Mr.ノボカインのレビュー・感想・評価
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安心してください、痛くないんです
コメディ映画を観たいが、苦手なR15+クラスの肉体損壊描写もセットということで、どういう構えで観たらいいのかよくわからないまま鑑賞。
無痛というのは超常的な能力か何かなのかな?と漠然と思っていたら病気という設定で(先天性無痛無汗症という実在の難病)、笑っていいのか?という気持ちになりかける。
序盤はそれなりの尺をとって病気に起因する苦労の説明があり(舌を噛んでしまうので固形物を食べられない、気づかないうちに外傷を受けることが多いといったことなど)、その苦労と孤独に寄り添ってくれたシェリーにネイサンは惹かれ、その感情が強盗事件に巻き込まれて以降のネイサンの暴走……いや一途な行動の動力源になる、という立て付けだ。
宣伝文句に偽りはなく、ネイサンが誰にも負けないのはまさに無痛の体という点だけなので、殴られれば普通に流血したり昏倒したりするし、急所に致命傷を負えば当然死ぬのでネイサンは逃げまどう。そのせいか、ほとんどのバトルシーンにおいて「勝ってる感」は皆無だ。
無痛最強!という感じにはなかなかならず主人公としては若干地味なのだが、あの手この手の痛い目にあっても「まーいっか」みたいな感じで飄々としているネイサンのキャラは、何だか見ているほどにジワる。
銃撃された自分の二の腕に切れ目を入れて「弾はどこかな〜」とグリグリする場面、タトゥーショップで割れたガラスを火傷した拳にめり込ませて武器にする場面など、こちらは視覚情報だけで悶絶しているのに当のネイサンが痛みに無頓着、そのギャップだけで何故か笑えてきた。ジェットコースターで安全なスリルを楽しむごとく、痛そうなビジュアルにムズムズする感覚を楽しむ映画なのかもしれない。安心してください、本人は痛くないんで。
その後彼が辿り着いたベンの家が、ドリフ大爆笑の仕掛け屋敷状態でまた笑えた。仕掛けの誤爆で住人が死んでもおかしくない、無痛ネタをたたみかけるためのトラップハウスというどこか開き直ったような舞台。
ネイサンの「Big phew」という台詞の字幕だけ文字サイズそのものを大きくするという細かすぎる字幕芸もジワジワ笑えた。
ネトゲ友人ロスコーが献身的で、いい人過ぎて癒された。一方でシェリーはなあ……実はいい子なんですって設定になってたけど、平気で人を殺す兄ちゃんの強盗のアシストでネイサンの職場に数ヶ月潜り込んでた人でしょ? ネイサンが今後も信用組合で働くなら、あんまりお付き合いはおすすめしないなあ(余計なお世話)。ロスコーを大事にした方がいいよ!
ヒロインが犯罪者というパターン、主人公が一般人設定だと何故か微妙にコンプラのハードルが上がるのは私だけだろうか。そうですか、私だけですか。
いわゆる2世俳優が活躍する映画でもある本作。
ジャック・クエイドは雰囲気地味メンだが、親しみやすい雰囲気と透明感ある瞳の輝きはメグ・ライアンを彷彿とさせる。そしてレイ・ニコルソンは見ての通りジャック・ニコルソン譲りの顔面パワー。この2人、同い年の33歳だそうで。
私にとってのスター俳優の2世が三十路、そんなに時が流れたんですね。
激痛注意のR指定
その手のマニアの人向けでしょうか。ソウシリーズに負けないくらいの激痛・流血シーンの連発で、どうにもマイナスポイントを付けざるを得ない。ただ、救いがあるとすれば、当の本人は不感症のため平気な顔。いやでも、血なまぐさくて気持ち悪い。
でも、心まで不感症な訳じゃ無い。冒頭で、そのことを絵として見せているのが好感。難病のために孤独な生活を余儀なくされた主人公。子供の頃から病院通いというから、友達なんて出来ないでしょう。いやまあ、虐められていたみたいだけど、食事が合わせられないんじゃ人付き合いは難しい。デート=お食事は避けられないものですよね。
そんな孤独な身の上を平気と思ってたんじゃ物語は始まらない。妻を失った老人に共感するのは、自分も身に覚えのあることか。そういえば、今現在はご両親と一緒じゃないのか。独立心が無ければ人は育たないという方針にしても、連絡を取り合うシーンぐらいはあっても良いものなんですが。
そんな彼を引っ張り出したヒロインに夢中になるのは、そりゃあ仕方の無いことでしょう。トントン拍子で親密になり、そんな彼女の命の危機とあれば、猛然と奮い立つしか仕方ない。
当然、体の特性を生かした戦いがスタートするんですが、そりゃあもう痛々しくて仕方ない。殴られても刺されても撃たれても平気な顔をしてはいるけど、おいおい、あんたは別にスーパーマンじゃないんだ、死んだことにも気づけない体なんだぞ、と心配で心配で仕方が無い。
それでも彼女のために戦うことを止めない、警察に止められ、自らも犯罪者になろうとも突き進む彼の姿に、やっぱりあんたはヒーローだよ、と讃えたい。そんな彼の心に共感し見逃す警官(刑事?)も、自分の娘への想いがあるから。痛みの共感。これも人間が共生する生物の大切な機能というところでしょうか。
登場人物の人物像も読み解いてみるのも面白い。主人公、痛みを感じないとはいえ、他者への気遣いや撃たれた人を見捨てず処置するあたり、自分自身が治療を受けてきたこともあるでしょうし、ご両親の愛情の賜物なのでしょうか。人当たりも良く、外出できないことが功を奏して読書の日々を送った成果で知識十分。強盗集団を相手に知性の技を生かして戦うあたり、マクガイバーや逃亡者の医師のようにテクニカルで面白い。
手掛かりを掴むための伏線、自分で体の彫ったタトゥーも、自分の内面にくすぶっているものを虱潰しをしているみたいな彼の内情、そういう話あるよね、とか云いたくなる。
えーと、漫画「東京喰種」の登場人物、鈴屋什造君もそのケがありましたね。彼の場合、自分の体に縫い物をして絵作りをするんでしたか。彼同様、自分の体を傷つけてもなんともないから、そういうことが子供時代の遊びになってしまう。「痛いの平気」って属性だけじゃない、ちゃんと深掘りして人物設計がされていると興味深くなる。
強盗集団も良いですね。主人公が最初に下した弟はトラップマニア、その兄は拷問マニアとずいぶん愉快な兄弟ですね。そしてリーダー格の兄と、実は一味だったヒロインの妹の関係。兄として妹を養ってきた愛情も多少はあろうとも、妹側は無理に引っ張り込まれた感じが醸し出していて、やっぱりそれが遠慮の無い射殺の行為につながっているんでしょうか。兄弟二組の強盗団、もしかしたら子供の頃から近所づきあいで悪さをしてきた悪ガキ集団だったのかな。
そして泣けてきますね。警官の娘さんからの贈り物。みんな幸せになっていく感じが素敵。で、ネトゲ友達の彼はコミカルだけど頼もしいお助けチートキャラ。他の人達と同様、彼も傷とか腫れ物がありそう。
ともあれ、ニューヒーローの誕生と云いたいところだけれど、パート2はもっと痛々しくなるのかな。そう思うと見るのはちょっと憂鬱。マニアの方は是非どうぞ。
グロいシーンもあるけど、、、、
4DX版を鑑賞。
グロいのが苦手で、はじめて予告がみたときは「ムリ絶対みまい」と思ってました。
きっかけは忘れましたが観に行く事になり、グロいシーン(拷問うける)は席を外し、最後まで鑑賞。
動きも単調じゃなく、ストーリーにも意外性があって楽しめました。
痛いけど痛くない
あらすじ
遺伝疾患CIPAのため痛みを感じない体のジャックは、舌を噛み切らないよう流動食しか食べれず、トイレのタイミングもアラームに合図して貰わなければならない。
様々な制約の中つまらない生活を送るジャックだったが、クリスマス前のある日CIPAの苦しみを理解してくれる勤務先の銀行の新人シェリーとの恋に落ちる。
しかし、世界が一変したことを感じ始めたクリスマスの日、勤め先に銀行強盗が入りシェリーが逃亡のための人質として攫われれてしまう。
ジャックはシェリーを取り戻すため、逃げた強盗の追跡を始めるのだった。
てっきり、痛みが無い体を活かした攻撃無効でゾンビのようにしつこく追い縋っていくキャラだと思っていたが、
攻撃方法のほうが実に考え抜かれていてユニークでよかった。
vs弟
揉み合いの末に銃がフライヤーに落ちたが、熱さも感じないので手を突っ込んでゲットした銃で発砲して勝利!
(結構な高温でも火薬って引火しないんだね)
vs刺青屋
鏡に叩き付けられガラスが降り注いで、ダイハードのようなガラスが刺さって実に痛そうなシチュエーションだが
痛くないので敢えてガラスの山に拳を刺して凶器化。ガラス剣山パンチを顔面にお見舞いして勝利!
(あのあと丁寧にガラスを抜いたんだろうか)
vs兄貴
兄弟の家に潜入した際、設置された罠が発動してボウガンに足を貫かれてしまう。
戦いの最中揉み合いで足で首を捉えた際、結局抜けずにそのままだった矢を逆に押し込んで兄貴の頭を貫いて勝利!
(拷問の爪剥ぎが実に痛そうだけど痛くない!)
vsボス
腕を折られ開放骨折して飛び出した骨をそのまま凶器として口に突っ込み脳を突き刺して勝利!
(これでR15で済んでるのは凄い。結構グロいので注意)
ヒロイン役がもうちょっと可愛かったら満点だった。オシイ。
あと、バタロン君が出てくると急にスパイダーマンに見えてきてしまって笑った。
主人公までアンドリュー・ガーフィールドに見えてくる始末。
最後も無罪放免ではなく、現実的な終わりなのがよかった。
ぜひ続編をお願いします。
つまらなくはないけれど•••
前半、無痛症の苦悩とかをもう少し掘り下げれば魅力的なキャラクターになりそうな予感があったが、掘り下げる前にベタなアクション展開になってしまった。
無痛症を活かした各小ネタには面白いものもあったが、全体的にはアクションとしてもコメディとしても中途半端。
見どころは、劇場で頻繁に流れていた予告篇がほとんど全てで、それ以上のものは特にない。
つまらなくはないけれど、面白いか?と言われると、まあまあ、人に勧めるほどではないかな、といったところ。
色々と惜しい。
娘さんが誘拐されたら、人任せ?
こないだ鑑賞してきました🎬
無痛症の男ネイトが、銀行強盗にさらわれたシェリーを助けようとするストーリー。
ネイトにはジャック・クエイド🙂
デニス・クエイドの息子さんなんですね😳
確かに顔の造形が似てますな。
無痛症ゆえに、人と深く関わることを避けてきた彼ですが、仲良くなったシェリーがさらわれたとあっては話は別。
痛みを感じない身体ならでは戦い方で、強盗相手に必死に食らいつきます💪
ボコされた経験がある私は、思わず応援していましたよ🤔
シェリーにはアンバー・ミッドサンダー🙂
つぶらな瞳が印象的ですね。
しかしツンとした表情も魅力的に見えるのは流石😳
彼女には秘密があるのですが、それを差し引いても…男なら騙されてもいいと思ってしまうかもしれません。
予告編がフザケているので、おバカ映画なのかと思ってましたが、そこまでギャグに全振りはしていませんでした。
敵ボスサイモンがしぶとすぎる気もしますが、それだけにネイトの粘りにはこちらも力が入ります💪
ネイトのネット友達ロスコーとして、ジェイコブ・バタロンが出てるのもポイント🙂
結末も意外と現実に即しており、私は楽しめました👍
めえええっちゃ良かったがあああ????
※私の好みにぶっ刺さっただけで映画の良し悪しについては諸説あります。
痛くて直視できないレベルのバイオレンス。
なのに彼の痛がっているフリや、敵が傷付いてワーオな反応で笑えて緩和される。
自分がパンチ避けたせいで女の子が殴られて「ひどい!」は草。
最後の展開が良い。
助けに追いかけた彼と逆転して彼女が追いかけるの嬉しい。
後ろにバケモン乗ってなけりゃお兄ちゃんは生き延びたかもしれんのに。仕方ないね、女刑事からキー取る方がめんどいしね。どっちにしろ後部座席のデブ置いてかなきゃバケモンがまた追いかけてくるだろうしね。
とってもバイオレンス。
でもコメディでハッピーエンドなラブロマンス。
満漢全席。すごく良かった!
まさに映画館で観る映画!!オススメです!!!
この映画はフライヤーで心もってかれた!!
内容もライトでラフそうなイメージやったんでかる~~~い気持ちで初見は観てました…
…がストーリーが進むにつれて、イメージとは違いどんどんどんどん入り込んでしました。
いやぁ~こんなパターンもあるんや!!映画ってホンマ奥が深い!!
ここからは少しネタバレあり。
主人公は信組の銀行員。仕事は基本毎日同じパターンで退屈な日々を過ごす。そんなどこにでもいるようなサラリーマン。
ただし唯一他の人とは違う所。それは彼が痛みを全く感じないと言うこと。
そんな彼には職場で仲良くなった女の子がいる。ただ、奥手な彼はなかなか次の一歩が出せない。
ある日、そんなモヤモヤをオンラインゲームの友達に相談したことをキッカケに彼女との関係が深まっていく。
まさに人生のピーク!!
が、しかしそんな折彼の働く銀行に強盗が入り……
と言うようなストーリーで幕を開けていきます!!
で、感想なんですが、ストーリーのテンポが良く非常にわかりやすく頭に入ってくる。
また、ギャグ系で終わっていくのかなと思いきや、迫力のあるシーンや裏切り、そして手に汗握るアクション、そして少しホロっとくる場面など心の切り替えが多く飽きずに最後まで観れた!!
(パロっぽいシーンも何個かあったんで海外に詳しい人ならその辺りも楽しめるかも!!)
更に重低音鳴りまくりで、まさに、映画館で観るべき映画やと思った。
ちなみに後半は終始グロい!!
痛くない事をアピする必要があるから、演出なのは理解しているが、ホラーが苦手な僕にはウゲッ!!となるところが所々あった。
グロ度:☆★★★★
ここからは僕が感じた、少し「ん???」となるシーン。
まずは、主人公最初とキャラ変わりすぎ!!
最初は内気な真面目な青年って感じでストーリーが進むんやけど、後半の男気マックスになる時は、肝が座り過ぎてまるで別人。こんな短時間で人って変わる??って少し思った。まぁ~火事場の馬鹿力ってやつか!!
更に主人公主観の敵全員を○したところ。確かに正当防衛となるように敵側からアクションを与えてるが、でも、敵側のバックグラウンドとかを想像するとちょっと敵が可哀想に思えた。演出上仕方ないのはわかるが、なんかもーちょい○さんでもエエ方法は無かったのかな??
※注意!!ここからストーリーががっつりネタバレします。嫌な方は次のスペースまで飛ばして!!
で、最後。これは、めっちゃ疑問符が残ってんけど、ヒロイン正当化し過ぎ!!
詳細を説明すると主人公が好きな女の子が強盗に拐われ、その子を助けるがために敵陣に乗り込み奮闘する。
しかし、その子は敵陣側の人間でしかも主犯者の妹…と言う設定。
で、ここからやねんけど、最後その兄貴と対立する構造になるんやけど、妹は兄貴を○す事を決意する。
確かにストーリー上は兄貴の悪い部分しか出てへんから○されてもしゃーないかってなるけど…
ただ、そんな簡単に切り替えられる?
妹の中には兄との大切な思い出もあるやろ。てか、そもそも、アンタも敵一味なんやしそこで改心しました!!じゃあ兄貴○したろっとなるんはなんかサイコパスやなって感じた。
オレが意中の人なら冷めるわ…って思った。
後半めっちゃ良くない事を書いているが、個人的にはメッッッッチャ楽しめた映画なので皆にみて欲しい映画です!!!
特にギャグ映画かと思ったらの裏切り方は圧巻なので、是非とも自分の目で確かめてみて下さい!!
超ーーオススメです!!!是非ーー
無痛快エンタメ
無痛症のキャラクターと言えば「007 ワールドイズノットイナフ」でロバート・カーライルが演じた敵役を思い出すけど、他にもうろ覚えだけど確かアニメのルパン三世にもそういう悪役が出ていた気がする。
そんな先天性無痛症の人間を主人公に据えた本作。予告から想像した通りの展開が繰り広げられ、予告で受けた印象以上のものがない作品。
娯楽作品ならやはり観客の予想を超えるものを提供してもらいたい。確かに小さなどんでん返しはあるけどあれぐらいじゃあ料金の元は取れないかな。これじゃあまだ見える子ちゃんの方が全然面白かった。
冒頭からいきなりネイサンがシェリーに自分の身の上を告白するのはどうなんだろ。アレルギーでパイは食べれないと言えばいいだけのことなのに。彼女の気を引きたいという下心も少しはあったということなのかな。確かに彼女との出会いで初めて咀嚼する喜びを味わえたという彼の初恋を描くにはちょうどよかったのかな。
そんな思いを寄せるシェリーが銀行強盗に連れ去られて、無痛男が救出のために奔走する。その過程で強盗たちとの格闘を強いられて、相手は軍隊崩れの強者たち。唯一の彼の武器は無痛であること。その特性を生かして明らかに不利な状況でも敵を倒してゆく。その様は煮えた油に手を突っ込んで銃を拾ったり、自分の足に突き刺さった矢で相手の脳天を突き刺したりと、それなりの工夫を見せてはいる。でもゴア描写もさして大したものではなく様々なホラー映画を見てきた映画ファンには何かと物足りない。
傷口から弾丸を取り出すシーンも「ランボー」でスタローンが腕の傷口を縫うシーンと比べて作り物感丸出し。ちなみにスタローンは本当にスタント中に怪我してその傷を縫うシーンを撮らせたんだから彼こそ本物のミスター・ノボカインかもね。
正直この主人公の特性だけで作品をもたせることは難しいと作り手も悟ったのか、個性の強い脇役を登場させたり、悪役がやたらとしぶとかったりして上映時間を何とかもたせてる気がした。
この主人公の無痛キャラも見ていて途中で飽きてしまった。それどころか本作は大きな墓穴を掘っていたのではないか。
映画とは観客に「噓」を見せることで楽しませるもの。役者たちは悲しんだり喜んだり怒ったりする演技を見せて観客をだまして感情移入させる。
怪我をするシーンでは痛くなくても痛い演技をしてその痛みを観客に伝える。けがは特殊メイクだから痛いはずはないのに観客は役者の演技により痛みを感じる。
でも本作の主人公は痛みを感じないから痛がる芝居は当然やらない。痛みを感じてない芝居をする。それを見ているこちらも何も感じてないことに気づく。偽物の傷だからそりゃあ痛くないよね。
映画のつく「噓」に騙されてその物語に酔いしれるということができていないことに気づく。この映画は所詮「噓」と終始言われながら鑑賞してる気がして物語に入り込めない。
痛みを感じる芝居が下手な役者の演技を見せられて何も感じられないことと、痛みを感じないという上手い演技を見せられて何も感じないこととは同じ気がする。
この作品は痛みを感じない主人公が次々と痛い目に遭い、それを見てる観客をゾッとさせるところに狙いがあったんだろうけど、その思惑は外れてしまったんじゃないかな。感情移入こそが映画の持つ醍醐味なんだから。でもこの主人公には感情移入できない、痛みを感じないんだから。
痛みの表現がありきたりなものばかりだったのも作品が今一つおもしろくなれなかった要因の一つかも。とにかく脚本家のアイデアが貧困すぎる。痛みを知らない主人公と聞いてだれでも思いつくようなアイデアしかなかった。
主人公は生まれつき痛みを知らない冷酷な人間で他人の痛みも想像できず知らず知らずに相手の心を傷つけてしまう。そんな主人公がヒロインと出会い、彼女を救出しようとしていく過程で他人の痛みを知り、温かい心を持つ人間になっていく。そのような物語にすればもう少し作品に深みが出たんじゃないかな。
ただ痛みを感じないというだけのキャラクターでは作品としては軽すぎた。痛快エンタメとはならずまさに無痛快エンタメと呼ぶにふさわしい作品。かつての名俳優のご子息共演というのだけは感慨深いものがある。
リミッターの外れた素人はムテキなのだ!
確かに予告を観た人なら期待ハズレ感は多少あるだろう。
でもエンドロールの後に出た一文を読んで納得。
主人公は痛みがわからないけど他人の痛みにはおそらく人一倍に気をかけたんだと思う。
自分の痛みには人四倍敏感で他人の痛みには鈍感な人にはこの作品の意図が伝わりにくいんだろうな。
なかなかしっかりと作り込まれた作品。
ダイ・ハードを思い起こされたわ。
ここで一発ヒットして続編を希望するね。
地球の危機を救うべく立ち上がるノボカインとブラックノボカインの壮絶なる戦いあたりで。
良くできたエンターテイメント作品
面白い映画でした。
鑑賞する前は、そのテーマと告知映像を見た個人的な先入観として、「結構グロい表現満載かな?」……などと想像したり、着眼点は面白いが単調な感じかも……などとも思ったりしましたが、フタを開ければ、よくできたエンターテイメントと感心しました。
単純に面白いだけでなく、物語の起承転結やワクワクさせるドンデン返し、個々のキャラクターの存在感など、B級映画かもしれないと邪推した想像を、開演10分後にはひっくり返してくれて、その後も退屈感なく最後は微笑みを浮かべながら観終われた作品でした。
まず導入。
主人公の特徴「無痛」を無意味にいきなり大げさに表現しなかったのは良かった。冒頭すぐに単調なイメージが埋め込まれ、その後の展開を期待しない心持ちになってしまうので。
先天的な病(無痛の事)があるために内気で人と距離をもうける人物像と、良い人の1面を見せてくれた事で気持ちよくスタートし、いざテーマの「無痛」を映像化したタイミングも自然であまり大げさではなく、そのテーマを早々にシェリーに打ち明け、無意味に謎めかして引きずらなかった点と、シェリーに勧められてパイを食べたときの主人公の壮大な感動感が、心地よかった。
しかしながら、主人公の無痛の打ち明けに対し、シェリーがパイをグイグイ勧める感じが、身勝手で思いやりがなく、一瞬嫌な感じがしたが、それもまた伏線として何としてもお近づきになりたいという意味があった事にも感心した。
そして銀行強盗。
支店長が意地でも譲らなかったシーンは、想像を裏切ってくれました。
それは、端役の人物像を大事にしているような描写で、端役であってもその人物像をないがしろにしていないと思え、好印象を抱いた大きな要因の1つです。
以下、端役のそれぞれの良さを伝えたい。
①銀行に差し押さえられた老人
起句で、頑張ってきた背景と妻を心から愛していた心を充分に演じてくれて、早々に感情移入させられた。しかも、主人公のその後の行動原理の一端を、担っている事の表現も盛り込んでいたから、なおさら「端役」なのに存在感が増した。
②支店長
冒頭、あまり真面目そうでない管理職かと思ったが、殴られても最後の最後まで屈しなかった姿勢は、一見常識的には愚かであるかもしれないが、人生終盤(年齢的に)のその心に、絶対に悪には屈しないで人生を終える、「人生の終わりの懺悔、善い行い」を行使した姿に見え、感情移入や考察ができた。
③主人公に「馬鹿なことはやめろ」と静止した撃たれた警官
主人公がパトカーと拳銃を強奪して追跡しようとして警官を見つめたとき、その気持を警官として瞬時に理解し、静止した表現は、端役にあるまじき存在感を感じた。
その思いは、単純に強盗の仲間かもしれないという思いかもしれない。もしくは主人公の助けたがっている必死な思いに、連れ去られた人質が危険に陥ることを職業柄早々に理解して、気持ちは分かるが早まるなとの思いか。
いずれにせよ普通の端役だったら、ただうずくまって痛がってるか、ただ待てという言葉のみだと思うのだが、この警官は存在感ありすぎて感情移入ができた。
④兄弟強盗
基本的には悪だが、悪も人間。強盗殺人、しかも警官殺しで捕まれば極刑確定の状況でも、すべてのリスクを無視して行動させた弟に対する心配と情と復讐行動は、人間味があり、また物語を上手くつなぐ流れや主人公の「無痛」を表現するにしても良い流れだった。
以上のように、端役にここまで存在感を与えている作品は、珍しいと思いました。
また、当然主人公と主要人物にも個々の人間味や生活などを、わずかな映像の中で表現してくれたため、制作陣の作品に対する心持ちに称賛を感じた。
またエンターテイメントとしても、盛り上げやドンデン返しを非常に上手く映像化しており、最後の最後まで飽きず、しかも気持ちよくエンドロールを観れました。
非常によくできたエンターテイメントと申したように、無駄な演出が無く、単調な展開がほぼないため、最後まで楽しめた本当によくできた作品だと称賛します。
……私が鑑賞した時、観客4人。あまり評判が良くない?のかもしれませんが、映画好きなら是非観てほしいなと思えた、良い出来の作品でした。
NO PAIN & BRAVE
主人公ネイトは信用組合の副支店長として非常に誠実であり、また日常生活においては超がつくほどに慎重な行動を取る。そのどちらもが物語の展開と共に理由は明らかにされて行くのだが。
さて、作品の内容はひとまず置いといて、この着想って冗談ばかり言い合っては盛り上がるようなオッサンたちの飲み会で「あのさぁ、全く痛みを感じない男がいて、しかもへなちょこなんだけど」なんて誰かが言い始めたら「おっ、イイね!それが強盗犯を追いかけるけど武器は何も無し、だけど痛くないから無敵状態で」とか与太話でどんどんストーリーが広がっていく、そんなノリみたいなものを感じて、自分だったらどんなキャラに仕上げるだろうなぁ、なんてニヤニヤしてしまいました。
作品に戻れば、格闘シーンなどはかなりのグロさなのですが、人物設定やそれぞれの関係性が上手だったので、これからどうなるの?ってドキドキ・ワクワク感が勝り、目を逸らさずに観続けることができました。
いやぁ、ネイトは勇敢でしたね!とにかく真っ正直、しかも途中では資金繰りに困った顧客に金を渡し(資金洗浄の説明までして)、あっ、このお爺さんの言葉も素敵でしたね。50年連れ添った奥様へのお悔やみに対し、50年前の今日妻が亡くなっていたとしても悲しみは同じだったさ。この一言に気持ちをぐっと持って行かれました。
ただ、最後の一人を倒す際の手段、折れて飛び出た自分の骨を刺すのって、確か他の作品でもあったような……(思い出せなくてもどかしい)
エンディングで流れた希少な病を患っている方やその周囲の方への配慮を、そんな感じのメッセージ、ネイトの全身に刻まれたタトゥーがそこに繋がった気がして、ふっと心が軽く、また温かくもなりながらスクリーンを後に出来ました。
血に耐性のある方ならおススメします。
固形物は食べたことがなかった?
この女、嫌な女と思ってみていてら仲間かよw
面白いのだが痛い。ひぃーひょえーうって感じで結構疲れもする。痛みは感じなくても死ぬよね。
Mr.脳BOWがIN
無痛をどう活かすのかに興味があり、鑑賞。
「痛みを感じない」ことは必ずしもメリットではない。
むしろ自分がどれだけヤバい状態かを自覚できないため、むしろ死に易いとすら言える。
この辺は「舌を噛み切りかねないから固形物は食べない」という点で上手く表現されてた。
しかしそれがアクションに入ると忘れ去られてしまう。
血が出過ぎたり重度の火傷を負ったりしたら、痛み云々関係なく身体は動かなくなるんじゃないのかね。
痛覚や温覚がなくても触覚はあるんだよね?
まぁ矢尻をぶっ叩いて頭蓋骨貫通とかやるくらいだから、リアリティを求める作品じゃないのだろう。
でもだったら、最後に注釈出してまで実際の症例として扱わなくてよかったんじゃないかな。
ストーリーとしても、工場より後は蛇足だと思う。
大きな山場もなくダラダラとアクションだけ続いて、シェリーの背景や心情についてすら描かれないし。
警官コンビとかどうでもいいんですよ。
ロスコーは見た目も含めていいキャラしてたから、もっと活躍させてほしかった。
シェリーがいじめっ子と知っていながら仲良くなった、と見せかけて仕返しする場面は好きです。
コメディと言う割には出だしはしっとりだし、妙にシリアスだし、死もリアル。
笑えるシーンもほとんど無かった。
題材的には面白くできそうなのに、勿体ないなぁ。
痛みを感じない主人公に対しての周りのリアクションが無さすぎるのも物足りない一因かな。
息子!!
だったんか!
メグとデニス・クエイドの!!
ジャック、2人共に似てました(^。^)
ストーリーはシンプル(ありがち)だけど、主人公のネイト(ジャック・クエイド)は遺伝性の難病で痛みを感じない体質って所が本作の売りであり見所。
痛みを感じない為、食事は流動食、仕事以外はほとんど外出せず、唯一の楽しみはオンラインゲーム。
"痛みを感じない"って事は、一見すると
"良いじゃん♪"となりそうだけど、食事中に誤って舌を噛んでしまっても気付かないし、
外出中に怪我をしてもわからない、などなど、
考えてみたらとても怖い事なんだな〜って、
改めて思う事ばかりだった。
(尿意は痛みと違うのでは?
オチッコ我慢し過ぎたら膀胱イタいイタい
なるけども。。
そこだけちょっとハテナ)
命に関わる状況になっても分からない為、
自らを守るために様々な決まりを作る。
見た目では分からない疾患を抱えた人の苦労やしんどさが伝わってきてしまい、個人的にはあまり笑えなかったデス
(真面目かっ!!)
鑑賞後に改めて見てみたフライヤーも、何だか茶化しているみたいでムムムム〜となった。
(だから真面目かっ!!)
たぶん、本作の観方は違うと思うので、
あたま切り替えて、ミマシタケド。
まぁ、典型的なアメリカさんのブラックな笑い、ソコを楽しむ作品なのでしょうね♪
シェリー(アンバー・ミッドサンダー)と出逢い、初めての恋心を抱くネイトが愛らしい。
初めての固形物(パイ)の美味しさに思わず大きな声も出ちゃう。
シェリーと仲良くなれれば良いなと応援したくなったけど。。
だけどよ??
病気の告白してるのに、食べろ食べろと強要してくるシェリーに違和感。。
ほら〜!!やっぱり悪いヤツ!( ̄▽ ̄)
人質となったシェリーを助ける為に、
"痛みを感じない身体"を武器に強盗犯を追うネイト。
ここからがもうイタタタレベルじゃない!
何でそんなトラップが?!?!
トゲトゲボール直撃!
ボーガンふくらはぎ貫通!
からの、厨房でのバトルもイタタタタ!
アツアツフライパンを素手で持っちゃうし、グツグツ煮えたぎった油の鍋にも躊躇なく手を入れる!
お決まり?の爪剥がし〜!!が個人的に1番想像出来て痛い!
銃弾を取り出すセルフオペ(SISU!)なんて、まるで耳掻きしてる風にゴリゴリゴリ!
ガラスの破片を拳にめり込ませようとザクザクザク!!
ぎぇーー!!!やめれーー!!!
痛みを感じないから成せる技(°▽°)
どんな"痛い"にもひょうひょうとしてるネイトの姿がおもしろいのカナ?
痛みは感じないけど身体にダメージはあるわけで、不死身でもないし、凄い強いって訳でもない所がおもしろいのカナ?
まぁ、何だかんだやっとりましたが、終始、色々なパターンの"痛い"を見せられ続け
げっそり( ̄∇ ̄)
個人的に病気設定でなく、ドラゴンボールのせんずみたいの食べたら無痛!とかだったら違う脳で観れて笑えたカモ。
久々にちょい寝てしまいました-_-b
これってさ。
オンラインゲームの世界だよね。
あっちで撃たれてても、こっちは痛くない。
お父さんの方"サブスタンス"は皮肉たっぷりで笑える所もあったけど、こっちはあんまり〜。。
まぁ、ハッピーエンドだからいっか♪
バディといえば?のジェイコブ・バタロン良かったです♪
あ。私は痛いの無理デス。
出産は、無痛分娩一択でした٩( 'ω' )و
主人公は痛くないのに
鑑賞してるコチラがずっと痛い(笑)。
99パーセント痛い。
ハッピーエンドっぽい終わり方でよかったけど、妹が兄を殺して(直接ではないけど)、なんとなくちょっとだけスッキリしない終わりかたでした。
スパイダーマンのネッド〜
親愛なるスパイダーマンのネッドがピンチを救う!!スパイダーマンと同じ様な役柄で草すぎた。ノリはデッドプールみたいな。脚本が面白いんだと思う。ノリはアメリカ〜ンだけど、よくできた話だった。ネトフリのプレデターがヒロインでナイス。ノボカインだけに、指が折れたり、刺さったり、くるなーって分かってるんだけど、あまりに続きすぎて笑っちゃう感じ。サプスタンスのように、思わず笑っちゃう感じだったー。4d吹き替えあるみたいだけど、スラング連発なので是非字幕で!最近の映画にしてはサクッと終わるのも気軽で良かった。エンドロールの英語をじーっと読んでるとラストに社会派のメッセージがあるのがアメリカ〜ンぽかった。自分は、ラスト、刑務所でパイを食べて舌噛み切るのかと思ってたら、それほど悪趣味ではなかった
Sherry Pie
痛みを感じない男が愛する彼女を救うために闘う!というジャンル映画を突っ走る姿勢に惹かれて鑑賞。
こういう感じの作品はなんだか久々な気がしましたし、時間帯的に4DXのみだったのでノボカインとの痛覚を共有しっぱなしでした。
ストーリーは至ってシンプル、生まれつき痛みを感じない男ネイサンが、初めて食の楽しみを教えてくれたシェリーの優しさに恋に落ちてハッピーになった直後にそのシェリーが強盗団に連れていかれてもう怒ったぞー!の勢いで無痛の体を生かして突っ込んでいくバトルものです。
痛みを本人は感じないので絵面はグロいはずなのに、この人なら平気かとなる不思議な体験も今作ならではです。
火傷はしまくるし、刃物は突き刺さりまくるし、痛みを感じないけど皮膚は爛れて、血はドバドバ出るし、でも本人はさもありなんな感じなので、やっぱりこういうスプラッターには絶叫が必要なんだなと強盗の面々の阿鼻叫喚を観ていると思いました笑
無敵とはいえ気絶とかはするし、応急処置を行わないと色々と症状が出て自分がピンチになるというのもいいバランスになっていました。
厨房バトルではその能力を活かしまくって、熱々のフライパンを手にとって攻撃したり、揚げ物を揚げたてのまま相手に投げてみたりと常人なら絶対にやらない行動をノータイムでやってのけるので最高です。
タトゥー屋とのバトルも同じように痛みを感じないか
ガンガン進んでいき、割れたガラスを手にガンガン押し付けてガラスまみれの手で相手にグーパンからの目をザリザリザリと大暴れを見せるので中々にサイコパスなやり口でした。
強盗団の1人の自宅がトラップだらけなのは意味不明でしたが、そのトラップがノボカインには一切通じないのがいいギャップになっていました。
モーニングスターが背中に突き刺さってもワァオ!って感じだし、弓が足を貫通してもなんだよこれ〜!な反応ですし、爪を一枚一枚剥がされてもリアクションを頑張るくらいには余裕があったりとどっちのテンションで観ればいいんだい?となるのが不思議でした。
ここでオンラインゲームの友達が参戦してくれるのですがめちゃくちゃいいやつで、お喋りなところも相まってこの手の作品の相棒ポジに速攻で収まっていてグッドでした。
ラスボスとの対決は消化不良かなぁ…と思ったところからしっかり捻った展開があり、無痛の体を使っても適いそうにないくらいの強者でも愛のパワーで突き進むノボカインは潔いですし、どう考えてもぶっ倒れるだろってレベルなのにバチバチやり合ってて最高でした。
ラストシーンも爽やかな着地でしたし、なんかこのままヒーローチームに合流しそうな勢いで良きです。
無痛でもほっといたらとんでもない症状のオンパレードなので、周りにサポートしてくれる人いなきゃダメだよ…となったのも面白かったです。
まぁ流石に無痛の体で110分となると若干ダレるところはありましたし、ノボカインは一体どこでその戦闘力を手に入れたんだ?ってくらいにはノーマルで強かったですし、警察の耐久力が無さすぎるのもしゃーなしとはいえやられ過ぎでは?となってしまったのは残念でした。
気になるジャンルで観たいものがしっかり観れたのは良かったです。
やはりジャンル映画は正義です。
鑑賞日 6/21
鑑賞時間 18:50〜20:55
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