「アクション映画はこう作れ」ベスト・キッド レジェンズ Scottさんの映画レビュー(感想・評価)
アクション映画はこう作れ
オープニングでミヤギ空手は空手とカンフーが混ざり合ったものだっていう説明があるんだけど、そうなんだっけ。なんか無理矢理感あったな。
このシーン、ミヤギさん出てくるんだよね。たぶんAI合成だと思うんだけど、見てると顔の影のできかたが共演してる俳優さんと違うの。面白かった。
そこからテンポいいよね。
話がどんどん進んでくの。
主人公がニューヨークにやってきてスタッフドクラストのピザを注文するとバカにされちゃうんだよね。
これ人種差別的な話なのかと思ったら、違うんだね。Chat GPTに聞いた。「俺たちに言わせれば、スタッフドクラストなんて、ピザじゃない」みたいな感じなんだね。
でも、そうやってバカにされた親父さんとすぐ仲良くなっちゃうのもいい。主人公の性格だね。
そしてピザ屋の娘と良い感じに。
中華街だと中国語を使えると良いんだってところから仲良くなってく。
ピザ屋の娘の元カレが、ひたすら相手を破壊する極悪非道の空手家設定で、めちゃくちゃ強いね。
学校で、主人公は喧嘩をふっかけられて、必殺の飛んでくるくる回る蹴りを放つんだけど、あっさりかわされて轟沈。
ピザ屋は、その極悪非道空手家道場に借金があって、取り立てにあっちゃうって事情も分かりやすくていい。
取り立てにきた奴らと主人公戦うんだけど、ストリートでは強いね。アクション監修がジャッキー・チェンなのかなって感じで、往年のジェッキー映画っぽかった。
ピザ屋の主人は借金返すためにボクシングの興行に出ることにして、主人公と特訓だね。
それで試合の直前に「なんとか祭りで会いましょう」みたいなことをピザ屋の娘と約束すんだけど、行ってみたら、娘は元カレとイチャイチャしてやがった。無理あるなあ。しかし恋には障壁がないと。
誤解はあっさり解けて、ついでに告白もあって、イチャついた良いムードでピザ屋の主人の試合に。
成果が実って勝ちそうになるんだけど、またしても極悪非道空手家道場主が「反則しろ」って指示を相手に出して、ピザ屋の主人は大怪我しちゃうの。
良いことあったら次に悪いことあるって組み立てなんだよ。
ここで主人公のトラウマ発動。わかりやすい。
主人公は、お兄さんが刺殺されてて、そのとき恐怖で動けなかったんだよね。それを責め続けてるの。それでピザ屋の主人がボコボコにされても動けない。みたいな。そしてピザ屋の娘ともギクシャクしてしまう。
さあ、どうする。中国からジャッキー・チェンやってきた。ラルフ・マッチオも呼び出して、特訓だ。なんでだ。
それでピザ屋の娘とも仲直りしなきゃってことになんだよね。
ここでジャッキーが「考えるべきことはいつも一つだけ。It is worth fighting?」って台詞良かった。
それであっさり仲直り。この作品、登場人物たちが感情を根に持つことしないのがいいね。
それでナントカって大会で、ピザ屋の娘の元カレ倒して優勝すれば、賞金で借金もチャラになるしやろうぜってことでやってくね。
必殺の飛んでくるくる回る蹴りを囮に使って蹴り込めばイケるぜって作戦で行くの。
この作品、各登場人物の思ってることがすれ違うんだけど、それをぶつけ合うときに「I know.」を連発すんだよね。「それは分かってるんだ。でも、やらない」っていう文脈で I know 出すの。
ナントカ大会の決勝に向かう直前に、お母さんやってくるんだよ。
そしてここで「止められても僕は行くよ」「I know. でも一人では行かせない」がいいね。I know が初めて肯定的な意味で使われるカッコよさ。
その前にジャッキーが「まだ一つ足りない」って言って、お母さんもお兄さんの死を乗り越えなきゃだよみたいなこといって、それでお母さん心変わり。分かりやすくていい。
さて決勝。8ポイント先取で7対7の同点に。
ここで相手選手の蹴りが主人公の後頭部に決まるよね。あれで負けじゃないの。なんか不思議だった。
主人公はなかなか立てないんだけど、最後に死んだお兄さんが差しのべた手をつかんで立ち上がる。
そして必殺のとんでくるくる回る蹴りだ!
普通さ、作戦通りにいかなくて「どうしよう?」ってなるけど、主人公が周囲の思惑を越えて成長したから予想以上の戦果を得たってやるよね。だからくるくる蹴りクリーンヒットしたりすんのかなと思ったの。
そしたら作戦通りだった。それが図に当たって勝った。わかりやすいな。
エンディングロールに向けてラルフ・マッチオがいるところにもう一人出てくるけど、あれ、誰? 《ベスト・キッド》観たらわかんのかな。何かの拍子に観てみよ。
ストーリー分かりやすくして、心情描写も控えめでやってくるけど、その分、アクションが際立って観てて楽しい作品だったよ。
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