劇場公開日 2025年5月30日

秋が来るときのレビュー・感想・評価

全54件中、21~40件目を表示

4.0見終わってからのザワザワ

2025年6月6日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

怖い

驚く

癒される

ブルゴーニュ地方に暮らす老女の穏やかな生活を映す映画と思えば、思えなくもない。随所に「あれ?」と引っかかりがあるけれど、そんなことないか…と打ち消していく。

見終わってから「あれは何だったのか」思い出すと、どれもこれもクロばかり。

キノコ料理も図鑑をしっかり確認してたしなぁ…とか。上手いなと思うのは、肝心の場面は出さないこと。キノコ料理を捨てる時もあえて手元は撮らず、パリのアパートでも何があったのかはわからない。他にもどうやって財産(パリのアパートやブルゴーニュの家やバーの資金)を得たのかとか、色々考えると心がザワザワします。

コメントする (0件)
共感した! 4件)
Mimoza

5.0「がっちりマンデー!!」かと思った。

Mさん
2025年6月5日
Androidアプリから投稿

孫はいい子だった。少し怖い話だった。

コメントする 4件)
共感した! 11件)
M

4.0誰もが「私がやりました」とは一言も言わず秘密が共有されていく快感

2025年6月5日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

予告編ではキノコ中毒のあたりまでしか紹介されない。ひょっとしたらブルゴーニュのカントリーハウスで静かに余生を過ごす老女の心温まる映画を期待していた人が多かったのではと上映前は思っていた。というのはビックリするぐらい混んでいるのです。しかも年配の女性客ばかり。
でもフランソワ・オゾン監督なんだもの、そんな優しい気持ちの映画じゃないよね。と思っていたらやはりトンデモないサスペンス映画でした。
キノコ中毒は掴みでして、基本的にはミシェルとヴァレリーの母娘のどうしようもなく壊れた関係がベースとなり、そこにミシェルの親友マリー=クロードとその息子ヴァンサンが巻き込まれて話がエスカレートしていくかたち。結局、殺人事件が起きてしまうのですが皆が真相を知りながらもそこを飲み込んで秘密が共有されていく姿が描かれます。
謎解きでもなく、贖罪でもない、この淡々とお互いを受け入れていく感じがかなり新しい感じがします。そしてドラマの中で季節は変わっていっているんだろうけど、画面は常に美しい秋の風景を映し出している印象があり、そこがかえって人々の不安や、人生の皮肉を浮かび上がらせている感じも受けました。
ミシェルの前には亡霊がたびたび現れここは怖い。でもミシェルは怯まない。生者は死者に優先するのです。気持ち良いほど。
パリ警察の殺人課の警部(女性です。最初出てくるところでは妊娠している)が狂言回し的に登場するのですが、オゾン監督の他の作品でも登場するんじゃなかったかな。

コメントする 1件)
共感した! 10件)
あんちゃん

3.5モヤモヤ感が溢れてる

2025年6月4日
iPhoneアプリから投稿

難しい

ん?
こんな結末なの?・・・が率直な感想。
ヴァンサンのやらかしたことは放置していいの?
娘を失ったミシェルも、母を亡くしたルカも判っているのに声に出すことはしない。「犯人隠避」みたいな状態で年月が過ぎちゃったけれど、これが正しいの?
フランスではありなの?

コメントする (0件)
共感した! 2件)
ちゃ坊主

4.0腹落ちしない

2025年6月4日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

フランス映画にはいつもざわつかされる。良い意味でも悪い意味でも。
それはたぶん価値感が少し違っているせいなんじゃないかと思う。
本作もいろいろなレベル感の犯罪だったり過ちだったりが、「だってしょうがないよね〜」的に並列に開陳されてモヤるし、なんだか扱いも妙に軽い。登場人物それぞれの判断もこれまた、ねぇ…
喜劇的に描くことで深刻になり過ぎず、ということなんだろうけど、やっぱり腹落ちはしない。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
ぱんちょ

4.0お祖母ちゃん映画に外れ無し

2025年6月4日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

いい感じにもやるなぁ
偶然?偶然だね。偶然だから仕方ないね
巧い事やった様に見えなくも無いけど・・・
な、感じで面白かった。
お祖母ちゃんが幸せそうで何より

コメントする (0件)
共感した! 5件)
みのまる

3.5会いに来たの

2025年6月3日
Androidアプリから投稿

泣ける

難しい

娘と関係が上手くいっていない女性が、大好きな孫と会うのを楽しみに、友人と平穏な日々を送っていたが…といった物語。

ヒューマンドラマでちょっとサスペンスでファンタジックな作品。
これは中々に考えさせられる内容ですね。

ミシェルの抱える過去が理由で彼女の事がヘドが出るほど嫌いな娘。しかし孫とミシェルの元に来た理由…そりゃあねぇわ。

対して、友人マリーとその息子で前科持ちのヴァンサン親子。この2人も、ミシェルの物語に深く関わって行き…。

観た方なら少なからず同じ事を思った人は居るんじゃないかと思いますが、実はミシェルにはそんな目的があったりしたのだろうか?…なんて思ってしまったりもしたが、それなら最後に手を取らないか?…う〜ん。。

とても自然体に見せることで、ワタクシの考えすぎなのかハタマタ逆にわざとそうしてるのか、どちらとも取れなくもないもどかしさが逆に印象的だった。

後半はグッときました。窓越しの視線や、僕は参列した…には目頭が熱くなったし、同じような境遇にいながら母が大好きな人もいれば大嫌いな人もいるわけで…。

そんな対比も、とても心に響いた。

真実をしまっておく…これが正解になるか不正解になるか、慎重に見極めて生きていかなければならない、とリアルな感想を抱いた作品だった。

コメントする 1件)
共感した! 5件)
MAR

4.0毒キノコに騙された。

2025年6月3日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

飾ってあるパンフの表紙が毒キノコでこりゃスネに傷があるババアの騙し合いみたいな、女と女と井戸の中とかそんな話かなぁと思って見てたが良い方向で裏切られた。嘘、犯罪ありあり有りだけれど悪意がない。
ここでバレて話が急展開!と思うところがいくつもあるのに嘘を覆い隠す様に現実が追いかけてくる。

優しさの中の狂気や殺意、そんないつもとは全く逆方向のあえてのクライムサスペンス、、いや心温まる話だった。大切な人の為に何をすべきか、そして赦し、、、初めに語られるマグダラのマリアの話が全て、、という解釈でいいんじゃないかと思う。

コメントする (0件)
共感した! 6件)
masayasama

5.0さすがの内容でした

2025年6月2日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

知的

難しい

ドキドキ

美しい映像に静かなメロディーが響き渡って、静かに気持ち良く始まった作品、その雰囲気は終始変わらないままに、複雑で様々な含みを持たせながら刺激的な内容が展開していったこの感じ─いや~さすがだなぁといったところです。
核心部分は全く明示されないのに、内容は非常に分かりやすくて、それでいてミステリアス、そして一筋縄ではいかないストーリーテリング・・・スゴい、凄すぎます。最後は泣けましたしねー、泣けたけど万事オーケーなんて決して言えないしなー
色々考えさせられるところが多い作品ですが、まずはとにかく面白くて、この面白さで観賞者へのメッセージというか問いを投げかけるとは─、これからもオゾン作品は見逃せません。

コメントする (0件)
共感した! 9件)
SH

3.5フランス映画っぽい

2025年6月2日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

知的

最後に考えさせるもので終了する映画は、フランス映画の終わり方と思う。
特段、有名な俳優ではなく、自然の人が演技しているので、日常感がある。
30歳以上の人には、見た方がいい作品と思う。

コメントする (0件)
共感した! 2件)
いつも6

4.0守りたいものがあるから、人は“秘密“を抱えて逞しく生きていく

2025年6月2日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

老女・ミッシェル、彼女の親友・マリ=クロード、その息子でムショ帰りのヴァンサン、そしてミッシェルの娘(名前失念)と息子でありミッシェルの孫・ルカ。5人が織りなす哀愁漂いまくりの人生ドラマ。

フランスの田舎風景の中、親友・マリとキノコ狩りをしながら、休暇にやってくる孫・ルカとのひと時を楽しみにする老女・ミッシェル。

しかし自分の娘との日頃からの折り合いの悪さに加え、良かれと思っての採れたてキノコ料理のトラブルから、娘はルカを連れて、訪れた当日早々にパリへトンボ帰り。うーん、このあたりの実家帰省でありがちな、親子間の諍いは身につまされて心が痛い。人の振り見て我が振り直したくなりました。

そしてムショ帰りのヴァンサンが登場してから、物語はヒタヒタと何かしら不穏な空気を纏っていくが、このヒタヒタ感が絶妙。何かしでかしそうなヴァンサンの妖しさと、心根は優しそうなのが不安を抱かせるのよね。

やがて、とある出来事が起こり物語は転換点を迎えていく。登場人物の各々が、慎ましくも幸福な人生を歩みたい歩ませたいが故に、一連の出来事についての"秘密"を抱えながら、脆く儚い幸福たるものを壊さないよう繕っていくのだ。

コメントする (0件)
共感した! 4件)
ヘマ

4.5美しく静かで穏やかなシーンが続いていても 絶え間なく続く胸騒ぎ

2025年6月2日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

何年も映画を見続けていると何年かに一本ぐらいの割合で、スクリーン上で展開しているシーンは美しく静かで穏やかなのに何か不穏な空気が漂っていて、観ているこちらとしてはずっと胸騒ぎがしてそれが止まらない、そんな作品に出会うことがあります。この作品がまさにそれでした。

物語は主人公のミシェル(とてもチャーミングな老婦人です)の日常からスタートします。親友であるマリー=クロードといっしょに森へキノコを採りに行ったり(秋のブルゴーニュの風景が本当に美しいです)、服役中の息子ヴァンサンとの面会に行くマリー=クロードを車で送ったり…… そんな中、ミシェルの娘で母親と折り合いの悪いヴァレリーと、その息子すなわちミシェルにとっては孫にあたるルカが休暇でミシェルの家にやってきます。で、この三人の食卓での母娘の会話から不穏な空気が漂い始めてきて……

この物語では嘘や秘密がキーとなります。秘密もいろいろです。公然の秘密とか、暗黙の了解のもとで共有している秘密とか。

そんな静かなサスペンス感とも言うべき雰囲気を持った物語が美しいブルゴーニュの風景を背景にして展開されます。フランソワ•オゾン監督のマジックに胸騒ぎが止まらなかった100分間でした。

コメントする 2件)
共感した! 25件)
Freddie3v

4.0嘘は家族のため

2025年6月2日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

何故親子の不仲・溝は埋まらないの?ミシェルとマリー=クロードの抱える秘密とは?孫のルカはヴァンサンを知っているはずなのに?
ストーリーが展開して行くに連れ、色々な?マークが頭の中を飛び交い、早く次のシーンへ!次行って!!と謎解きに夢中になるような魅力的な作品でした。
そして、秋から冬にかけての情景なのに菜園や林はもとより、室内の壁紙や調度品、それに登場人物の身に付けているものなどの色彩が、全てに差し色が施されているかのように鮮やかで心惹かれました。
登場人物のほとんどが(娘ヴァレリーを除いて)、誰かの為に良かれと思い嘘をつく。きっと女性刑事もそれを理解していたのでしょうね。
だからこそ、娘が母のことをあれほど忌み嫌う姿には共感しかねたところがありました。自分の出自には影響がなかったはずで、小さな町だからこその住民の中傷ネタしか話題が無い中で卑屈になったのかもしれませんが、自分が親になった立場で意識の変わりようはあっただろうにと思うと、そこは少し悲しくなりました。
それでも作品全体に流れる優しさに癒されました。
こういうの好き。

コメントする 3件)
共感した! 15件)
ニコラス

4.025-070

2025年6月1日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

『良かれと思ったことが悪い結果を招いた』
『良かれと思うことが大切』
親友の二人の最後の会話が心に沁みる。

わかりあうこと、
許し受け入れること、
難しいけれど人生で大切なこと。

しっかり心に沁みました😊

コメントする (0件)
共感した! 9件)
佐阪航

3.0人は聖人じゃなくても、小さな幸せを守りたいんだけど…

2025年6月1日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

興奮

自分の後悔(レッテル)は赦してもらえない、誰もがささやかな幸せを守るための小さな虚勢から大きな欺瞞でガードしてる。映画では深追いもしないし、動機推察も観客任せの展開だが見ている時間を早く感じる映画。ルカ、名義変更、開店資金、不本意な庭の手入れなどなど高齢のミシェルが世間と繋がるための心持ちが悲しい

とは言え、中盤のキモのヴァンサンのミシェルへの想いの起源や匿名投書(警部のハッタリ?)はもう少し描写してほしかったし、ラストも他2人からの離脱からが早すぎませんか?その辺はモヤッとします

本筋と全く関係ないが、娘も友達も田舎にしてもかなり良い墓石、お国では普通なのかな
日本なら数百万円必至だから羨ましい😅

コメントする (0件)
共感した! 7件)
JAG

3.0終わりよければ全て良し映画

2025年6月1日
iPhoneアプリから投稿

全然良くなかったんだが

普通に嫌な話に蓋をしてるだけでは?

寛大?ほんとに?

あの描き方からはそんな風には思えなかったけど

むしろ浅はかとしか、、、

みんな"雰囲気"好きだよね

コメントする (0件)
共感した! 1件)
創

4.0傑作とは思わない。と言って佳作でもない、優秀作品と呼ぶのが正解か。

2025年6月1日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

先ず第一に、脚本が良くできていると思った。
フランスの田舎で1人暮らしをするお婆さんの話かとのんびり観ていた。夕食に出した茸で1人娘が食中毒に当たってから、物語が私が予想していたのと違う方向に走り出した。ネタばれになってしまから、これ以上は書けないが本当に脚本が素晴らしい。勿論、監督も演技者も。
私が疑問と思えたのは、幻覚・妄想を使う必要があったのか。最終の森の中の場面のみにしたほうが良かったと思えた。それと匿名の投書にちょっと引っ掛かった。誰が出したんだ。傍観者がいたのかと。

冒頭、神父がマダグラのマリアの話を読み上げる。
これが「鍵」だったんだと感心した。

コメントする (0件)
共感した! 7件)
いなかびと

3.5小さく静かな悪意

2025年6月1日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

小さい事を積み重ねて物語を作るフランソワ・オゾンに脱帽。ストーリーはいたってシンプルなのにどんどん話に引き込まれる。
人間の小さい悪意を積み重ねて行く話を撮らせたら一級。
老人の孤独な不安を見事に演出していて、それでいてミステリー感があり映画館で観ないともしかしたら退屈な映画かもしれない。

コメントする (0件)
共感した! 6件)
るい

4.0秋と謎が深まる傑作

2025年5月31日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

フランソワ・オゾンの初期の作品群はとがってて、それはそれで好きなのですが、近年は語り口のうまさ、観るものの感情を揺さぶる手管が絶妙で、もはや名匠の名に相応しい存在です。

さて、本作冒頭にミシェルの穏やかな田舎暮らしが丁寧に描かれます。礼拝、料理、家事、親友との森の散策。ここまでで、美しい自然との調和の中での老いや孤独がテーマなのかと想像してしまいました。

ところが、娘と孫の登場により状況に変化が。穏やかな老母に対する娘の態度が相当にキツく、こちらの気持ちもゾワっとなります。不機嫌なのは娘なりの理由があり、今度は家族と親子の業の話しかと想像を働かせます。

しかし、単純にここで終わらないのがオゾンの真骨頂。中盤から後半へのミステリアスなプロットと人間の心奥をチラッと覗き見するようなアプローチに唸ります。ラストのシーケンスは絵的にもとても好きです。

ルカ役の少年も青年もドキッとするような美形でしたね(オゾンの好みなのかな)。

コメントする 3件)
共感した! 10件)
sugar bread

4.5答えは私たちに委ねられる

2025年5月31日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

フランソワ・オゾン「秋が来るとき」日本版のポスターからは想像できない謎と嘘と秘密に満ちた不穏な展開に。キリスト教の赦しや贖罪がテーマなんだろうけど、愛する人たちへの罪悪感を抱え込んだまま人生の終盤を迎えた全ての人たちに捧げられた作品。そして、その罪に対してどうするべきなのかの答えは私たちに委ねられる、傑作。

最後まで観ると、日本版ポスターはこれはこれでいいよなと思ったな。あと、キノコ料理登場シーンが満載かと思ったら、それほど出てきません!

コメントする (0件)
共感した! 8件)
ピンボール