「安心してください、痛くないんです」Mr.ノボカイン ニコさんの映画レビュー(感想・評価)
安心してください、痛くないんです
コメディ映画を観たいが、苦手なR15+クラスの肉体損壊描写もセットということで、どういう構えで観たらいいのかよくわからないまま鑑賞。
無痛というのは超常的な能力か何かなのかな?と漠然と思っていたら病気という設定で(先天性無痛無汗症という実在の難病)、笑っていいのか?という気持ちになりかける。
序盤はそれなりの尺をとって病気に起因する苦労の説明があり(舌を噛んでしまうので固形物を食べられない、気づかないうちに外傷を受けることが多いといったことなど)、その苦労と孤独に寄り添ってくれたシェリーにネイサンは惹かれ、その感情が強盗事件に巻き込まれて以降のネイサンの暴走……いや一途な行動の動力源になる、という立て付けだ。
宣伝文句に偽りはなく、ネイサンが誰にも負けないのはまさに無痛の体という点だけなので、殴られれば普通に流血したり昏倒したりするし、急所に致命傷を負えば当然死ぬのでネイサンは逃げまどう。そのせいか、ほとんどのバトルシーンにおいて「勝ってる感」は皆無だ。
無痛最強!という感じにはなかなかならず主人公としては若干地味なのだが、あの手この手の痛い目にあっても「まーいっか」みたいな感じで飄々としているネイサンのキャラは、何だか見ているほどにジワる。
銃撃された自分の二の腕に切れ目を入れて「弾はどこかな〜」とグリグリする場面、タトゥーショップで割れたガラスを火傷した拳にめり込ませて武器にする場面など、こちらは視覚情報だけで悶絶しているのに当のネイサンが痛みに無頓着、そのギャップだけで何故か笑えてきた。ジェットコースターで安全なスリルを楽しむごとく、痛そうなビジュアルにムズムズする感覚を楽しむ映画なのかもしれない。安心してください、本人は痛くないんで。
その後彼が辿り着いたベンの家が、ドリフ大爆笑の仕掛け屋敷状態でまた笑えた。仕掛けの誤爆で住人が死んでもおかしくない、無痛ネタをたたみかけるためのトラップハウスというどこか開き直ったような舞台。
ネイサンの「Big phew」という台詞の字幕だけ文字サイズそのものを大きくするという細かすぎる字幕芸もジワジワ笑えた。
ネトゲ友人ロスコーが献身的で、いい人過ぎて癒された。一方でシェリーはなあ……実はいい子なんですって設定になってたけど、平気で人を殺す兄ちゃんの強盗のアシストでネイサンの職場に数ヶ月潜り込んでた人でしょ? ネイサンが今後も信用組合で働くなら、あんまりお付き合いはおすすめしないなあ(余計なお世話)。ロスコーを大事にした方がいいよ!
ヒロインが犯罪者というパターン、主人公が一般人設定だと何故か微妙にコンプラのハードルが上がるのは私だけだろうか。そうですか、私だけですか。
いわゆる2世俳優が活躍する映画でもある本作。
ジャック・クエイドは雰囲気地味メンだが、親しみやすい雰囲気と透明感ある瞳の輝きはメグ・ライアンを彷彿とさせる。そしてレイ・ニコルソンは見ての通りジャック・ニコルソン譲りの顔面パワー。この2人、同い年の33歳だそうで。
私にとってのスター俳優の2世が三十路、そんなに時が流れたんですね。
いいねコメントありがとうございました。😊酒にせよ 甘いものにせよ 本人が強行に断ってるものを強要はダメですよネェ。病気の告白してるのに。もうその時点でその人 悪認定です。やっぱり悪でした。人への思いやりが・・
不思議とアメリカ二世にはあんまり感じないんです。逆に日本の2世3世は顔も見たくないです。
大きい字幕 イマイチ気づかず。無念です。あっコ・・珈・さんは愛用させていただいてますが
甘いのは無理な自分です。
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