「「Chinese Peter Parker」が魅せるカンフー空手アクション」ベスト・キッド レジェンズ シャルコー_Charcotさんの映画レビュー(感想・評価)
「Chinese Peter Parker」が魅せるカンフー空手アクション
今作を鑑賞した感想としては、「最高」の一言でした。まず、ストーリーや設定自体は、ベスト・キッドシリーズのオリジン版やリメイク版で使用されてきた内容のものとベースは同じものを維持しつつ、今回まさかの主人公が元々の出身地でカンフーを習っていて、新天地では新たに空手を習得するというコラボレーションが見れるとは思ってもいなかったのでとても驚かされました。さらには、今までのベスト・キッドであれば主人公が新天地で因縁をつけられたライバルとの公式戦のため師匠となる立場の人物から一方的に教えを乞うだけだったのが、今作では主人公リーが友達(ヒロインのお父さんなので若干関係性の捉え方にギャップがあるかもしれませんが)にカンフーを教える立場となって、それが空手を習うためのきっかけにつながっていくのが個人的には斬新的でよかったです。
次に私が気に入った登場人物や彼らの関係性については、リーの人間性がすごく好感の持てる性格で、素直でユーモアがあってトークが面白く、ただ、若くして大切な人間を目の前で失うという境遇も抱えているので、ヒロインであるミアが彼を「Chinese Peter Parker」と例えていたのは個人的にMCUが好きなのも相まって見事にリーとピーターが重なり大好きなキャラクターになりました。それと、関係性の部分で外せないのがハン師父と先生ラルーソの師匠コンビですね。それぞれがカンフーと空手の達人がゆえに、どちらの武術が優れているか考えを述べあったり、どちらの技が有効的か弟子に技を掛け合いながら見せあったりと、いい年した2人の大人が大人げなく競い合っているのを見ているとなんだか励みになったりかわいらしくも見えたりと自然と頬が緩み楽しませてもらいました。
そして最後には、この作品の一番の見どころであるアクションシーンについて、個人的に見分けがつくほどカンフーも空手も熟知しているわけではないのですが、ストーリーの文脈から見ると、前半はジャッキー映画で既視感のある行きつく間もない若干のコミカルさがあるカンフーアクションに興奮させられ、後半は短期間で取得した空手を取り入れたカンフー空手アクションで因縁の相手コナーとの対戦に何度も何度も息を飲み胸を熱くさせられました。
上記のストーリー部分でも間接的に触れておりますが、まさかオリジン版とリメイク版がクロスオーバーして、二人の師匠が一人の弟子を教える構図「2本の枝と1本の木」が出来上がるとは「なんて贅沢な時間なんだ」と嫉妬と羨望の狭間の感情に似た心情が芽生えて、これは過去作を予習してこなければ絶対に味わえなかった感情だったので、心底過去作を見てから今作を鑑賞して本当に良かったと思いました。できれば、このシリーズは同じキャストで続いてほしいので次回作も楽しみに待ってます!
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