「世代も国境も越えて、"友"のために戦う」ベスト・キッド レジェンズ とぽとぽさんの映画レビュー(感想・評価)
世代も国境も越えて、"友"のために戦う
戦う価値があるか?2つの枝、1本の樹
人生が変わった瞬間を覚えている。人生には挫けるときがあるけど、立ち上がるかは自分次第。人生ですべき問いは、"戦う価値があるか?"…。どこに行っても卑怯な奴は居るけど、そんな攻撃的な虎を罠にかけろドラゴン・キック!
"2つの枝、1本の樹" = 師匠ジャッキー ✕ 先生ラルフ・マッチオ、海を越える"伝説"共演!! そんな2人が本格登場するまでの前半部分は、丹念に時間をかけて(正直焦れったい感は否めない)描くものの、登場してからはポンポンと時間が過ぎていく作りでサクッと見やすかった。1パンチ1日?オリジナルや本シリーズにしっかりと踏襲したストーリーラインや要素ながらも、敵サイドに遺恨や変なドラマなどもなくストレートでわかりやすい作り。
メガホンを取った『このサイテーな世界の終わり』『ノット・オーケー』とティーンものを得意とするジョナサン・エントウィッスル監督の元、音楽も大事な役割を果たしながら(西海岸行くときはCalifornia Loveなの笑った)、現代らしくアップデートされた音楽性やストリート・街の雰囲気を反映するようでもあった。それには音楽面含め監督の演出が多分に生きていて、ティーン向きとして機能しつつ、試合シーンのポイント制の表示の仕方とかも(好き嫌いは置いておいて)ポップだった。
合わせ技一本!ジャッキーのアメリカ初登場シーンがジャッキーっぽいコミカルアクションだったことと、作中に出てくる鍛錬シーンにいくつかジャッキー作品を彷彿とさせるものがあった。最後に『ベスト・キッド2』みたいにトドメ刺すと見せかけて、「バカ者」って鼻つまむやつやってほしかった(冒頭で『ベスト・キッド2』から振り返っているわけだし)。
P.S. デモリション(破壊)道場なんて、親だったら絶対に我が子通わせない。『ゴーストバスターズ』など最近流行りの"なつかしベリー"案件で、ミヤギ道空手輩出のヒラリー・スワンクやジェイデン・スミスが出るかと言われると…?スライス・ファースト、ノー・アンチョビ!
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2日間で11回の舞台挨拶!その1回に、幸運にも参戦できた。生ジャッキーに鳥肌立った。
みんなジャッキーの映画観て大人になってきたわけで、自分にとってその原体験は『ラッシュアワー』だろうか。
アカデミー賞にスタントデザイン賞が新設されるのは長年の働きかけはもちろんジャッキーのような唯一無二の開拓者がいてくれたからこそだし、根っからのエンターテイナーで気さくな人柄のジャッキーは2曲も歌ってくれた。
『ベスト・キッド(The Karate Kid)』『新宿インシデント』『フォーリナー』のときにはロバート・デ・ニーロやダスティン・ホフマンのような役者になろうと意識したとのこと。ジャッキーが本作のタイトルを言うときに「カラテ・キッド」でなく、日本人には長年慣れ親しまれた邦題の『ベスト・キッド』"Best Kid"と言ってくれているのが印象的だった。
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