「再現へのこだわり」リー・ミラー 彼女の瞳が映す世界 ぷにゃぷにゃさんの映画レビュー(感想・評価)
再現へのこだわり
女性で戦場写真家だと、マーガレット・バーク・ホワイトの名は聞いたことあるけど、リー・ミラーという写真家のことは知らなかった。映画きっかけで検索してみたが、彼女の若い頃、モデルとして写っている写真を見たら、あまりの美女ぶりにびっくり。マン・レイの彼女だった〜? マジですか〜? マン・レイのモデル兼恋人といや、キキしか思い浮かばなかったが、他にもたくさんいたのねえ。
リー・ミラーが戦場写真に駆り立てられる理由がよくわからない。パリにお友達がいるから、様子を知りたかったのか。女はダメと言われるのにムカついたか。それとも、表現の素材として、新しいものが欲しかったのか。なんだかやみくもに突っ走っていったが、動機がぼやけていたと思う。あと、苦労した成果が、ヴォーグ誌に掲載されなかった時に、ネガや写真を切り刻む行為になるのが、理解できない。惨状を伝えられないことに怒るのはわかるが、自分の作品でしょう。自分も大変な思いをしたし、被写体はもっと大変だったし、すでに死んでたりするわけだから、なぜ無に帰すようなことをするのだろう。彼女の体内に沸々とたぎる怒りが激しすぎ、かつ行動が短絡的で、まったく理解できなかった。
しかし、リーの残した写真通りにシーンを作る点は、ものすごいこだわりだった。画作りに監督の執念を感じた。加えて、静止画では臭いは想像できないが、鼻を覆いながら被写体に近づくのを見せられると、現実味がより増す。そこは評価したい。
非常時、弱い者は簡単に犠牲になる。戦争とは、究極の暴力である。その暴力の中へ突入するのに、あんなトロトロしてたら、弾に当たるだろう。もちっと緊張感を持ってくれい。あと、二眼カメラではスピード面で不利な気がする。カメラを持つ位置もかなり低く、あれでピントを合わせられるのか謎だ。ロバート・キャパは、ライカのコンパクトカメラで、機動的に撮影して評価された。LIFE誌のシャーマンも35mmのコンパクトカメラだった。まあ、機材がなきゃ、あるもので何とかするしかないし、二眼で撮影してたのかな。
ヒトラーの台頭について、リーとローランド夫婦がそんなに支持されないだろうと話していたのに、実際は熱烈に担がれたというのが空恐ろしい。独裁者は、密やかに民衆の心を掌握する。うー怖い。これから第二次世界大戦と同じ状況にならないことを祈る。
ケイト・ウィンスレットのことはきれいだと思うし、演技も上手いが、リー・ミラーを演じるには年齢が上過ぎたかな。初老って感じだもん。リー・ミラーが戦場を駆け回っていたのは30代後半、まだフットワークは軽かっただろう。老齢の老けメイクは良かったけど、戦場があまりにも似合わなかった。あと、ブリジット・ジョーンズか、ってくらいパンツがデカかったよね…。
ぷにゃぷにゃさん
雨が降ったり止んだりと変な天気でしたね。。
残念ながら私が利用している図書館にはリー・ミラーに関する本は皆無でした 😆
紀伊國屋とかだと置いてあったりもするのでしょうかね 📙
「 国宝 」原作本、購入されたのですね!じっくりと読めますね (^^)
確かに!
原作を読み終えてからレビュー投稿したいかも。
追記
打ったつもりの文字が消えてました 💦
下のラストの文章は「 国宝 」についてです。
『 無事「国宝 」をご覧になられたのですね。』とも打ったつもりでした 🙏
スミマセン。。
おはようございます ☁️
ケイト・ウィンスレット、お顔立ちはお美しいので、『 お◯周りを絞る 』については頑張って頂きたかった、と私も思いました 👀
( 本人に寄せる、の意味合いでも 。。)
時にふてぶてしい程に感情を露わにするケイト・ウィンスレットの姿は、リー・ミラーが憑依したかのようでしたね。
リー・ミラーが残したモノクロ写真も、感性の鋭さを感じました。
言葉を選ぶのに時間を要するかも知れませんが、頑張って下さいね (^^)
ぷにゃぷにゃさん
やっとレビュー投稿致しました 😆
さすが写真についてお詳しいですね。
リー・ミラーの事を全く知らなかったので、検索レベルですが幾つか記事を。
カメラや戦場で身に付けていた服については、『 リー・ミラーが使っていたものと同じもの 』に、拘られたようですよ。
その取材記事の中に、お腹周りについてのコメントもあり、スタッフだか共演者だかから、少し絞ったらどう?と声を掛けられた、といったような記載も。
ケイト・ウィンスレット、もう少しスレンダーなイメージがあったので 🤭
海で泳いだ後二人で歩いているシーンでも『 ふくよかさ 』、を感じました。
ケイト・ウィンスレットの本作に対する半端ない熱量は感じましたが。
ぷにゃぷにゃさん
本作、気になりながらも見逃した作品です。
「 国宝 」へのコメントを頂き有難うございます。
確かに上映時間175分と長めの作品ではありますが、長さを全く感じませんでした。たとえ感じなくても175分は経過しますが 😅
田中泯さん推し ✨、出演されている作品を結構観ていらっしゃいましたよね。ぶにゃぷにゃさん、渋好みですね!
実は一番利用している映画館の狙っていたタイミングの大きなシアターがほぼ満席だったので、少し先の映画館での鑑賞となりました。当日朝9時頃に席を押さえた時は、席が1割程度の埋まり具合だったのですが、上映時には7割近く席が埋まっていたという。凄い人気です!
「 国宝 」、ロングラン上映となりそうですよね 🎥
田中泯さん、怪演でしたよ 👀
今晩は
とても勉強になります。
カメラに詳しいですね。リーさんは二眼レフというカメラを
愛用していた・・・のですか。
この映画はとても観たい映画でしたが、第一希望の映画を優先したら、
ほぼ観れないことになり、配信を楽しみにしています。
聞くところによると、リーさんの息子さんがケイトさんを指名したとかか、
なんかお母さんに似ていたそうです。
おはようございます!
「高慢と偏見とゾンビ」にいただいたへのコメントバックバックです。高峰秀子さんのエッセーは品があって(と言っても、ちゃきちゃきの言葉を使われる事も多いですよね。)モノや人を見る眼の確かさが、素晴らしいなあと思っています。私が好きなエッセイストのベスト10に入る人でございます。勿論、昨日も映画館に行きましたよ。週末に映画館に行くのは、私にとって大袈裟に言えばデトックスですから。ではでは。