「インスタントな感動!」ベスト・キッド レジェンズ HIROMIさんの映画レビュー(感想・評価)
インスタントな感動!
往年の名作、ベストキッドシリーズの最新作!
この作品単体で考えれば、普通に良く出来た作品!
ただし、10代の頃にリアルタイムでオリジナルを観て、大変な影響を受けた身からすると、昨今の作品らしく展開が早く、インスタントな感動と感じた、こう言う作品の展開、大体わかるよね?
みたいなはしょり方で人間描写は淡白!
親子の絆、師弟の絆、恋人との絆、ライバルとの確執、とりあえずセオリー通り、押さえていますが、どれもあっさりしてる!コンテンツが溢れている今の時代はこうなるよね!
と言うか、シリーズ物だからかな?
今回はクロスオーバーな作品ですが、むしろリメイク版ジャッキーの世界観が強い!
オリジナルの主人公、ダニエルはファンサービスレベルの存在で、いなくて話は成立する、だからあくまで、ジャッキー•チェンとラルフ•マッチオの共演で話題性作りが大前提なんでしょうね!
あらためて、ラルフは先生向きの俳優ではないと思う、アクションスキルも風貌も!
そもそもベストキッドは華奢な少年が空手を通じて人生の障害に立ち向かい、先生ミヤギと擬似的な親子関係を築いて行く感動青春ドラマで、アクション物ではなかった!
何より当時の若手青春スター、ラルフ•マッチオの存在が全ての作品だったと思う!
同時代で言えば、トムクルーズのトップガン、エディ•マーフィーのビバリーヒルズコップ、マイケルJフォックスのバックツゥーザフゥーチャーに並ぶ生涯の当たり役でラルフ本人も低迷期が長過ぎて、作品のツボを理解していないふしがある!
ファンの立場からするとコブラ会も面白いけど複雑な気持ち!
再現性の無い作品にしがみつき、シリーズを継続しようとするハリウッドは深刻なネタ切れなのかな?
継続は大歓迎だけど、ラルフ本人が主役でないと意味がない気がする!
トップガン•マーベリックが証明していると思う!
BTFはマイケル以外では成立しないので、リメイクもされていない!
ビバリーヒルズコップはネットフリックスで
正統な続編を撮ったが完全に無視された!
アクセルがメタボでパパになったらアクセルじゃない!
話がそれましたが、過去作からの文脈を知らない世代にはちんぷんかんぷんの話だと思う!
だから、完全オリジナル作品にした方が完成度は高くなったと思うけど、商売的には完全オリジナルでヒットさせるのが難しい時代なんだと思う!
話を戻すと、今回の主役、リーを演じたベン•ウォンは凄く魅力的でアクションスキルが半端ない、
素朴にダニエルが教える必要あるように、見えない、何よりアジア人が主役を演じても違和感無い
のが嬉しい!当時のアメリカ文化が絶対的に見えた価値観が変化したなと思う!
ピザ屋の娘と恋愛に発展して行くドラマは凄く良かった、ニューヨークを背景に切り撮られる二人の描写がエモい!今作で一番のお気に入り!
音楽はだだ漏れ感あり、少々ノイズになった!
80年代アメリカ青春映画で基本的な価値観が形成されたマニアの戯言でした。
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