「二本の枝交わる」ベスト・キッド レジェンズ カミムラさんの映画レビュー(感想・評価)
二本の枝交わる
同じ根と幹を持つ二本の枝
二つが交わり新たな力に
待ちに待ったベスト・キッドの最新作
オープニングから懐かしい思い出に浸れたし、ダニエルさんにまた会えて感動しました。本当に全然変わってなくてなんか嬉しい。
今回の主人公は兄の死がきっかけで心に傷を抱えた少年リー。
素朴な外見とは裏腹にアクションのレベルはかなり高い。演技も自然で良かったな。今後に期待したい。
ストーリーはこれまでのシリーズと大差ないんだけど、主人公がそこまで無力じゃなく、それなりに強いからか、人に教える側になるのは新しく感じたかな。ボクシング×カンフーも新鮮。路地裏での借金取り達との戦いも凄く良かった。
だが、ベスト・キッドシリーズの大事な要素である心の成長やガールフレンドとの恋路はそこまで印象に残んなかったな。ちょっと物足りない。
あとリーのママなんだけど、もっとリーに寄り添って欲しかったかな。兄の事があったから心配なのはわかる。でもさ、全然リーの事見てないよな。それでいて頭ごなしはちょっとさぁ。『避けられたはずよ。』ってその場にいなかったのによく言えるわ。
最後は和解?したけど個人的には微妙なんだよな。ママ側の苦悩がそこまで描かれてないのが惜しい。結局お互いが相手の心の傷や苦悩を理解せず和解した感があるんだよな。
一番印象に残ったのはやっぱりハン師父とダニエルさんの対面かな。
マジ激エモ。
あの黄色い車が見えた時は思わず笑みが溢れました。
ただ、二人の師範による稽古だけど、ぶっちゃけ微妙だったんだよね。
原因はハン師父。
力を借りたいとダニエルさんを呼んどいて、空手の稽古だってのに、カンフーの方が凄いんですけど!?ってあまりにもリスペクト欠いてないか?喧嘩しないでさ、もっと協力し合って二つの武術を融合して欲しかった。
あと、奥の手の稽古も個人的には微妙に感じたな。
アメリカっぽくて良いかもだけど、普通に周りの迷惑だし、金かかるし。
屋上にあんなクソでかい丸太を持ち込んで練習器具作ってんだから、あの程度仕掛け作れるだろうに。
あとシリーズを通して思った事なんだけど、海外の人達って空手の型についてどう思ってんだろ?座禅みたいな精神的なものと勘違いしてる節ある?
そういう面もあるかもだけど、自分の中ではこう来たらこう受けるみたいな戦闘シュミレーションって認識なんだよね。
それとダニエルさんから伝授されたミヤギの型を試合で使って欲しかったな。
リーのボクシング×カンフーの稽古の方が上着掛けに通ずるものがあったし、理に叶ってて良かったな。試合でも活きてたし。リーの方が師父と師範の稽古よりよっぽど教えるの上手に感じたな。
試合についてだけど
毎回疑問に思ってた得点の加算が視覚的にわかる様になったのはかなりの進歩だし親切。
決勝戦での激しい技の応酬もキレと迫力あって良かったな。
ラストの投げからの打撃ってベスト・キッド3の決勝で使った技っぽくてちょっとエモさを感じたな
ざっくり総評
新しさと懐かしさが共存してマジでエモい。
アクションシーンはどれも見応えあり。
せっかくダニエルさん呼んでんのにカンフー色強め。
空手の細かいとこは気にするな。
最後に
もし今後続編が作られるとしたら
ジェイデン・スミスかトーマス・イアン・グリフィスに出て欲しいな。
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