劇場公開日 2025年11月21日

「昼下りのジョージ・クルーニー」ジェイ・ケリー 梨剥く侍さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0 昼下りのジョージ・クルーニー

2025年11月28日
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鑑賞方法:映画館

映画賞の授賞式に向かう道中の列車内が結構な比重を占めているのは、今年見たサタジット・レイの「主人公」と共通していて、主人公が扮する映画のキャラクターもどこかしらかぶっている。と言うか、ジョージ・クルーニーのセルフパロディに見えてしまう部分もなくはない。もちろん彼はお気楽娯楽映画だけでなく、その政治信条から監督作含めシビアな作品も多く撮っているが。
ノア・バームバックの映画は「ホワイト・ノイズ」以来だが、あちらはドン・デリーロの原作があったので、久々のオリジナルストーリーということになる。虚飾の芸能界に生きる者の心に巣食う空洞を露わにするという点で、フェリーニの「甘い生活」や「81/2」の雰囲気も彷彿させる(授賞式のシーンは後者のラストに似ている)。
いつもはおバカな役が多いアダム・サンドラーも珍しく等身大の役柄で、好感が持てた。
あちらでは電車内で電話するのは、全然問題ないみたいですね。

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梨剥く侍
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