介しよう。
[開始10分で衝撃展開!]

[杏子が不動産屋で部屋を探すシーン!]

不動産屋の女性スタッフのセリフが良い。「女性ひとりで生きていくわけですよね 10万円 それ以上は出しちゃダメです」――
[“野心的な起業家”リンネが餃子を手作り!]

一瞬だけ映る。あんなに多忙な起業家でも、餃子を手作りするんだ、となんだか嬉しくなった。ちなみに手作り餃子は“幸せの象徴”でもあり、

ほんの一瞬で何もかもが変わってしまう金融取引の世界、キャスト陣の瞬間最大風速が凄まじいクセ強演技、そして米倉監督によるインパクト抜群の映像によって、