「I need you」キャンドルスティック ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
I need you
予告は面白そうだなと思いつつ、あらすじだったり制作チームを眺めているとどうしても不安がつきまといましたが、案の定その予想通り、いや予想を超えるトンデモな作品でした。
散々貶してしまいたくなるくらい酷いわけでもなく、笑い話にできるツッコミどころがあるわけでもなく、シンプルにおもんないっていう珍しい映画でした。
序盤からダラダラしており、水をぶっかけるくだりなんてさっさとやってしまえばいいのに、しっかり準備をして、しっかり構えて水をかけるという本当に93分の作品か?ってくらい尺の使い方がもったいなかったです。
そこからダラダラ登場人物を見せていき、ダラダラと計画を語っていきともうダラダラしっぱなしなので目が当てられません。
国際的な作品なので様々な国のハッカーたちと協力していくシナリオになってはいるんですが、他国の面々が強烈に関わっているわけではなく、日本でやれば良いのでは?という疑問符がどうしても拭えませんでした。
様々な国と時系列をシャッフルしまくってるせいでややこしくなっていますし、カウントダウンも鬱陶しい事になっていたりとどうしてこれで良いと思ったのか甚だ疑問です。
肝心のFX描写も希薄で、やってる風、知ったかぶってるみたいな取引のシーンばかりで緊張感がありませんでしたし、もうやり取りの全てがおままごとにしか見えなかったです。
天才ハッカーという設定がまるで活かされていないキャラクターばっかりで、パソコンをカタカタターン!というよくある邦画でインテリ系のパソコン出来る人のイメージそのままがそこにあったので安っぽく感じましたし、このままエンターでも押してスッキリした顔でもしようもんなら劇場を後にしていたと思います。
FXの変動や数字が色で見えて分かるという設定も別に…といった感じで必殺技というよりかは状況を見極めるためのものというのも迫力に欠けたと思います。
FXできっちりリベンジを果たしてスカッと終わる!みたいな感じで終わればまだ良いかなと思ったらスッと終わってしまい、スタイリッシュを目指したかったのかは分かりませんが、そんな達成感のない終わりをされても見る側は困るんだが…となりました。
ラストシーンの引きの絵も中々にダサかったですね。
本当にMVとか撮ってる人なのか?ってくらいダサく締めていきました。
邦画も素晴らしい作品が誕生している中、こういう作品が生まれてしまうのかという絶望に叩きのめされながらも、FXって遊びだと思って手を出すと痛い目に合うぞ!っていう警鐘を鳴らすための映画ならまぁまぁ良かったと思います。
多分そんなこと無いので大問題作です。
鑑賞日 7/5
鑑賞時間 17:40〜19:25
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