「遠くの親族より、身近な他人」秋が来るとき bloodtrailさんの映画レビュー(感想・評価)
遠くの親族より、身近な他人
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ベルリン、カンヌの常連、フランソワ・オゾンです。余裕があります。力みも無駄な贅肉もありません。物語は小ぶりです。日常からの些細な脱線が、サスペンスとは呼べないほどの緊張を生み出しますが、最後は穏やかに静かに幕を閉じます。
母親を憎む娘と孫。過去を共有する親友。母親の友人を慕う男。娘婿。パリ市警の警部。登場人物は、それだけです。舞台となるのはオセール郊外の田舎町とパリ。ですが、ほとんどは田舎町で物語は展開して行きます。
ひなびた田舎町の風景。虚飾の無い街並み。小ぶりな物語。少ない登場人物。独居老人の日常。交錯することの無い時系列。と言う構成で、映画そのものが堅く引き締まった感じがするところが、とにかく好き。
愛する者と平穏な生活を守るために吐いた嘘。
母親を喪った孫息子も、同じ判断をする。
物語の核心にあるイベントは、シンプルです。
この緊張感を際立たせるための、一見だらだらした描写の連続は、オゾンらしい技巧を感じずにはおれませんでした。
やっぱりフランス映画が好きみたいですw
良かった。
結構。
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