劇場公開日 2025年4月18日

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「ポルトガルの近代史を知る」訪問、あるいは記憶、そして告白 鶏さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5 ポルトガルの近代史を知る

2025年11月7日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

全くノーマークの作品でしたが、たまたま時間が空いたところにジャストフィットしたので鑑賞しました。
内容的にはポルトガルの名匠、マノエル・ド・オリベイラ監督の自伝的ドキュメンタリーでした。監督が住んでいた豪邸の紹介から始まり、監督の生い立ちや家族のこと、そして映画監督としての経験などを紹介。映像美と音楽(ベートーヴェン ピアノ協奏曲第4番)の調べに載って淡々と抑揚なく進められて行くため、やや眠くなりかけたところで、1963年にポルトガルの独裁政権を支えるパイドという秘密警察に捕まった話が語られて覚醒しました。世界史を知らない私としては、第2次世界大戦後にポルトガルに独裁政権があったことすら知らなかったのですが、お隣りのスペイン同様、大戦前から1970年代まで、ポルトガルは独裁政権下にあったことを知ることが出来たのは、本作鑑賞の最大の収穫でした。

そんな訳で、本作の評価は★3.4とします。

鶏