「現代の信仰について語ることは、誰でも歓迎」ナイブズ・アウト ウェイク・アップ・デッドマン とぽとぽ2(仮)@元アカウント入れるようになるまでさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5 現代の信仰について語ることは、誰でも歓迎

2025年12月13日
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ジーザス!ホーリー・シット!!教会権力の腐敗や暴走を"こう"(拳を構えたファイティングポーズ)でなく、"こう"(手を広げ開いたポーズ)で変えてみせる、あなたの信仰が試される(?)"復讐するは我にあり"

シリーズを通して基本構成は同じ。豪華オールスターキャストのアンサンブルで挑む、ライアン・ジョンソン節全開で洗練された往年ミステリーへのラブレターのような本シリーズは一貫している。
そして今回描かれるのは、現代の"信仰"について(何も文字通りの宗教に限ったことではない)。。ジョシュ・オコナーの主人公然とした献身のおかげで、安定に飄々とノリノリなブノワ・ブラン劇場は更に磨きがかかっていた。観察力に富んだブランの3度目の事件。クリスチャンでない自分にとって、特別になりにくいキリスト教という題材は、どうしてもここ日本では刺さりにくいが、それでも過去2作に負けず劣らずの満足行く結果が待っていてよかった。
インーネットなら大炎上だ。『SW8/最後のジェダイ』での大バッシングの経験が活かされた『ナイブズ・アウト』から本当にシリーズを通して一貫しているSNSへの言及。カルトな宗教ビジネスや分断を煽る危険性。各キャラクターの担う役割にも納得感があって、色々な側面から現代社会を映し出すように象徴的だった。犯人それ自体に驚きがあるというよりは、そこに至る過程がやっぱり上手かった。
入り組んだ構成に、軽快な謎解き!暴走ジョシュ・ブローリンのもとに集うケイリー・スピーニー、アンドリュー・スコット、ジェレミー・レナー、ケリー・ワシントン、トーマス・ヘイデン・チャーチ、そして大ベテランのグレン・クローズ(演じるキャラの教会の回し方がワンオペ過ぎる!!)。1作目におけるラキース・スタンフィールドのポジションには、ミラ・クニス署長。

「基本に立ち返るべきかも、人の気分を高揚させるもの」「人を信じさせて金を巻き上げるなんて究極の悪」
Vengeance is mine.

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とぽとぽ